
レダクトンとは?の記事でレダクトンについて触れた。
レダクトンというのは、エンジオール基に隣り合ってカルボニル基が存在するエンジオールであるそうで、上の図の赤い箇所で囲った、隣り合う炭素(C)2個が二重結合で繋がり、各々の炭素にヒドロキシ基(-OH)が付いた構造且つカルボニル基(-C=O:上の図の右上の箇所)があるものになる。
レダクトンの理解を深めたいと思い、更に調べてみたところ、倉田忠男 アミノ・カルボニル反応とレダクトン - 醸協(1996) 第91巻 第8号にたどり着いたので、こちらの内容を整理してみる。
真っ先に触れておきたい箇所は、先程、レダクトンを隣り合う炭素(C)2個が二重結合で繋がり、各々の炭素にヒドロキシ基(-OH)が付いた構造且つカルボニル基があるものと記載したが、

図:倉田忠男 アミノ・カルボニル反応とレダクトン - 醸協(1996) 第91巻 第8号 第3図 レダク トン類の構造式を改変して引用
XとYの箇所には酸素(O)、窒素(N)か硫黄(S)のどれかが入っても良いそうだ。
化合物名を生成AIにたずねてみたら、下記のような返答が返ってきた。
X = O、Y = O : エンジオール
X = O、Y = N : エナミノール
X = O、Y = S : チオエンジオール
X = N、Y = N : エンジアミン
X = N、Y = S : チオエナミノール
X = S、Y = S : エンジチオール
これらの化合物はメイラード反応の中間段階までの記事で触れたアマドリ化合物からジカルボニル化合物が生成される途中段階でされるそうだ。
今回参考にした読み物を最後まで読み進めると、メイラード反応により生成されたメラノイジンもレダクトンとしての性質を持つという記載があった。
ここからメラノイジンの構造にエンジオール基やエナミノール基を含んでいる可能性が考えられる。
話は変わるが、土にとって重要な腐植に生成にもメイラード反応が関与していると言われている。
今回の内容で触れた基を含む化合物であれば、金属イオンとの反応で大きな化合物(?)に成り得る性質を持つわけで、おそらくこれが土における腐植の理解の一歩となるのだろう。




