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カテゴリー : 光合成/page-3

 

ビタミンB12のコバラミン

ビタミンB9の葉酸ホウレンソウにはビタミンB9である葉酸が豊富に含まれているという内容を以前投稿した。葉酸はビタミンB12と協働で人体で重要な合成に関与しているということも合わせて記載した。植物でも同じかと調べてみたら、植物(論文ではシロイヌナズナ)では葉酸は光合成産物からデンプンへ変換する調整をしていることを知った。植物にとっての葉酸植物にはビタミンB12は含まれいない。※現時点の情報量では植物には極少量含まれている可能性もあるではビタミンB

 

植物にとっての葉酸

前回の記事でホウレンソウに豊富に含まれる葉酸について触れた。ビタミンB9の葉酸人体においてビタミンB12と協働でDNAの合成に関与するということを知ったので、植物でもおそらく同じだろうと予想した。同じであればホウレンソウにビタミンB12が含まれているはずだと、ビタミンB12を含む野菜を調べてみたところ、ビタミンB12を含む野菜が見当たらない。葉酸の働きは人体と植物で異なるのか?そこで二つのことが頭に浮かんだ。一つは葉酸は乳酸菌の増殖因子として発

 

植物にとってビタミンB6とは?の続き

前回の植物にとってビタミンB6とは?に引き続き、ビタミンB6について検索し続けたところ、下記の論文が引っかかった。Multiple roles for Vitamin B 6 in plant acclimation to UV-B | Scientific Reports 04 February 2019ディスカッションのパートにて、植物体内でのビタミンB6の働き(仮説)が整理されていたので紹介すると、ビタミンB6ことPLP(ピリドキサールリン酸)がシステインとヘムの生合成に関与し

 

ブロッコリは栄養豊富

ブロッコリが食卓にあがる頻度が非常に多い我が家。目にする頻度が多いと気になってくるのが栄養だろう。ブロッコリは花が咲く直前の花菜になり、生存で最も大事な繁殖である開花のために養分を貯えているはずだから、食材としても栄養豊富となるだろう。栄養はビタミンCやビタミンEを多く含むという記述をよく見かけるが、これは今まで調べてきたものから多く含まれていることは納得できる。アーモンドはビタミンEが豊富遥か昔に植物が上陸にあたって獲得した過剰な受光対策他に見かけるのが

 

藍藻から発見された植物の芳香族アミノ酸等の合成を阻害する糖

とあるサイトでシアノバクテリアから発見された糖にシキミ酸回路内の酵素を阻害するものがあったという論文の紹介記事があった。写真:ねこのしっぽ 小さな生物の観察記録より引用シアノバクテリアとは酸素発生型の光合成を行う細菌のことで、古い呼び名では藍藻と呼ばれている藻類?である。藍藻類のユレモはゆらゆらと動くシキミ酸回路といえば、Journal of Pesticide Science 6 〔1},February 1981 112ページより引用植

 

ビタミンAとロドプシン

星屑から生まれた世界 - 株式会社 化学同人確か上記の本だったと思うけれども、生物の誕生から進化におけるロドプシンの誕生について記載していた。ロドプシンと言えば、人体では目で何かを見る時に活用しているタンパクだけれども、目を持たないバクテリア(やアーキア)にもロドプシンがあるという記述があった。地衣類という菌たちの巧みな生き方細菌内のロドプシンことバクテリオロドプシンというタンパク何に使われているのか?人体におけるロドプシンはオプシンと呼ばれるタン

 

冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかないというけれど

風邪にはかぼちゃが良いとよく聞く。風邪が悪化して辛い症状が続くと、よく効くものにすがりたくなる。先週から喉の痛みと鼻水で困っていたので、ふと冒頭のフレーズを思い出し、一体かぼちゃの何が風邪に良いのだろう?と気になった。かぼちゃにはβ-カロテンをはじめ、ビタミンCやE、B1、B2、ミネラルや食物繊維が豊富に含まれている。かぼちゃの基本情報|もっと野菜を。もっと食卓に。|キユーピーβ-カロテンは一旦おいといて、

 

