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カテゴリー : 農薬

 

田植え後の最初の難所のジャンボタニシをどうにかできないものか

ジャンボタニシが活着したばかりの稲をよじ登っている。よじ登ったまま折るといったことで稲が傷付いているのが見える。ジャンボタニシは田で越冬するらしく、冬の耕起によって個体数を減らせるという内容をよく見かけ、冬期のレンゲ栽培と相性が悪いなと思いつつも、用水路から田に水を入れる時に入ってくるので、薬剤や捕獲で対処になるのだろう。中干し無しの稲作でリン酸第二鉄を組み込むべきか?ジャンボタニシは食用として輸入され、国内で養殖が始まったらしいが、養殖業の廃業により野生化したという経緯...

 

養液栽培の養液の交換回数を減らすことは可能か?

養液栽培(水耕栽培)をしている方から、養液を交換せずに栽培を続ける方法はないか?と相談を受けた。この相談の背景には昨今の肥料不足で交換用の養液が入手できず、新しい養液を入れ替える事ができないそうだ。結果として、根腐れが発生してまともなものが収穫できない状態になっている。水耕栽培は土耕と比較して、海外依存率が非常に高い栽培であったため、いずれはこうなるだろうと予想はしていたけれども、こんなにも早く訪れるのは意外だった。変化というものは突然訪れるようだ。栽培と畜産の未来のため...

 

ナメクジ対策の農薬

アサリから二枚貝の形について学ぶまでの記事で、貝の貝殻は円錐を基本形として、炭酸カルシウムを付着させながら大きくしていくということがわかった。他にも知るべきことはたくさんあるだろうけれども、一旦ここまでにしておいて、貝殻をなくすように進化したナメクジの話に戻すことにしよう。カタツムリの貝殻の箇所には重要な臓器がたくさん含まれていたので、殻をなくしたナメクジは殻にあったであろう臓器を本体の方に移しているはずで、その分各種臓器の大きさは小さくなったのでは?と予想している。...

 

ナメクジとカタツムリ

最近、我が家ではナメクジの話題が頻繁に挙がる。庭で育てている野菜がナメクジにかじられたり、道端でカタツムリを見つけたりと話題に事欠かない。野菜の被害の方で、ナメクジをどうにかしたい場合、いきなり農薬の話にいくのは有益な知見を得られるチャンスをごっそり逃す事になるので、最初にナメクジについての理解を深める事にする。最初に天敵について触れたいが、ナメクジの天敵を探せの記事で紹介したのでここでは触れないことにする。冒頭でカタツムリの話題を挙げているが、ナメクジとカタ...

 

イネの二次代謝物のフェノールアミドを調べてみた

稲作を二次代謝物の観点から眺めてみるとの記事で、イネのアレロパシーについて調べた内容を記載したが、合わせてフェノール性アミドという二次代謝物がトビイロウンカの致死率を高めるという内容も記載した。気になって見たので、これらのキーワードで検索をしてみたら、研究紹介 | 植物・昆虫間相互作用グループ|岡山大学 資源植物科学研究所/大学院環境生命科学研究科という素晴らしいページに辿り着いた。ヒメトビウンカの越冬からウンカの防除を考える要約するとウンカやヨトウに対して防御を示す...

 

土壌分析でリン酸の数値が高い結果が返ってきたら次作は気を引き締めた方が良い

先日人前で栽培におけるリン酸過剰問題の話をした。土壌分析の結果でリン酸の値が少しでも既定値よりも大きかった場合は糸状菌由来の病気の発生に気を付けろ。農薬の使用量が増えることは確定だと捉えておいた方が良い。という内容を強調した。何故このような話をしたのか?といえば、昨年に知り合った生態学者の言葉がある。作物に寄生して養分を取る糸状菌がいたとする。この糸状菌は土壌中に豊富に吸収しやすいリン酸があれば、自身のみで積極的にリン酸を吸収して増殖して作物に感染を始める。土...

