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米ぬか嫌気ボカシ中のリン酸の挙動を考えてみるまでの記事で大豆粕(脱脂大豆)を主として有機質肥料についてを見てきた。

有機質肥料では肥料の主の要素であるN:P:K以外に核酸やビタミンの肥効も意識しておく必要があるということがわかった。


とはいえ、やっぱり有機質肥料を扱う上で、N:P:Kは大事なわけで、何か良い資料はないかな?と探してみたら、有機質資材の使い方 - 岡山県に良い感じの表が掲載されていたので引用してみる。




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※図:有機質資材の使い方 - 岡山県 106ページより引用


N:P:Kの他に全Ca(石灰:カルシウム)、全Mg(苦土:マグネシウム)の記載もあって使い勝手が非常に良い。

ただ、魚かす(魚粉)の石灰量に関して、魚粉肥料についてを細かく見てみるからの記事で、魚の種類や製造方法によって石灰量が大量になるという注意点があるが、上記の表では石灰が最も低いものに分類されているので、他成分も参考程度にしつつ、各有機質肥料の出処はしっかりと意識しておく必要がある。


上記の内容を踏まえた上で、大豆粕(大豆油かす)を見ていたら、最もカリウムが多い有機質肥料になっていた。

カリウムといえば、海水由来の塩化カリの記事で有機質肥料のみで基肥を構成した際、最も難所になるのがカリウムになると記載したが、大豆粕で良い感じに補填できるかもしれない。


大豆粕はリン酸も低い方なので、米ぬか等のリン酸多めの有機質肥料と混ぜる時になにかと都合が良い。

土壌分析でリン酸の数値が高い結果が返ってきたら次作は気を引き締めた方が良い


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