遥か昔に植物が上陸にあたって獲得した過剰な受光対策

昨年の後半から光合成ってなんだろうな?と思うようになり、とりあえず書籍から光合成のことを読み始めた。光合成の明反応光合成からコケが気になり出した。コケはおそらく陸上に進出した最初の植物だろうからということで。コケとは何だろう?コケの前は?と意識を向けてみると、コケの前には車軸藻という緑色藻類で、その前は?と辿っていくと、太陽から注がれる光のエネルギーを活用できる藍藻類(シアノバクテリア)に行き着く。藍藻類のユレモはゆらゆらと動くその前は様々な紅色硫黄細菌等

 

アスファルトの表面がうっすら緑

道端のアスファルトをよく見てみると、上の写真のようにアスファルトの隙間を埋めるようにコケが生えている。この撮影した場所を俯瞰して見てみると、遠くからでもうっすら分かるくらいコケが生えている。緑に見えるということは当然のことながらここで光合成が行われているわけで、アスファルト※も二酸化炭素を吸収しているのだなと、うっすらと緑色になった歩道を歩いていて思った。※厳密にはアスファルト上でのこと透き通るような緑のコケの葉関連記事魚の

 

植物が利用しやすいシリカはどこにある?

写真:ねこのしっぽ 小さな生物の観察記録より引用前回の珪藻はガラスの殻に包まれるの記事で、珪藻はどうやってケイ酸を取得しているのか?が気になったと記載した。この疑問に少し応えてくれる記事が検索に引っかかったので今回の記事ではその紹介。地球上のケイ素の循環と生物の関わり - バイオミディア 2015年 第2号によると、海洋性の珪藻に焦点を当て、被殻の材料は水溶性のケイ酸(Si[OH]4)とされ、水溶性のケイ酸は主に鉱物態シリカの風化作用に

 

珪藻はガラスの殻に包まれる

先日、顕微鏡で珪藻類の死骸を見る機会があった。※琵琶湖で採取した珪藻写真:ねこのしっぽ 小さな生物の観察記録より引用珪藻というのは不思議な生物で、図:東海大学出版部 藻類30億年の自然史 藻類から見る生物進化・地球・環境 第2版 97ページより引用自身の細胞の周りを包み込むようにガラス質で出来たケースを形成する。ガラスで出来ている為、誰にも食べられずに寿命をまっとうすると内容物が溶け出し、ガラスの殻のみが残る。ガラスという非常に硬い殻に囲ま

 

クロレラ肥料

By ja:User:NEON / User:NEON_ja - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, Linkクロレラ - Wikipedia健康食品としてのクロレラまでの記事で微細藻類の緑藻のクロレラを見てきた。健康食品としてのクロレラは高タンパク(相対的に糖質が少なくなる)、微量要素をふんだんに含み、更に消化を良くする為に細胞壁を破砕していることで、逆に使い勝手の良い植物繊維の断片を豊富に含まれていると言える。前の記事では触れなかったけれども、

 

魚の養殖と鶏糞

健康食品としてのクロレラまでの記事で、微細藻類の緑藻は人の社会にとって様々な可能性を秘めているらしいというような内容を記載してきた。次は肥料といきたいところだけれども、その前にもう少し微細藻類が注目されているところを記載しておきたい。微細藻類は健康食品で注目を集めているけれども、昨今の某ベンチャー企業によって燃料としての可能性もあるという認知が広まった。そもそもの話で石油自体が微細藻類由来だという発見があった。読み物:筑波大学|TSUKUBA FRONTIER|#006:

 

健康食品としてのクロレラ

前回、緑藻のクロレラについて触れた。緑藻のクロレラクロレラといえば健康食品として有名で、健康食品として販売されるためには、当然その背景に培養技術の確立がある。他にも大事なことがあるのだけれども、その大事なことが応用微細藻類学−食料からエネルギーまで− | 海事・水産・交通・気象の専門書籍出版社の成山堂書店以前紹介したこの本に記載されていた。藻類とは何だろう?健康食品としてに限らず、食品の栄養として大事なこ

 