 

環境保全型栽培を謳うならば、家畜糞による土作りを止めることから始めるべきだ

前回のアブラムシが排出する甘露にネオニコチノイドの記事で、アブラムシの尻から排出される甘露にネオニコチノイドが含まれていたという内容を記載した。アブラムシと聞いて真先に頭に浮かぶ事として、草生栽培は課題を明確化するかもしれないの記事で記載した牛糞を入れ過ぎたであろう箇所にアブラムシが集まるということ。上記の記事ではあくまでヒアリング程度の確認だけれども、実は同様の内容を師のハウス栽培で実際に見たことがある。トリコデルマと聞いて思い出す師の言葉牛糞で土作...

 

アブラムシが排出する甘露にネオニコチノイド

誠文堂新光社が出版している子供の科学という雑誌を定期購読している。子供の科学のWEBサイト「コカネット」│コカネットのページを開くとすぐに目に付くのが、プログラミングのコンテンツに注力を注いでいることで、プログラミング教育の何らかのヒントを求めて読んでいる。プログラミング教育で注目すべきはARM + Debian + Pythonであるはずだ子供の科学はプログラミングに関する事だけではなく、最近の科学的なトピックも掲載していて、普段読まないようなジャンルもあるので読んでみたら、2...

 

今年最大の出来事は物理性の改善 + レンゲ + 中干しなしの稲作によるインパクトを感じたこと

植物系の方の今年一年の振り返りをしてみたい。今年最大のトピックといえばなんと言っても、大阪府高槻市の清水っ粉の製造と普及に取り組んでいる方が私の仮説を信じて行った物理性の改善 + レンゲ + 中干しなしの稲作のインパクトだった。中干しをしないことが稲作の利益率を高める確信を得た用水路が整備された田で中干しを行うことが慣習であった稲作において、昨年の栽培で中干しは不要だと当たりを付けての挑戦は予想を遥かに超える成果へと繋がった。中干しを行わないという選択...

 

中干し無しの稲作でリン酸第二鉄を組み込むべきか?

中干しをしないことが稲作の利益率を高める確信を得たの記事で乾田での稲作では土壌の物理性を高めた上で中干しをしないことが環境負荷が少なくしつつ利益率を高める上で有効であるとアタリを付けている。中干しをしない事での課題の一つに収穫前の肥料の効きが強くなってしまう状態になり、田植え前の減肥が重要になる。中干しをしないことで、田の窒素固定能が高まりつつ、入水に因り金属系の養分は確保できるが、相対的にリン酸の量が減ってしまうのでは?という懸念がある。※リン酸も入水により得られるが、他の金属...

 

田からはじめる総合的病害虫管理

今年の稲作の観測で学んだのが、中干しをしない田ではたくさんのカエルが誕生するということ。これからの栽培において、IPM(総合的病害虫管理)の観点において、たくさんのカエルが誕生するということは重要な一手となる。総合的病害虫管理 - Wikipedia何故なら、作物に加害する昆虫は世代交代がはやく耐性を持ちやすいという特徴と、集落の感と経験で栽培している人らが何も考えずに同じ農薬を使用するという状況から、殺虫剤がすぐに効かなくなるという現状において、カエルの誕生は殺虫剤以上の効果を...

 

ナメクジの天敵を探せ

庭にナメクジがたくさんいる。ナメクジはコマツナ等の軟弱葉物を食べるので、野菜を栽培している人にとって厄介な生物の一種だ。何でこんなにナメクジが多いのだろう?天敵は何だ?と考えてみたところ、三竦み(さんすくみ)ということわざで、カエルがナメクジを食べるというものがあった。三すくみ - Wikipediaナメクジの天敵はカエルか…カエルといえば、中干しなしの田からたくさん誕生することが頭に浮かんだ。カエルの変態は中干し有りの...

