折れた株から不定根が生える話だけど、折れた時に都合よく根に近い方から不定根が生える。
ここで不思議に思うのが、なぜ直立している時に原基から不定根が生えないの?
ということ。
ここには何らかの制御があるに違いない!
高校生物のホルモンの話で、オーキシンの反応というものがある。
※有名なものはインドール酢酸ね
オーキシンの反応といえば、
・脇芽の発生を抑制する(頂芽優勢)
・側根の発生を促進する
・太陽の方に向かって茎が伸長する
・地面の方に向かって根が伸長する
というものがある。
詳細は一旦置いといて、オーキシンの話をざっくりとすると
茎の先端で合成されていて、それが下に向かって流れている。
と考えられている。
下に流れるに従って、濃度が薄くなるので、オーキシンが脇芽の抑制を制御しているけど、上から順に抑制の強度が小さくなっていく。
だから、ある程度茎が伸長すると、下の方の原基から脇芽が発生し始める。
根の発生は一旦置いといて、
・太陽の方に向かって茎が伸長する
・地面の方に向かって根が伸長する
この2つの要素だけど、茎には、先端に近いところ程、オーキシンがたくさんあると伸長し、先端から離れれば離れる程、オーキシンがたくさんあることで抑制される。
という特徴がある。
文字ではわかりにくいので、下の図の様に一本の茎を置いてみると、
オーキシンは茎の先端ということで
図の右端から左の根の方向に向かって流れるけど、詳細は端折るけど、下側を沿う様に流れる。
上にあった法則で、茎には、先端に近いところ程、オーキシンがたくさんあると伸長し、先端から離れれば離れる程、オーキシンがたくさんあることで抑制される。
というのがあるけど、
右の先端の赤い箇所は急速に伸長し、左の根側の赤い箇所では全く伸長しない。
個々の反対側ではいつもどおりの伸長を行うので、
こんな感じで伸長する様になる。
この時、抑制されているあたりでは、側根の発生が促進されているんだけど、同時に不定根の発生も促進されている。
結果、
こうなる。