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田植え後の水田の水が濁ったままなのは何故なのだろうか?の記事で、畑作と水稲を交互にしている方の意見ではあるが、畑作の方で調子が悪かった時、水稲の方で田の水が濁ったままになるという意見があったという内容を記載した。


おそらくだけれども、水稲のみの栽培であってもこの意見は適用されるはず。

そこで水がすぐに澄む田とそうでない田を比較してみることにした。




水がすぐに澄む田との大きな違いは、


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土壌に蓄積した植物性の有機物の量だろう。

実際の数値は測定出来ていないが、この地域を周っている農機具メーカーの方が水がすぐに澄む田の土の物理性に驚き、代掻き時に刃のレベルを一段上げたということから、水が澄みにくい田との差が明確なものになる。


有機物のうち、多くのヒドロキシ基を持つ


Schematic_condensed_tannins

縮合型タンニンの生合成


タンニン(腐植酸)は土壌中の粘土鉱物に含まれるアルミニウム(Al)や鉄(Fe)と下記のように結合する。

粘土-タンニン-粘土-タンニン-粘土-....

腐植酸とは何なのか?1


粘土鉱物にタンニンが入り込むことによって凝集され、凝集体はコロイド化しにくくなり、田の水は澄みやすくなるといったところか。


タンニンの方は粘土鉱物と結合することにより、強度が高まる可能性があり、末永く物理性を高める要因になってくれる(はず)

土壌のアルミニウムが腐植を守る