 

物理性の向上 + レンゲ栽培 + 中干しなしの稲作の新たに生じた課題

土作り + レンゲ栽培 + 中干しなしの田がそろそろ収穫の時期を迎えようとしているが、若干の倒伏が見られるようになった。ここで栽培している方は例年よりも穂に重みを感じるが、中干しをしていないために夏場に肥料が効き過ぎたことに因るのではないか?という意見が挙がり、やはり中干しは必要ではないか?との事になった。中干しの有無については諸々を整理した後に改めて方針を決める事にしよう。※同じ肥料で栽培している周辺の田冒頭の田は写真ではわかりにくいが、...

 

いもち病対策の要のMELは何から合成されるか?

いもち病菌よりもはやくに葉の上にいてほしい菌たちは本当にいて良いのか?の記事で、葉面常在菌が合成するエステラーゼ活性を示す酵素を葉に対して高濃度散布したら、植物が枯れたという研究報告があることを紹介した。枯死の原因は、酵素が葉表面にあるクチクラを脂肪酸に分解して、紫外線や乾燥等に弱くなったことだとされている。では何故、葉面常在菌はクチクラを溶かすのだろうか?いもち病菌よりもはやくに葉の上にいてほしい菌たちの記事で触れたマンノシルエリスリトールリピッド(MEL)に注目して考えてみる...

 

中干しなしの田の水が澄んでいる

前回のカエルの変態は中干し有りの田では間に合うのか?の記事の続き。田植え前に土作り + レンゲ後の稲作で中干しせずに夏を経過した田では、水がとても澄んでいて、イネ以外の草がほとんど生えていないことに気が付く。中干しをしたところでは緑色の藻が生えていたり、草が生えていたりする。緑色の藻がないと、水の底まで光が届き、水温が上がりやすいという事を以前記載した。※以前は藻ではなくウキクサだけれどもウキクサは稲作においてどのような影響を与えるのか?...

 

秀品率の低い田では、イネの根元にイモムシがたくさん

中干ししていない田にはたくさんの生き物が集まるらしいの記事を踏まえた上で、改めて、私が知る限り昨年二番目に悪かった田の様子を記載する。稲作の冷害を緩和させるには土作りの続きイネの根元を見ていたら、イモムシがたくさんうねっていた。イネを食害するイモムシといえば、ニカメイガとイネヨトウを思い浮かべる。※両方ともガの幼虫昨年、ここの田の被害がひどかったのはウンカだと思っていたけれども、もしかしたらヨトウの可能性もあったのでは?...

 

木炭の施用と合わせて何の緑肥のタネを蒔けばいい?

菌根菌は木炭の施用で活性化するまでの記事で、サツマイモの大産地で大流行している基腐病に対して、基肥で牛糞を使わず、土壌消毒にも頼らない方が良いのでは?という傾向が見えてきた。土壌消毒の代わりに木炭を利用して、病原性の菌を減らし、共生菌を増やして耐性を強める。土壌消毒ができない以上、畑全体を緑肥にするか?作物が植わっているところの一部、例えば通路を広めにとって通路に背丈の低い緑肥を育てるといった事が必要になってくる。であれば、何の緑肥が良いのだろうか?サツマイモ...

 

菌根菌は木炭の施用で活性化する

木炭によるVA菌根菌の感染の促進機構 - 草地試験場 生態部 - 農研機構という読み物を見かけた。※図:晝間敬等 リン栄養枯渇条件下での根圏糸状菌による植物生長促進 - Jpn. J. Phytopathol. 84: 78–84 (2018) 80ページ 図1より引用※菌根菌は上の図の右側土壌中の糸状菌が植物に対して病原菌となるか共生菌となるか?は施肥次第グロムス門の菌根菌とは何か?牧草のオーチャードグラス(イネ科)とアルファルファ(マメ科)での話題だけれども、...

 

サツマイモの大産地で基腐病が蔓延しているらしい

サツマイモの大産地で基腐病というものが流行っているらしい。基腐病の大流行により、サツマイモの産地全体で大幅な収入減となっているそうだ。基腐病の写真が手元にないので、文字で説明をすると、サツマイモの可食部のイモの箇所が腐る病気で、Plenodomus destruens Harterという糸状菌に感染すると発症する。寄主植物はヒルガオ科のみ。サツマイモ基腐病の発生生態と防除対策 - 農研機構生研支援センター上記の条件であれば、ほぼ連作障害だと見て間違いな...