緑藻のクロレラ

藍藻類が塩類集積地に植物の環境をもたらすで土壌藻を調べている時に、藍藻以外にも緑藻のクロレラもいたというものを見かけた。日本産ミドリゾウリムシ細胞内共生藻について Jpn. J. Protozool. Vol. 39, No. 2. (2006)By ja:User:NEON / User:NEON_ja - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, Linkクロレラ - Wikipediaクロレラといえば、健康食品でよく見聞きす

 

岩肌に綺麗な黄色の地衣類たち

岩肌に黄色い群衆が目立つのでマジマジと見てみた。黄色の地衣類の菌だ。自信はないけれども、黄色の地衣類はロウソクゴケと呼ぶ。ロウソクゴケから黄色いキャンドルを作ったのが名前の由来らしい。地衣類というのは、菌とシアノバクテリア(または緑藻)が共生している生物群である。地衣類という菌たちの巧みな生き方最近、藻について見ていると、藻には緑色の他に褐色藻類や黄色藻類があるので、ロウソクゴケは地衣類の定義と異なり黄色藻類と共生しているのだろうか?

 

石と恐竜から学んだ沢山の知見

昨年末に星屑から生まれた世界 - 株式会社 化学同人星屑から生まれた世界という良書と出会った。石の観点から生物誕生を見るという切り口で、今でいうところの微量要素の理解が一気に進んだ。今年の春、息子が保育園で恐竜を知った。保育園にある恐竜や地球の本に夢中になり、同じクラスの子らと毎日恐竜の本を読んだらしい。この機会に合わせて、子供用の恐竜図鑑と恐竜に関する学術書を購入して、家でも一緒に恐竜の本を読むことにした。今まで読んでいた地質

 

藍藻類が塩類集積地に植物の環境をもたらす

写真:ねこのしっぽ 小さな生物の観察記録より引用前回、藍藻類(シアノバクテリア)のユレモは粘液物質を分泌して滑走運動を行うという内容を記載した。藍藻類のユレモはゆらゆらと動くなぜ唐突にユレモの滑走運動の紹介を行ったか?というと、ある読み物を紹介したかったからだ。その読み物というものが、土壌圏の創生とラン藻 化学と生物 Vol. 42, No. 3, 2004で毎年600万ヘクタールのペースで増え続けている耕作不可能地問題をなんとかすべく、藍

 

藍藻類のユレモはゆらゆらと動く

写真:ねこのしっぽ 小さな生物の観察記録より引用ユレモという藻がいる。ユレモというのは藍藻類の微生物で、藻ではあるがシアノバクテリアというバクテリア(細菌:原核生物)に分類されている。地衣類という菌たちの巧みな生き方窒素欠乏下で奮闘する光合成細菌たちこのユレモというのが、名前の由来にもなるらしいけれども、顕微鏡で見るとゆらゆらと動くらしい。この動くに対して東海大学出版部から出版されている藻類30億年の自然史 藻類から見る生物進化

 

沈水植物が獲得した形質

前回の生活の身近にいる水草の記事で、イネという抽水植物の水草が水田で生育するために獲得した機能が、ROLバリアで根の先端に酸素を運ぶ形質だということを記載した。イネの抽水植物以外に水草は他にも3種類あると定義されていて、水草とは何だろう?植物が完全に水中で生育している沈水植物では、根でROLバリアが発達していようが、そもそも葉が水の外にいるわけではないので意味がない。沈水植物が水中で生息する上で課題だったことが何であったのか?というと、水中で光合成に必

 

生活の身近にいる水草

水草とは何だろう?前回、水草について触れた。水草とは進化の過程において陸上への進出に成功した植物たちが、再び水の中に入れる為の機能を獲得して水辺で生育できるようになった植物群と記載した。水辺で生育とはどういうことだろう?と異端の植物「水草」を科学する|書籍案内|ベレ出版から抜粋してみる(59〜63ページ)と、・抽水植物:水上に茎や葉が突き出しているもの・浮葉植物:葉を水面に浮かべているもの・沈水植物:葉や茎がすべて水中にあるもの・浮遊植物:

 

水草とは何だろう?

