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今回は濃縮還元100%オレンジジュースの続き。

濃縮したオレンジの果汁に対して、水と香料のみを加えれば、100%オレンジジュースを再現出来るとなると、濃縮方法には興味深い技術的な知見があるのは間違いないので、今回は濃縮方法について見ていく。


濃縮還元に関して、Wikipediaに記載があったのでピックアップしてみると、

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飲料の濃縮に用いられる方法には、煮沸濃縮、真空濃縮、凍結濃縮、膜濃縮、超音波霧化分離がある

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濃縮還元#濃縮の方法 - Wikipedia

があるらしい。


煮沸濃縮は果汁を加熱するのだなと想像出来るけれども、他の4種はどうやっているのか?の想像が難しい。

濃縮に関しての説明を読んでみると、果汁に含まれる栄養素の中で熱に弱いものがあり、加熱によって品質を低下させてしまう可能性がある。

そのため、極力加熱せずに濃縮する技術が必要となるようだ。


例えば、真空濃縮だけれども、果汁周辺の空気を抜き減圧し、圧力の低下により水分が気化しやすく特徴を利用して水分を飛ばす。

そうすれば熱に弱い栄養素を失う可能性が減ることになるわけで、濃縮後の還元でよりストレート100%に近い状態になる。


このような処理を行っても、香料が必要となるのは、香り化合物というのは相当の低分子なのだろうなと想像出来る。




濃縮という技術で興味深いこととして、果汁の濃度が高くなることと、果汁の成分で酸素にふれる表面積が少なくなっているということで、保存性が高くなっていることだ。

果汁の濃度が高くなることで保存性が高くなるのは、ジャムにした際の浸透圧の上昇と同じ理由になる。

ハチミツの美味しさを探る上でインベルターゼが重要であるはず




ジュースというのは本来であれば、国産の果実で作ることで、極力運搬や保存させずにするのが良いのだろうけれども、そういう果実は加工せずに生食にすべきだろうということで、ジュースは海外からの輸入に焦点を当てるならば、濃縮還元という技術を否定するのは勿体ないなと。


次に気になるのは香料だけれども、香料に関しての内容はなかなか見つからない。

香りというのは複雑で難しいのだろう。

各会社で得られた知見はなかなか外部に発表はしたくないのだろうか?