硫酸〇〇といった形状の肥料が、
後々、土壌に与える影響を記載した。
そう!
肥料を施用する時、
ついつい窒素〇kgといった単純な要素で見がちだけど、
本当に意識すべきところは、
窒素の形状が何で、
窒素として使用された後に残るものは何か?
まで見なければいけなかったりする。
前に窒素といっても硫安があったり、アミノ酸があったりと
N:P:Kでは単純に5といった数字で表すけど、
働きは全然別物だよと記載したけど、
もっと細かい、
硫安、硝安や重炭酸安といった単純な構造でも施肥後の挙動は異なったりする。
※重炭酸安は石灰窒素から生成される窒素
硫安は前に記載した通りで、
乱用すると土壌に硫酸根(SO42-)が残り
植物は硫酸根をあまり必要としないので年々蓄積する。
それがいつの間にか塩類集積やゾル化(老朽化水田)につながっていく。
一方、硝酸安になると、
化学式は(NH4)(NO3)で、
イオン化するとNH4+ + NO3-になり、
どちらの形状も植物は吸収し土壌に残りにくい。
(日本のハウスでは硝酸イオン由来で塩類集積が起こっているので、過剰に何かを突っ込んでいるんだろうな)
重炭酸安だと、(NH4)(HCO3)で、
NH4+ + HCO3-になり、
HCO3- + H+ → H2O + CO2となり、
あら素敵!
アンモニア以外は水と二酸化炭素になっちゃったよ!と
塩類集積やゾル化の心配がないじゃないですか!
というわけで、
同じ窒素とは言え、
塩の形状であっても別のものとして考えなければならない。
ということになる。