藻類とは何だろう?の記事の最後の方で、醒ヶ井の梅花藻バイカモや同じ高さからたくさん出てる水槽でよく飼育される水草とは何だろう?という疑問を記載した。植物名にはなんちゃら藻と記載されるけれども、これは一般にいう藻類とは違う気がすると。藻類の定義を改めて確認すると、藻類とは酸素を発生するタイプの光合成を行う生物のうち、陸上植物以外の生物の総称である。藻類 - Wikipediaこの疑問を解消すべく、一冊の本を購入して読んだ。

 

藻類の光合成産物が深いところへと沈降する

藻類とは何だろう?の続きで、今回は海での藻類の光合成について触れてみる。前回、海の表層にいる微細藻類の行う光合成、つまりは二酸化炭素の消費と有機物の生産量は、陸上の植物らに匹敵する程の量だと推定されている。藻類は海における食物連鎖の根本にあるため、海の様々な生物の餌になる。陸上の食物連鎖と異なる点として、食物連鎖時に発生する各種有機物は二酸化炭素として大気に戻るものが一部、海底へと沈降していくものも無視できない量あると推定されている。

 

藻類とは何だろう?

最近、コケ、シダや藻を見ている理由として、地球全体の二酸化炭素の収支を理解する上で光合成を把握する必要があると感じたところが非常に大きい。大気中の温室効果ガスを減らしたい透き通るような緑のコケの葉シダ植物を求め、川の上流へ光合成の明反応他にも大きな理由があるけれども、その内容は後日にして、今は触れないでおく。先日、塩類集積を起こしているハウスの中で、陸上で生きる藻である土壌藻に触れた。土壌藻に目を向けて水を頻繁に与えているところ

 

土壌藻に目を向けて

とあるハウスの塩類集積で生育にムラがある土壌にて、土表面にコケが生えたと表現される状態になっている個所があった。塩類集積土壌でも平然とたたずむスベリヒユ私の最近のコケの理解の取組から、栽培で慣習的に使われる「コケが生えた」のコケは、生物学的に言われるコケ植物ではなく、土壌藻と呼ばれる光合成の出来る土壌微生物であるはず。コケとは何だろう?藻類 - Wikipedia肉眼では見えないぐらい小さいものでも、デジカメのレンズを介せば見れるわけで、

 

大小様々なシダ植物を見て、太古の環境に思いを馳せる

シダ植物を求め、川の上流への記事でシダ植物の根元はどうなっているのか?を調べた。シダはリグニン質のような塊の先端から葉を伸ばし、ある程度葉柄にリグニンを溜め込んだら枯れ葉を落とし、中心部の褐色の塊の体積を増やしているのだろう。前回の記事の最後にシダ植物の茎の話題に触れたけれども、実際に茎を見ていないので一旦保留とする。シダ植物の理解を進めたことで、今まで訪れた場所の内容の理解を進めることが出来る。どの個所のものかと言えば、三

 

池の縁に落ち葉が積もる

最近、湿地に目が行く。上の写真の湿地は落ち葉が堆積してできた湿地だ。イネ科の草とアブラナ科のタネツケバナの仲間だろうか?背丈が低い草が繁茂していた。二番目の写真の個所は、つい最近までは落ち葉が堆積していないで、写真に写っている草が根付くことができなかった個所だろう。流れの少ない池は、いずれは上流からの土砂、周辺の木々の落ち葉、堆積した個所で発芽することができた植物たちによって、光合成産物が堆積していずれは埋まる。

 

オーキシンと落葉性

昨日の紅葉と黄葉の落葉がいずれは土に還るに引き続き、落葉の話を続けることにする。某SNSで知人が落葉にはオーキシンが関与しているという投稿をしていたので私の方でも調べてみた。Wikipediaでわかりやすい文章があったので抜粋してみると、/************************************************/落葉は葉柄と茎との間に離層と呼ばれる境が形成されることで始まる。この層は、葉が盛んに生長する時期に既に作られており、互いに

 

