含窒素香気物質についての記事で、含窒素香気物質のインドールについて触れた。

インドールは上の図のようにベンゼン環(左側の六角形)とピロール環(右側のNを含む五角形)で構成された化合物になっている。
ピロール環の窒素の箇所に非共有電子対(・・の箇所)があって、他の化合物と何らかの反応が起こりそうだけれども、判断できる程の化学の知識がないので、ざっくりと検索をしてみたら興味深い読み物にたどり着いたので、今回はその記事を紹介する。
渡邉彰 腐植物質の植物成長促進機能に関する近年の研究 - Humic Substances Research Vol. 18 (2022)という読み物なのだけれども、タイトルを見ての通り、腐植物質の植物成長促進機能についての内容になっている。
読み進めてみると、

植物の成長に関与する植物ホルモンのオーキシン(インドール酢酸:IAA)がファンデルワー ルス力や水素結合により腐植物質の超分子構造中に保持されており、pHやイオン強度が変わると、腐植物質の分子状態が変化してIAAが放出されると推測されているそうだ。
植物がIAAを直接吸収しているような挙動を見せた研究があるそうで、腐植物質から放出されたIAAで植物の成長が促進されるのは十分に有り得る。
植物ホルモンのオーキシンは土壌の微生物(主にバチルス属やシュードモナス属の細菌)が合成するので、腐植を土壌に定着させつつ、これらの微生物が活発になるような環境を設ける事ができれば、自然と植物の発根促進へと繋がっていくわけだ。





