地球の窓は栽培者にとっての栽培の教材でもあるの記事で、埼玉県の長瀞という地域は地下深いところでつくられた岩が地表で見ることが出来、地球の窓と呼ばれているそうで、日本の地質学発祥の地でもある。
ここで見られる岩は栽培者にとって重要な青い石であって、地球の窓は地質学だけでなく、栽培にとっても教材と成り得る可能性があると考えることもできる。
というわけで、株式会社さきたま出版会から出版されているジオパーク秩父 公式ガイドブック 秩父に息づく大地の記憶を読みながら、青い石についてを整理してみることにしよう。
今まで、青い石については何度も触れてきたので復習になる。
青い石こと、緑色片岩の説明をピックアップすると、
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三波川帯に最も多く分布する結晶片岩の1つ。海底火山の石(塩基性岩)が原石で、変成作用によって「緑泥石」という緑色の鉱物が形成するため「緑色片岩」または「緑泥石片岩」、「緑簾石」と呼ばれる。
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※ジオパーク秩父 公式ガイドブック 秩父に息づく大地の記憶 - 株式会社さきたま出版会 166ページより引用
と記載されている。
原石である塩基性岩というのは、
(株式会社誠文堂新光社 日本の石ころ標本箱 201ページの図を参考にして作成)
玄武岩や斑れい岩を指す。
塩基性岩の変成による緑泥石化について、どのような作用なのか?が気になったので検索をしてみたら、熱水変質した黒雲母中の緑泥石層 - 東京大学理学系地球惑星科学専攻小暮研究室のページにわかりやすい説明があったので抜粋してみると、
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黒雲母は熱水等により緑泥石に変質する.黒雲母と緑泥石の結晶構造の違いは、黒雲母ではその層間がカリウムで占められているのに対し、緑泥石では層間が水酸化物シートになっていることである。
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と記載されていた。
粘土鉱物は薄い板状のものが積み重なっている構成で、板状の間を層間と呼ぶ。
玄武岩が熱水に触れると、玄武岩に含まれる鉱物の一部が緑泥石化することはわかった。
それでは、熱水とはどこから来るのだろうか?
海底火山により玄武岩が形成されて、海底火山の噴火により温められた熱水が玄武岩に作用するという内容を以前何処かで読んだ。
黒雲母の緑泥石化で青い石についての理解が少しだけ前進した。
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