紅葉と黄葉の落葉がいずれは土に還る

今年は紅葉や落葉が例年よりも早かったように感じる。落葉といえば気になるのが落ち葉の分解になるだろう。落ち葉が土に還る速さはおそらく果樹の生産性に関わっているはず。ミカンの木の落ち葉がなかなか土へと還らないこの内容を踏まえた上で、落ち葉には紅葉と黄葉があるけれども、落ち葉の色によって土への還り方に違いがあるのか?が気になった。というわけで今までの情報を一旦挙げてみる。落葉前は緑の色素が分解されて、今まで目立たなかった色素が目立ち始める。それが黄色の色

 

落ち葉に包まれたハギ

今年は紅葉になるのがはやく、落ち葉も比較的はやい時期にたくさんあるように感じる。そんな中、道端の草の根元が落ち葉に囲まれて、葉の緑色がとても目立つように見える。写真に写っているハギの仲間の草だけれども、今まさに成長中で、落ち葉の下から新しい葉が展開してきている。落ち葉の下はとても暗いけれども、その下にある葉はストレスを感じているようには見えず、さぁ、これから展開してやろうか!という気迫すら感じる。

 

植林・植樹の前に

ヤマケイ新書 大地の五億年 せめぎあう土と生き物たち | 山と溪谷社国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所/大地の五億年 せめぎあう土と生き物たちちょくちょく話題に挙がっている上の本で、森の植林(植樹)についての話題があった。ハゲ山になったところに対して、いきなり木を植えると定着しにくいけれども、木の周りにシダや低木が充実していると、広葉樹林とかの木が健全に生育しやすいとか。※文中で記載されている内容は少し異なるけれども、私は上記のように解釈した以前

 

山の鉄が川を経て海へ

飛騨小坂の三ツ滝昨年、飛騨小坂の巌立峡を訪れた時に、案内所に居た方から、この川の水にはマグネシウム、カルシウムと腐植酸にキレートされた二価鉄が多い。という話を伺い、これらの養分が川から海へと流れ、海の生き物たちの養分として利用される。という話も伺った。先日、ブログの読者と話をしていて、ちょうどこの話題が挙がったので触れてみることにする。最初に腐植酸について触れてみよう。フリー写真素材ぱくたそ山の森などの木が

 

葉がとても紅いヤブガラシ

ざっそう|福音館書店ざっそうという絵本がある。これは道端の草に視点を当てた本で、身近で見られる様々な草が登場する。この本にはヤブガラシという草が登場する。ヤブガラシといえば、栽培環境は草達が教えてくれるよくわからないけれども、栽培者にとって良い土になると自然と消える草で、環境指標植物として扱っている。話は戻って絵本の中でヤブガラシが登場すると、「これはヤブガラシじゃない」という意見が挙がる。絵本の中では、

 

温室効果ガスのメタンは水田から発生する

随分前から騒がれている地球温暖化温暖化の原因は大気中の二酸化炭素の濃度が上がることで、本来地球から放射されるはずであった熱が逃げずに残るというのが定説のざっくりとした概要となる。二酸化炭素の上昇は、地中に埋没された炭素を石油、石炭といった形で掘り出し、燃料として使用した際に発生する副産物である。大気中の温室効果ガスを減らしたい温暖化に影響を与えるものは二酸化炭素だけではない。有名なものにメタンがある。そのままでも発火しても温室効果ガスのメタン

 

窒素欠乏下で奮闘する光合成細菌たち

栽培している者であれば一度は見聞きしたことがあるものに光合成細菌の話題があるだろう。光合成は植物だけのものではなく、細菌の中には太陽からの光を活用出来るものがたくさんいる。By ja:User:NEON / User:NEON_ja - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 2.5, Linkその内の一つが光合成細菌であって、シアノバクテリア(藍藻)と呼ばれているものいる。光合成細菌 - WIkipedia藍藻 - Wikipediaシアノバク

 

二酸化炭素濃縮後の有機酸は光合成以外でも使用されるか?

