カテゴリー : 農薬

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ポリフェノール鉄錯体と酸素供給剤で青枯病の発生を抑制

SNSのタイムラインを眺めていたら、 とても印象に残った研究のプレスリリースがあったので 今回はその研究成果が広まって欲しいという願いを込めて紹介する。 紹介したい研究結果というのは、 Generation of hydroxyl radicals by Fe-polyphenol-activated CaO2 as a potential treatment for soil-borne diseases Cláudio Kendi Morikawa Scientific Repo...

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食用キノコから発見されたストロビルリン

ネギのべと病もストラメノパイル 前回、ネギ栽培で厄介なべと病に触れた。 べと病はフハイカビという卵菌類由来の病気であることを記載した。 べと病でいろいろと読んでいたら、 べと病対策で頻繁に使用されているとある農薬の作用点が目に付いた。 有効成分がアゾキシストロビンという農薬だ。 食用キノコ(シメジ)から発見されたストロビルリンと同様の作用がある。 ストロビルリンの作用点はミトコンドリア内の複合体Ⅲを阻害して、 生物の電池であるATPの合成を阻害して死滅...

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ネギのべと病もストラメノパイル

ショウガの根茎腐敗病とストラメノパイルで ショウガの根茎腐敗病は卵菌類という原生生物由来の病気であると触れた。 ショウガの根茎腐敗病の対策の前に、 他の作物で卵菌由来の病気がないか?調べてみることにした。 で、色々と振り返ってみたら、 ネギのべと病も卵菌由来の病気であった。 ※上の写真はべと病の初期症状だとされる べと病で振り返ってみると、 亜リン酸カリの葉面散布が有効であると以前触れた。 亜リン酸肥料、再考 もし、亜リン酸カリが卵菌に対し...

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乳酸菌バクテリオシン

前回の軟腐病対策としての乳酸菌由来の農薬で、 乳酸菌由来の農薬の開発の研究内容に触れた。 作用機構を見ると、 ・バクテリオシン ・作物の免疫向上 ・病原性微生物との競合 の3種を紹介していたが、 一番目のバクテリオシンは主因ではないと記載されていた。 なぜバクテリオシンが主因ではないのか? バクテリオシンについて調べてみることにした。 検索の前に少しだけ触れると バクテリオシンというのは乳酸菌が自身の群に他の菌が侵入してこないようする為の抗菌作用のある物質の総称...

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軟腐病対策としての乳酸菌由来の農薬

乳酸菌のことを調べていたら、 乳酸菌Lactobacillus plantarumを使った微生物農薬の開発 日本農薬学会誌 40(1), 12 日本農薬学会誌 という論文が引っかかった。 読んでみると、 ハクサイの軟腐病用の農薬として触れられていた。 対軟腐病 農薬と言えば、 作用機構が気になるところで読み進めてみる。 乳酸菌といえば、 By Photo Credit: Janice Haney CarrContent Providers(s): CDC/ ...

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鱗翅目の幼虫が真っ白になっていたんだって

写真を掲載することができないのだけれども、 ちょうど2年前あったりにSNS経由で知人から一枚の写真が届いた。 その写真は有機栽培をされている方の畑が4年目を迎えたあたりで、 畑にいた作物を食害する鱗翅目の幼虫の至るところから白い菌糸が出ている写真だった。 その姿は ※図はhttp://www.silk.or.jp/silk_gijyutu/pdf/8-4_5setsu.pdfの144ページ目より引用 カイコの白きょう病にそっくりであった。 ※上の写真の下の方 ...

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サナギタケの胞子はどこにいる?

虫に寄生するキノコの冬虫夏草 先日の投稿をSNSに投稿したら、下記のようなコメントが返ってきた。 /**************************************************/ サナギタケ、たまに見ますね。むかし、腐葉土入れたらハウス内でも結構出ました。確かに土の中で殺す手段があれば、ヨトウ対策にはベストですね。業界にそまってしまうと、ヨトウは土の中に潜むからなかなか防除できない、と固定観念が染みついてしまって。そんな自分の頭に渇を入れていただきました。 /...

