尿素水不足のニュースから稲作への影響を考えるの記事で記載した内容が現実味を帯びてきて、
鶏糞の注目度が高まっているそうだ。
鶏糞には窒素系の成分が豊富に含まれているので、尿素の代替になるかもしれないと。
この流れに対して、懸念していることが二点程ある。
石灰過剰とリン酸過剰だ。
鶏糞には鶏の餌由来の炭酸石灰、リン酸石灰と穀物内で消化が難しい有機態リン酸が無視できない程の量が含まれている。
尿素の代替として鶏糞を利用する場合は石灰とリン酸が豊富に含まれているという事をイメージした上で、栽培開始前に石灰によるpHの調整は控えたり、施肥する時にリン酸の量が少ないものを選ぶといった事をしないと、すぐに石灰とリン酸が過剰になってしまう。
石灰(カルシウム)とリン酸が過剰になると何故ダメか?ということは下記の記事に記載してある。
土壌中の糸状菌が植物に対して病原菌となるか共生菌となるか?は施肥次第
鶏糞は良い成分が含まれているが諸刃の刃感が強い。