 

稲作で殺虫剤の代わりはあるか?

無効分げつの発生を抑える為の中干しは必要なのか?の続きまでの記事で、慣行的に行われている中干しが今後の稲作で足を引っ張る可能性が非常に高い事を記載した。※写真はヒメトビウンカイネの栽培で最も苦戦するウンカを含むカメムシ目の昆虫の食害被害に対して殺虫剤は効かない可能性が高く、天敵に頼らなければならない状態は年々重要度を増していく。カメムシが殺虫剤の抵抗性を得る仕組みトビイロウンカは大陸から季節風にのってやってくるカメムシやウンカは殺虫剤の抵抗性をいとも簡単に獲得...

 

無効分げつの発生を抑える為の中干しは必要なのか?の続き

無効分げつの発生を抑える為の中干しは必要なのか?の続き。今まで持っている知見を合わせて、稲作の前のレンゲ栽培で土作りの効果が最大になるようにレンゲを育てたところ、レンゲ鋤込み後のイネの生育で、例年と同じ施肥量にも関わらず、肥料がよく効いているように見えるようになった。おそらく、レンゲが生合成した有機物量が例年よりも多い状態になったことが要因だろう。成長が旺盛になったことで、田の茂り方で懸念が生じ、成長を抑える為の中干しが必要なのでは?という質問が挙がった。...

 

稲作の害虫の天敵が集まってくる田

上の写真の田は観測していたレンゲ米栽培の田が無事に収穫を迎えたそうです等で何度も投稿しているレンゲ栽培で収量が増した田の最近の様子で、周辺の田と比較して相当順調に育っているように見える。レンゲの花が咲いたの記事でも記載した通り、田植えの前のレンゲ栽培で土壌改良材を活用して、レンゲの有機物量を増やし、それを更に粘土鉱物で繋げて物理性を改善しているので、上の田では今年は中干しを行っていない。猛暑日が多い中で中干しの意義を再検討する連日の36℃近くの猛暑で中干しという暴挙を行ってい...

 

メタリジウム属糸状菌は植物と共生する

メタリジウム属の糸状菌が話題になったので、検索をしてみたら興味深い内容のページに辿り着いた。清水 進 Metarhizium属糸状菌の最近の研究動向─分類と新機能を中心として─ 蚕糸・昆虫バイオテック 83 (2): 153-158(2014)古くから昆虫を対象とした生物農薬として注目され、一次は合成農薬にその座を奪われながらも、再び注目されるようになった糸状菌がいる。害虫獣実写フリー素材 | MiraiSメタリジウム属の糸状菌の中には当サイトで何度も話題に挙がっ...

 

トマトの栄養価から施肥を考える

たまたまトマトの栄養価について記載されているプリントが目に付いたから読んでみたら、糖や色素のリコペン以外に不飽和脂肪酸のリノール酸やアミノ酸のグルタミン酸が記載されていた。今回の内容からいきなり脱線するけれども、英語版ウィキペディアのEdgar181さん - en.wikipedia からコモンズに移動されました。, パブリック・ドメイン, リンクによるリノール酸に関して、トマトから中性脂肪の燃焼を助ける物質を発見 - 京都大学 - Science Portalという記事...

 

土壌中に青枯病菌を捕食する生物はいるのか?

前回のトマト栽培の最大の課題の青枯病についてを見るの記事で、トマトで最も苦戦すると言われている青枯病(立枯れ病)に対して土壌消毒をしても意味がない可能性が高いと記載した。この内容を投稿した時に、ふと思った疑問として、青枯病菌を捕食する天敵のような生物はいるのだろうか?ということ。真菌(カビ)であれば、トリコデルマと聞いて思い出す師の言葉の記事で見たトリコデルマやミミズは耕盤層に移動し、層でミミズ孔を形成するか?の記事で見たトビムシあたりがある。他には葉のうどんこ病菌を捕食するキイ...

