太陽熱土壌消毒は土壌の劣化を加速させる恐れがあるの記事で、太陽熱土壌消毒(太陽熱養生)の時に人為的に地温を上昇させるので、土壌中の鉱物の風化を加速させ、土壌の劣化も加速させる恐れがあるという内容を記載した。


今回は太陽熱土壌消毒で土壌中の鉱物の風化の話の続き。


太陽熱土壌消毒の際に中熟堆肥を入れるが、その時に牛糞等の家畜糞を選ぶと更に鉱物の風化を加速させるのでは?という懸念がある。


3122975_s


牛糞は熟成する程、硝酸態窒素の濃度が高まるとされている。

家畜糞の中で蓄積される硝酸態窒素は硝石(硝酸カリウム)になるだろう。


この硝石は硝石の製造方法についての記事で記載したが、黒色火薬製造における酸化剤になる。


酸化剤はその名の通り、周辺の物質を酸化させる特徴があり、その対象として、


P4194098


2:1型モンモリロナイトや


KaoliniteUSGOV


1:1型粘土鉱物も有り得る。

粘土鉱物の風化の加速は保肥力(CEC)や腐植の蓄積能の低下に繋がるので勿体ない。


上記で挙げた硝石がモンモリロナイト等の鉱物を風化させるのは、地温が高まる程反応は早くなる。


太陽熱土壌消毒をする時に投入すべき中熟堆肥は太陽熱土壌消毒の時の中熟堆肥についての記事でも記載したが、


23418609_s


C/N比高めのコーヒー抽出残渣を主体とした植物性堆肥になるのだろう。


関連記事

牛糞で土作りをした時の弊害をまとめてみると