先日、おがくずが大量にあって、これを堆肥化したいという話が挙がった。
おがくずはC/N比が高く、そのまま土に鋤き込むとよろしくないと解釈されている木質資材で、出来ることであれば、白色腐朽菌の分解を経た上で使用したい資材である。
おがくずというのもを見ておくと、木材を加工する際にノコギリで切るわけだけれども、ノコギリで切断する際に細かい木の屑が発生する。
これがおがくずなわけで、
幹の断面でいうところの中心部(芯材:写真でいうところの色が濃い目)の量が多めだと予想出来る。
種によってどれ程のリグニンが含まれているかは異なるが、おそらく木材で頻繁に使われているのが針葉樹なのでリグニンは多めだと捉えておいた方が良いはず。
※あとは針葉樹特有の芳香成分、殺菌作用があるものが多い
このリグニン多めの資材がキノコによって分解されることが大事で、キノコはカビなので、
このおがくずが常に水を含んでいなければならない。
見たところ十分に水を含んでいるように見えるけれども、10cmぐらい掘ってみると水が浸透しきっていない。
おがくずは撥水性が高く、水がほぼ浸透しないようだ。
となると、
この写真のように塊を作りつつ、下に浸透させるためにはそれなりに工夫をしなければならない。
どうするか?
粘り気の強い糖質のものを基質として入れておくか?
そうなると適切な資材はどれになるのだろう?
おがくずに糖蜜を加えつつ何度も撹拌するか?
糖蜜の粘り気でおがくずはつながり合うし、糖蜜の中の糖が代謝されれば内部で水が発生するし、細胞の構成に必須であるアミノ酸も豊富に含まれている。
後はpHの調整のための苦土石灰あたりだろうか?
ある程度各材料を均等に混ぜられたら、あとは水が飛ばないようにおがくずを押し固めて、おがくず自身の持つ撥水性を壊すように水を保持し続けるのが良いはず。
臭くなったらガスを出す程度だろうか?
他に粘り気を求めるのであれば、
膨らんで様々なものを吸着する特性を持ちつつ、豊富なミネラルを含む2:1型粘土鉱物で繋げるのも有効なのかもしれない。
おがくずを分解する時に微量要素が豊富なのは重要だからね。
おがくずを目の前にして、なんとなく今回のようなことが頭に浮かんだ。
これでうまくいくかは試していないから知らないけど
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