 

トマト栽培の最大の課題の青枯病についてを見る

トマト栽培の土作り事情や高温ストレスと気孔の開閉についてを考えるまでの記事を踏まえた上で、トマトの土耕栽培を止め水耕栽培へシフトする最大の要因である青枯病について整理していくことにしよう。※写真はトマトではないが、参考までに載せておく。おそらく、施設栽培をされている方の大半は青枯病に悩まなければ、環境リスクが低く経営を安定させやすい土耕から離れなかっただろうし、新規就農者も施設栽培に憧れる機会が減り、初期投資が低い土耕を選んだはずだ。青枯病菌が厄介なのは、耕土の深い層...

 

牛糞で土作りをした時の弊害をまとめてみると

今までも何度も記載してきたが、牛糞を堆肥として捉え土作りをするのは止めた方が良い。理由はいくつかあるのだけれども、それらの理由を感と経験だけで栽培している方にとって、どれもイメージがし難いらしい。ここ数年、栽培が難しくなったと相談を受けた時に、ほぼ全員が牛糞で土作りをしていちえ、牛糞の施肥を止めて、植物性の有機物へ切り替えただけで安定している。牛糞は有機質肥料として優れているかもしれないが、堆肥、つまりは大量に投入するものとしては向いていない。牛糞は有機質肥料としてイメー...

 

イチゴの栽培は受光の質を意識することからなのかもしれない

今回はイチゴの栽培は難しいの続きの記事の続き。イチゴの栽培を難しくしている要因のうどんこ病等の病気は紫外線照射により抵抗性が増すことで予防できる事がわかった。今回は他の要因であるハダニについて見ていくことにしよう。ハダニの被害といえば、葉の表面を食害され、葉が白っぽくなる症状になる。(写真なし)ハダニの対策をざっくりと挙げると・ハダニの個体数を増やさない環境作り・ハダニの天敵を増やす・イチゴの方でハダニに対する抵抗性を強化するの三点だろ...

 

ヘアリーベッチの可能性を探る

グラム陰性桿菌に作用する抗生物質までの記事で、菌(糸状菌、カビ)が生成する抗生物質で、作物に悪影響を与えるカビ毒(マイコトキシン)を生成する菌や軟腐病菌(細菌)の個体数を減らせるのだろうか?という疑問を解消すべく調べている。河川敷でクサフジらしき草を見かけたそういえば、ヘアリーベッチが根からシアナミドを分泌するけれども、シアナミドは菌に影響を与えるのだろうか?と疑問になった。これに関しては以前投稿していたので、リンクのみ記載しておく。酵母でのアセトアルデヒドの...

 

葉緑素の分解産物が根の抵抗性を高めるらしい

フィードリーダーで農研機構のRSSを登録していたら、新着に(研究成果) 葉緑体成分フィトールがネコブセンチュウ防除に有効であることを確認 - 農研機構が現れた。フィードリーダーというのは、ブログ機能を持つWebサイトで発行している新着情報の発信(RSS等)を登録して、定期的に収拾する仕組みで、お気に入りのブログを見つけた時に登録しておくと良い。フィードリーダー - WikipediaRSS - Wikipediaちなみに私はFeedlyというフィードリーダーのサービス...

 

ヒメトビウンカの越冬からウンカの防除を考える

高槻某所の水田で坪枯れを見た今年の稲作は全国的にウンカによる被害がひどかったそうだ。ひどいところでは面積の9割がやられた田もあるそうだ。観測していたレンゲ米栽培の田が無事に収穫を迎えたそうですウンカには色々な種類がいて、話題に挙がりやすいのはトビイロウンカだけれども、トビイロウンカは大陸から季節風にのってやってくる。今の所、トビイロウンカは日本では越冬できないとされる。トビイロウンカの他にヒメトビウンカという昆虫もいて、このウンカもトビイロウン...