前回のC4型光合成の二酸化炭素濃縮では、C4植物では二酸化炭素をリンゴ酸にするというCO2を濃縮して以後の光合成に利用するために蓄えるという内容を記述した。光合成の内容の一部としてリンゴ酸という名前を挙げたけれども、リンゴ酸といえば、コムギで土壌中にアルミニウムがある場合に根から分泌させるという内容があった。酸性土壌で生きる植物たちリンゴ酸がアルミニウムをキレートして、アルミニウムの根に対する毒性をなくすというものだ。コムギはC3植物なので、二酸化炭素から直接リンゴ酸を合

 

C4型光合成の二酸化炭素濃縮

前回の光合成速度の高い植物はどこにいる?の記事で、C4型光合成回路(以下、C4回路と略す)を持つ植物らの光合成量が抜群に高いという内容を記載した。先日からの光合成による大気中のCO2を固定する量を増やしたいという流れにおいてC4回路は外せないので、今回の記事で改めてみることにした。以前、夏に活躍!C4回路の植物たちという記事で、C4植物はC3植物が行うような光合成を行いつつ、吸収した二酸化炭素の一部を有機酸の形にして貯蔵するという内容を記載した。今回の話に入る前に簡単

 

光合成速度の高い植物はどこにいる?

光合成の明反応-前編先日の記事で植物の成長を知るには光合成を知るべきということ光合成という生化学反応での各物質の動きを調べた。これらの動きを調べている時に植物によって葉の面積あたりの光合成量が違うという内容を見かけた。というわけで今回は上記の内容を絡めた上で、日頃からなんとなく思っていることを書いてみたい。光合成のエネルギー変換と物質変換 - 株式会社 化学同人光合成の詳細を知るための取っ掛かりとして、2010年代中頃までの(人工光合成を含む)光合成の

 

二価鉄を求めて-前編

重要だけど扱いにくいものでもある二価鉄前回までの記事までで、植物の光合成では多量な二価鉄を必要としていて、植物は二価鉄を得る為に光合成産物の一部を使用して調達するということを記載した。二価鉄は過剰症になりやすいということも記載した。二価鉄と言えば思い出すのが、岐阜県の飛騨小坂にある巌立峡(がんだてきょう)だろう。飛騨小坂の巌立峡巌立峡とは火山の噴火により形成された溶岩流が川の風化作用によって削られてできた渓谷で、現在も溶

 

重要だけど扱いにくいものでもある二価鉄

光合成の明反応-後編までの記事で、植物は太陽光を受光することで光合成を行うわけだけれども、その光合成という反応において最も注目されているのが電子の移動であって、その電子の移動には多くの鉄(特に二価鉄)が必要とされることがわかった。※実際には鉄を含むタンパク質鉄はFe2+とFe3+の状態をとり、二価鉄は前者のFe2+の方を指す。プラスが一つ少ない、つまりは電子e-が一つ多い。鉄は電子を受け取りやすく離しやすいという特徴があるため、鉄は電子の運搬に関わる。電子を受け取

 

光合成の明反応-後編

光合成の明反応-前編前回、光合成の明反応の詳細を見て、水から電子を取り出して、その電子の動きを見つつ、各所で動いている物質のことを見た。とはいっても、すべてを見たわけではないので、今回は残りを見ていく。はじめに図の中央にあるシトクロムb6fを見ると、この個所はシトクロムがたくさんある場所で、シトクロムというのは、酸化還元機能を持つヘム鉄を含有するヘムタンパク質である。シトクロム - WikipediaヘムはBy NEUROtiker - 投稿者自身

 

光合成の明反応-前編

先日の畑作を続けることは難しいという記事の前編と後編で、畑作を続けることで起こりうる秀品率の低下を光合成の生産量の低下と免疫の低下の2つの要素に分け、後者の免疫(防御も含む)の方を触れた。免疫や防御は芳香族のアミノ酸が重要な要素になっていて、芳香族のアミノ酸を活用する為にいくつかの金属酵素を挙げた。この時挙げた金属酵素は、あまりに微量なため、施肥時に気にすることはないけれども、土壌にある量は地質に大きく依存しているため、場所によってはやくになくなるのでは?ということを記載した。

 

