前回の記事で、
細菌らが何らかのアクション(たとえば宿主に対する毒素の生成であったり)を行うきっかけとしてクオラムセンシングというものがあるという紹介をした。
クオラムセンシングは腸内細菌叢で頻繁に挙がる用語だけれども、
栽培でもクオラムセンシングを見ているものがあるのではないか?
ということで検索してみたら、
クオラムセンシングの農業への応用 日本農薬学会誌 33(1), 90–94 (2008)
という論文に行き着いた。
細菌らが周辺に自分の仲間が沢山いたら何らかのアクションをとり、
沢山の仲間がいることを認識するためにクオルモンという物質を分泌させて、
周辺にたくさんのクオルモンがあれば沢山の仲間がいると見なす。
上記の論文を眺めてみると、
細菌毎に分泌されるクオルモンの紹介があって、
※クオラムセンシングの農業への応用 日本農薬学会誌 33(1), 90–94 (2008)の図2より一部抜粋
当ブログで何度も話題に挙がった非常に厄介な軟腐病菌と青枯病菌のクオルモンの構造があった。
今回の記事で紹介している論文のタイトルに農業への応用という表記があるため、
今回話題に挙げた病原性細菌のクオルモンに関して何らかの発見があったから論文の形になっているわけで、
次回の記事でクオルモン周辺の発見の紹介をしたいと思う。
-続く-