 

ジャンボタニシの対策の前に生態を知ろう

ジャンボタニシ対策が話題になった。高槻の水田でジャンボタニシを見かけた石灰窒素が良いと聞いたので試してみるとか、椿油のサポニンが効くと聞いたが、魚毒性が強く取扱が注意だとか。ジャンボタニシ対策として「椿油かす」を使用しないでください:徳島市公式ウェブサイト話をしていた方のジャンボタニシの問題は主に作中に大雨で川からの水が入り込んできた際にジャンボタニシも一緒にやってきたので、ジャンボタニシがこれからの時期に越冬できなければ、藁の鋤込み時の農薬防除はあまり意味がないのかもし...

 

ウィルス感染症予防の一手としてのアスコルビン酸誘導体

農薬の研究開発をされていた方から、お役に立つのではということで、アスコルビン酸(ビタミン C)誘導体の抗ウイルス剤としての利用 - 植物防疫 第 70 巻 第 7 号(2016 年)をご教示頂いた。概要はタイトル通りで、一例としてトマトに対してアスコルビン酸(ビタミンC)誘導体を散布するとウィルス由来の感染症が軽減もしくは遅延されると記載されていた。試験条件によっては80%近い効果を得られたが、多くは50%付近の効果であった。作用機構を見るにはRNA干渉(RNAi)を把握している...

 

ウンカは水生生物の生態系にとって重要であるらしい

子供が小さな小さな虫図鑑 | 偕成社 | 児童書出版社を読んでいた。小さな虫という言葉で、ヒメトビウンンカやトビイロウンカが頭に浮かんだので、これらの昆虫はどのように記載されているのだろう?と読んでみたら、稲作にとっては害虫だけれども、生態系においては重要な位置を占めている昆虫であると記載されていた。高槻某所の水田で坪枯れを見たnobeziさんによる写真ACからの写真さいこんたんさんによる写真ACからの写真ウンカはカエルや水生昆虫の重要...

 

高槻某所の水田で坪枯れを見た

大阪府高槻市の某所の水田で坪枯れを見かけた。坪枯れの原因を見たわけではないけれども、一般的にトビイロウンカによる被害だと言われている。トビイロウンカ - 愛知県近所の公園の草むらを漁っていたら、こんな感じの昆虫がぴょんぴょんしていたので、大阪にもおそらくウンカはいるのだろうなと。トビイロウンカは大陸から季節風にのってやってくるこの坪枯れを起こしている所の周辺にも田があるのだけれども、今の所、ここまで目立った坪枯れは見当たらない。ウンカは殺虫剤が効き...

 

高槻の水田でジャンボタニシを見かけた

稲作の事を知る為に、様々な水田の様子を見ているのだけれども、田の底を動く大きな巻き貝?を見かけた。もしかしてこれは俗に言う世間を騒がすジャンボタニシスクミリンゴガイか?スクミリンゴガイ - Wikipediaジャンボタニシであれば食欲旺盛でイネの茎を食べて枯らしたりする厄介者で、この巻き貝が広まるのはなんとか阻止したいところ。卵には毒があって、貝に直接触っても何らかの感染症の恐れがあるため、駆除が難しいらしい。ジャンボタニシの駆除でとられている方法を調...

 

トビイロウンカは大陸から季節風にのってやってくる

稲作に深刻な被害をもたらす昆虫にカメムシ目の小型の昆虫のヨコバイやウンカがいる。トビイロウンカという名前をよく聞くはず。※上の写真はヒメトビウンカ?ウンカ - Wikipediaカメムシ目ということで、ヨコバイ等は植物の液汁を吸い、株が弱体化する。液汁を吸う際に、ウィルスや細菌を媒介して株が病気で弱るということもある。このヨコバイやウンカだけれども、特にトビイロウンカで非常に厄介な事があるので、今回の記事はその紹介をする。トビイロウンカは日本の...

