カルボジイミドの作用機序までの記事で石灰窒素ことカルシウムシアナミドを水に溶かした時の反応について見てきた。


これらの内容を踏まえた上で、石灰窒素を施肥した後にアルコール飲料を摂取してはいけない理由について見ていくことにしよう。

石灰窒素の作用機序


最初の取っ掛かりがわからないので、生成AIに質問をしてみたところ、シアナミドはカタラーゼによりニトロキシル(HNO:ナイトロキシルと呼ぶ方を推奨)になるという返答があった。


カタラーゼといえば、酸素供給剤と水溶性カルシウム剤の混用はダメなのか?の記事で触れたように、

2H2O2 + 4e- →2H2O + O2

で活性酸素の一種の過酸化水素に電子を4個与え、水と酸素にする反応に関与する酵素を指す。


シアナミドからニトロキシルになる反応は、

N2HC≡N + 2H2O2 → NNO + HCN + H2O

になり、シアナミドからニトロキシルとシアン化水素が生成される。

桃仁の効能


ここでの反応は過酸化水素がカタラーゼの基質であり、酸化剤として働き、シアナミドを酸化して、ニトロキシルとシアン化合物にする。


ここでWikipediaからニトロキシルの説明をピックアップしてみると、

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ニトロキシルはチオールのような求核剤に対して非常に反応性が高く

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ニトロキシル - Wikipedia

と記載されていた。


チオールとは何なのか?

ここらへんは長くなるので、今回はここまでにしておく。