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グラスエンドファイトと天敵でヨトウの被害を減らせるか?

グラスエンドファイトのアルカロイドに頼りたいの続き イネ科植物と共生する菌でグラスエンドファイトというものがあり、 グラスエンドファイトが合成するアルカロイドには、 植食性の昆虫に対して致死性、もしくは食害抑制がある。 この効果をヨトウの被害の対策に出来ないか?と調べていたところ、 エンドファイト活性のあるイネ科の緑肥のタネが既に販売されていることを知った。 芝・緑化・緑肥 | 品種検索 | ペレニアルライグラス | アフィニティ - タキイ種苗 今回はこの続き ヨト...

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グラスエンドファイトのアルカロイドに頼りたい

グラスエンドファイトとヨトウの記事で、 共立出版 基礎から学べる菌類生態学という本で、 グラスエンドファイトに感染されているホソムギをヨトウの幼虫に餌として与えたところ、 非感染植物を与えた場合に比べて成長が著しく抑制された。 という内容が記載されていたことを紹介した。 この話題を挙げた背景として、 /**********************************************/ 今年はヨトウの被害がひどかったという方が多かった。 ヨトウというのは...

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畑作の間に稲作をかますということ

土作りをせずに強い肥料で無理くり栽培までもっていたとか、 作物の旬を考慮しない栽培が終わった後や 過度な連作の後は 客土で川砂を入れる意義再び 次作は畑作ではなく水田をかませ という話をよく聞く。 畑作の連作で土壌の酸化が進んで排水性等が向上していたかもしれないけれども、 それらのメリットを犠牲にしてでも水田をやるべきだと言う。 メリットは大きく3つで 1つ目は残留した強い生理的酸性肥料を水田に水を入出することで濃度を下げること 生理的酸性肥料って何? ...

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バリダマイシンA再び

酵母とトレハロースで菌の細胞内でのトレハロースの働きについて触れた。 トレハロースは菌が高ストレス環境におかれた際に、 細胞内でトレハロースを急ピッチで合成する。 トレハロースはエネルギー源であるグルコース(ブドウ糖)をつなげて、 安定な形(エネルギー源として利用しないということ)にし、 高ストレス環境で生理的に重要な酵素等のタンパクの不活性に対して、 タンパクの間に入り込んで安定な状態にする。 という働きがあった。 菌が高ストレス環境から抜けるとトレハロースは速...

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クチクラ層は何からできている?

一般展着剤の界面活性 展着剤の話題の時にクチクラ層という名称が何度も挙がった。 クチクラ層というのは植物系の教科書ではワックス層と表現されることが多く、 ワックスの特徴で撥水性ということになる。 界面活性作用を持つ展着剤を使用すると、 クチクラ層の持つ撥水性は幾分緩和されるわけだけれども、 そもそもクチクラ層は何の物質で構成されているか? という話題がほとんど挙がらない。 学部と院のどちらも植物系だったにも関わらず、 ふと思い返してみるとクチクラ層がなんであるか?と...

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一般展着剤の界面活性

前回の展着剤とは何だろうで残った話題の一般展着剤だけれども、 界面活性を利用して葉表面にある水を弾く性質を弱めて薬効のある成分が溶けている水分を長いあいだ留めておくようにする。 今回はこの界面活性について見ていくことにしよう。 界面活性といえば洗剤で利用される現象で、 ミセル形成を見ておくと良いだろう。 界面活性に関与する物質の特徴は、 片方は疎水性を持ち、もう片方は親水性を持つもので、 この特徴を持つ物質が水の中に大量に投入すると、 こんな感...

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展着剤とは何だろう

食酢の農薬的な使用の際には展着剤を 前回の記事で植物の葉の表面にはクチクラ層というワックス層があって大半の液体は弾いてしまう。 農薬や肥料分も水溶液なので一様に弾かれてしまう。 ※クチクラ層の特徴により一部例外あり 散布した農薬が弾かれないように展着剤というものを併用すると良い というのが前回の内容だった。 というわけで展着剤について見ていくことにする。 展着剤の定義は下記の通り /*******************************************...