 

カメムシが殺虫剤の抵抗性を得る仕組み

レンゲ栽培の田のイネの出穂数を見てみるの記事までで、運良く得られたレンゲ米栽培と、レンゲ栽培以外はすべて栽培を真似しているという比較区の水田という2つの環境の比較によって、イネの生育について触れてきた。おそらくこの2つの栽培環境がなければ、稲作について調べるということはなかっただろう。いろいろと稲作について見てきたので、そろそろ斑点米について見ることにしよう。稲作の主要害虫の一つとして、登熟時にKI-TSUさんによる写真ACからの写真Kekoさ...

 

稲作の虫害防除の今後を考える

※上の写真は過去のイネの写真植物の毛水田ではそろそろ稲穂を形成する時期になる。稲穂の時期といえば、カメムシによる被害(斑点米)の低減の為の殺虫剤の散布がある。使用されている殺虫剤を見ると、ネオニコチノイドが頻繁に目に付く。ネオニコチノイドは植物体で浸透移行性があり、少量で長く効きつつ、人体には比較的影響が少ないとされる殺虫剤で重宝されているが、※人体の脳発達に影響を与える可能性があるという報告もある農薬ネオニコチノイドの曝露による哺乳類の脳発達への影響—自閉症...

 

葉の色が濃いイネはいもち病に罹りやすい

前回のレンゲ米の水田からイネの生長を考えるの続きレンゲを育てて鋤き込んだ後に田植えをした水田では、レンゲ鋤き込み以外の条件が似たような水田と比較して、葉色が薄く葉の茂りが少ない傾向(あくまで主観)があることを記載した。この状態が良いのか悪いのかを判断するのは難しいけれども、欠乏症が出ているというわけではないので良い事であると予想している。前回の記事では植物の反応として、水溶性の窒素化合物と発根についてを見た。イネのサクラネチンはいもち病菌に対して抗菌作用を持つ...

 

カロテノイド生合成阻害の除草剤を見る

南房総族よりビワが届いた2020Shohei_Mar2091さんによる写真ACからの写真風邪の予防にミカンというけれどまでの記事でカロテノイドに注目している旨を記載した。昨今の免疫を向上する食材の情報を見ていると、カロテノイドを抑えておいて損はないと判断してのこと。カロテノイドの生合成の記事でカロテノイドはどういう経路で合成されるか?を見てきたけれども、もう一つ見ておくべきこととして、カロテノイドが合成されなかったらどうなるのか?も重要だろう。カロテノイド...

 

健康的に生きる上でカロテノイドが大事だから蓄積するのだろう

農薬を使う必要がない野菜こそが健康に繋がるはずの記事までで香りに関することを見てきたけれども、黄色い色素のケルセチンに戻って再び色に戻る。最近注目しているものにカロテノイドとフラボノイドがある。きっかけは色々あるけれども、コトブキ園さんから恵壽卵を頂きましたの記事で、卵の黄身の鮮やかな色はカロテノイドに因るものということが再び気になったのが大きい。自然派の方々で卵の黄身の鮮やかさが人工的で嫌だという意見を時々見聞きするけれども、鮮やかさは餌の種類に因るもので、平飼い卵でも...

 

香り化合物の合成経路から見えてくること

ふぉと忍者さんによる写真ACからの写真前回の青葉アルコールが葉から揮発するまでの記事で、青葉アルコールではないが、葉の中で香り化合物は配糖体として蓄積されていて、損傷を受けたときに糖が外れて揮発するという研究報告があることを紹介した。これらを踏まえた上で、次に気になるのが、香り化合物がどのような経路で合成されるか?だろう。香り化合物はどの植物にも一律あるはずなのに、栽培者の腕によって食害されなかったり、食害が止められなかったりといった差があるわけで、栽培環境によって合成に差が...

 

ミツバチ問題と稲作

アザミのタネを撒いて、キレイなチョウを集めたいの記事でも記載したミツバチ問題を引き続き調べていたら、夏季に北日本水田地帯で発生が見られる巣箱周辺でのミツバチへい死の原因について | 農研機構という研究報告にたどり着いた。この研究報告に触れる前にいくつか整理しておくと、ミツバチがなぜ花蜜のないイネがたくさん植わっている水田に訪れるの?という疑問が生じてくる。ミツバチは花から花蜜を集めるけれども、花蜜を作らないイネのような花からは花粉を...

