テルペン系香気物質について3の記事で、バラの香気物質で有名なゲラニオールを見てきた。
そろそろ他の香気物質に話題を移したい頃ではあるのだけれども、ゲラニオールの末端にヒドロキシ基(-OH)があるので、脂肪族の香気物質についてで記載したパターンに従えば、酸化することで感じ方が変わるはずなので、もう少しゲラニオールについて見ていくことにする。
早速ゲラニオールの酸化について調べてみると、ゲラニオールが酸化されると、シトラールと呼ばれるアルデヒドになるそうだ。
シトラールは、
ゲラニアールと
ネラールを合わせた化合物の総称となるそうで、
強いレモンの香りになるそうだ。
レモンは柑橘類でカロテノイドをたくさん蓄えるので、似たような合成経路のシトラールがレモンの香りというのはしっくりとくる。
シトラールの各化合物は折りたたまれているが、折りたたまれる前のゲラニアールが更に酸化すると、
ゲラン酸になる。
この香気物質も柑橘の香りに関係している他、
トマトやワインの香りにも関わっているそうだ。