非メバロン酸経路とテルペン系香気物質の合成についてまでの記事でテルペン系香気物質について見てきた。

アセチルCoAについての深い理解をと思っていたが、アセチルCoAと香気物質はあまり関連がなさそうだったので、次の香気物質に進む。


fragrance_cover


改めて朝倉書店から発売されている匂いと香りの科学を取り出して確認してみると、エステル系香気物質についてだったけれども、

匂いと香りの科学|朝倉書店


P6040205


エステルは米ぬか嫌気ボカシ肥で散々触れたので、改めて触れることはしないでおく。

米ぬか嫌気ボカシ肥の成功のサインの香り化合物について

緑の香りのエステルはリンゴの香り




次の香気物質は芳香族系香気物質になる。


芳香族系化合物は


Phenylalanin_-_Phenylalanine


芳香族アミノ酸であるフェニルアラニンや


L-tyrosine-skeletal


チロシンを出発物質として合成された香気物質になり、


Vanillin2


バニラの甘い香りのバニリンや


Benzaldehyde


アーモンドやアンズのような芳香のベンズアルデヒドがある。


ベンズアルデヒドがあれば、当然ながら


Alkohol_benzylowy


ベンジルアルコール(ベンズアルデヒドが酸化される前の化合物)や、

ベンジルアルコール - Wikipedia


Benzoes%C3%A4ure


安息香酸(ベンズアルデヒドが酸化した化合物)もある。

安息香酸 - Wikipedia


安息香酸に関しては香気物質としては香りが弱いそうで、他の役割で重要であるらしいが、今回は触れないでおく。


他に


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Phenethyl_alcohol


味噌の香りの一種のフェニルエチルアルコールも芳香族系香気物質になる。

味噌の香りのフェニルエチルアルコール