 

植物は痛みを感じた時にグルタミン酸を用いて全身に伝えている

Glutamate triggers long-distance, calcium-based plant defense signaling - Science 14 Sep 2018:Vol. 361, 1112-1115という研究報告を見かけた。うま味が痛みを伝えている!?-植物が傷つけられたことを感じ、全身へ伝える仕組みを解明-(大学院理工学研究科 豊田 正嗣准教授) - 埼玉大学が冒頭の報告の日本語の解説となる。要約すると、葉が幼虫に食害されたり、ハサミで一部を切る...

 

牛糞堆肥による土作りを勧めてくる方の腕は確かか?

11月頃になると毎年栽培について話す機会が多くなってくる。その中でかなりの頻度で質問される内容について書いておくことにする。牛糞等の家畜糞堆肥に依る土作りのことだ。家畜糞は成分的には有機質肥料に近いものがあって、土作り用の堆肥ではない。堆肥という名前で読んでいるのが諸悪の根源で、牛糞堆肥で土作りを行うことは望ましくない。※牛糞を有機質肥料と捉えて超高品質の米を収穫している方がいる。家畜糞堆肥による土作りを止める勇気をこの手の話をすると、そんなはずはない...

 

ブルーチーズで得られる知見から農薬の使用量削減を探る

ペニシリウム・ロックフォルティとラウリン酸と菌根菌の記事で、各チーズ内の脂肪酸(ラウリン酸)の含有量に触れ、ブルーチーズが最も多いことを紹介した。ブルーチーズはアオカビ胞子の添加→熟成によって出来たチーズで、アオカビことペニシリウム・ロックフォルティは土壌中に普遍的にいるカビであるようだ。Penicillium roqueforti - WikipediaAM菌といえば、以前に椰子の実の脂肪酸と菌根菌の記事で脂肪酸のラウリン酸によって成長が活発になったという研究報告を紹介...

 

殺菌剤を使用すると虫による食害被害が増加する

前回の氷核活性細菌によって昆虫の耐寒性が減るという記事で、昆虫が葉を食す際、葉の表面にいる細菌を一緒に摂取すると、体液の凍る温度が上昇して耐寒性が減るという現象があることを記載した。この内容を見て頭に浮かぶこととして、作物の栽培において、APUPUさんによる写真ACからの写真殺菌剤を使用することで虫による食害が増えることに繋がるのではないかと。この内容に関して興味深い話があったので紹介する。西田 貴明 特集2 ミクロな世界からの新展開 アーバスキュラー菌根...

 

氷核活性細菌によって昆虫の耐寒性が減る

東海大学出版 耐性の昆虫学で昆虫の耐寒性ということで、氷核活性細菌という話題があった。水の特性として、不純物が全く入っていない水であれば、-20℃であっても凍らないが、不純物が少しでもあると融点が上昇する。昆虫の冬眠では、胃の内容物を出し切って、体液の不純物を極力なくした状態で融点を下げて厳しい冬を越すらしい。ここで一つ興味深い話題があって、葉の表面に氷核活性細菌というものがいて、その菌を摂食してしまった昆虫は体液が凍結しやすくなることで耐寒性が減る。※氷核活性細菌を...

 

人の神経と昆虫の神経

フルキサメタミドの作用機構という記事で、昆虫の神経におけるGABAの働きを見て、GABA周辺に作用する殺虫剤の作用機構も合わせてみた。殺虫剤は神経に作用するものが非常に多いみたいだ。となると、今まで見てきたアセチルコリンやGABA以外で利用されている神経伝達物質も見ておくと、今後何らかのヒントになり得るかもしれない。逆相関の交差抵抗性というわけで、朝倉書店 新版農薬の科学を開いてみると、神経伝達物質の例として、アセチルコリン、GABA、グルタミン酸、グリシン、...


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