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食酢の農薬的な使用の際には展着剤を

食酢と重曹 前回の食酢の農薬的な利用(アブラムシ等の防除)として利用する際は、 展着剤を一緒に混ぜておかないと、 アブラムシ等が食酢をかわして効果を発揮しない という話題が挙がった。 展着剤というのは今までの農薬の使用でも何度も話題に挙がった(ブログでは紹介していない)ので、 せっかくの機会なので展着剤に触れてみることにする。 まず、展着剤に触れる前に 植物の基本的な特徴に触れてみると、 植物の葉を横から見て、 葉の表面には水を弾くワックス層がある。 ...

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食酢と重曹

菜園ナビ公式イベント『楽しく学ぼう!第2弾 in 関東』で基肥の話をしましたで、 アース製薬の方が農薬についてのアレコレの話をされていたのですが、 様々な人が知ってほしい非常に有用な情報でした。 その中で特に印象的だったのが、 食酢と重曹の農薬っぽい利用がある。 食酢というのはCH3COOHで表される食用で利用できる酢酸である。 重曹というのはNaHCO3でこれまたベーキングパウダーにも利用されるもの。 酢酸は弱酸性を示し、 重曹、食酢の病害防除…/奈良県公式...

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大多数を占める日和見菌の振る舞い

数年前、モーニングという漫画雑誌で 『もやしもん(13)<完>』(石川 雅之)|講談社コミックプラス 農学部を舞台とした農学漫画があった。 農学部といっても酒造関係なので厳密にいうと農芸化学科だろう。 主人公は地味ではあるけれども、 菌を表紙のような形状で見ることが出来、コミュニケーションすることも出来るため、 当然、こんなスキルを教授陣はほっとかないだろうと、 入学早々、酒造系の研究室の教授にスカウトされ研究室に入り浸る という異例の展開を繰り広げる。 こ...

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農薬の開発と病原菌の耐性獲得、再び農薬の開発へ

酸アミド系殺菌剤ペンチオピラドを含め、 殺菌剤の開発者と使用者の話を見聞きしていると話題に挙がりやすいのが、 せっかく効きの良い殺菌剤が販売されたのに、 病原菌が耐性を獲得して効かなくなった。 耐性菌に対して新たな殺菌剤が開発され市販されても、 また新たな耐性菌が現れ効かなくなった というもの。 これを聞いて思ったのだけれども、 効きの良い殺菌剤が市販される→みんな使い始める→過剰に使う(乱用する)人が現れる 地域のとあるほ場で耐性菌が現れる ※過剰な...

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酸アミド系殺菌剤ペンチオピラド

2年前に京都市内の某所で、発生してしまったら止めることの出来ないと考えられていた黒腐れ菌核病を肥料と農薬の組み合わせて侵攻を止めた話があった。 京都市内で起こったすごいこと 侵攻を止めた背景に 黒腐れ菌核病の原因菌である糸状菌が低いpHで活発になるという情報があったため、 生理的塩基性肥料を用いて土壌のpHを高めて原因菌を苦手な環境に追い込み、 弱体化したところでペンチオピラドという殺菌剤を使用して伝染を止めた。 最近も有効成分がペンチオピラドの農薬の話題がちらほらと挙がるの...

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バリダマイシンAのポテンシャル

前回挙げたバリダマイシンAというトレハロースの分解阻害の農薬だけど、 先日、とある農薬会社のサイトで興味深い記述を見つけた。 バリダマイシンAという殺菌剤 今回はその記述を紹介する。 先日、対軟腐病の記事で植物自身の免疫を刺激することができるプラントアクティベータという農薬の話題が挙がり、 プラントアクティベータの作用があるものとしてプロベナゾールが挙がった。 防御の植物ホルモン、サリチル酸 プロベナゾールの推定作用点を見ると Dr.(ドクター)岩田の...

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