紫色の葉のカタバミ

道端で時々葉が紫になっているカタバミを見つける。紫といえばアントシアニンで、アントシアニンといえば、光合成と成長のバランスが合わない時に調整に用いられるというイメージがある。葉でアントシアニンを蓄積させる意味夏の日射量が多くて、気温も高い時期に、カタバミは自身を傷つける程光合成をしてしまうのか?と思ったけれども、そうであればどこかに緑色の個所があっても良いはず。これは常にアントシアニンをたくさん合成してしまう株なのか?と思い調べてみたところ

 

恐竜と石炭と酸素

今回の記事は地球について興味を持ち始めた駆け出しのペーペーがなんとなく思ったことを書いてみたものになるので、内容の正誤は大目に見て暖かく見守っていてください。恐竜好きな子は多いらしい。ひょんなことから我が家でも恐竜についての話題が挙がることが多くなってきた。良い機会なので恐竜についての本を読んでみることにした。恐竜は個体差に依るけれども、大きいもので10メートルを超える種というものが結構な数いる。現在陸上で生息する生物で最も大きいものはゾウかキリンだろうか

 

大気中の温室効果ガスを減らしたい

20年前ぐらいの夏、35℃を超える猛暑日は年に数回あった程度らしい。連日の猛暑日は温室効果ガスである二酸化炭素やメタンが大気中に増えたことが原因である可能性が高いと気象庁が発表しているのはよく聞く話だろう。地球温暖化で台風が大型化、今後も増え続ける?(海洋研究開発機構) | ブルーバックス | 講談社地中に埋まっていた石炭や石油といった炭素源を発電等で燃やしてエネルギーを取り出し、その余剰分となった二酸化炭素が大気中に拡散される。二酸化炭素によって平均気温が高まり、それにより降雨量も増

 

不調なミカンの木からの漂白の落ち葉

佐賀のハウスミカンの栽培者の方向けに塩類集積等の話をしましたの後に栽培の様子を見に行った。ハウス内で下記のような話題が挙がった。最近、ミカンの落ち葉が土に還るまでの時間が遅くなっているように感じる。その中で更に不調の木からの落ち葉は白っぽいものが多くなっている。調子の良い木であれば、こんな感じで褐色になっている。なぜ、落ち葉は土に還りにくくなったのだろう?なぜ、落ち葉の色が白くなってしまったのだろう。この疑問に対

 

夏に活躍!C4回路の植物たち

スベリヒユの持つCAM回路前回まででスベリヒユのもつCAM回路(CAM型光合成)についてを記載した。ざっくりと書くと、乾燥した環境において気孔を開いた際に葉内の水が過剰に蒸散されないための仕組みで、乾燥ストレス下において非常に重要な機能と言える。上の記事の更に一つ前の塩類集積土壌でも平然とたたずむスベリヒユでスベリヒユはC4回路(C4型光合成)も持つと記載した。このC4回路はエノコロでも触れた。エノコロを見て思い出す師の言葉C4回路というのは農学を学ぶ上で重要な要

 

スベリヒユの持つCAM回路

塩類集積土壌でも平然とたたずむスベリヒユ先日の記事で塩類集積を起こした土でスベリヒユが繁茂していたという内容を記載した。スベリヒユを調べてみると、C4回路とCAM回路といった周りの草とは異なる光合成をしていたということがわかった。この話を進める上で、C4とCAMについて知る必要があるため触れておく。逆順になるけれども、まずはCAM回路について。そもそもCAMとは何か?というと、ベンケイソウ型有機酸代謝のことでCrassulacean Acid Metabo

 

地衣類という菌たちの巧みな生き方

大多数を占める日和見菌の振る舞いまでの記事でずっと続いている作物の病気と農薬の話で、農薬の作用点が細胞レベルで語られるのであるならば、病気の理解も細胞レベルで語られる必要があるわけで。遺伝子の水平伝播病気に関しての総合的な判断力を獲得するためには、土壌微生物の分類も必要だろうと、By 投稿者作成 - Cavalier-Smith, T (2004). “Only six kingdoms of life”. Proc. R. Soc. 271 (1

 

葉にアントシアニンを溜めるキャベツたち

葉がうっすらピンクのキャベツに遭遇。慣習的な判断だと寒さの障害で葉にアントシアニンが蓄積した。ということが多い。周辺のキャベツは一律一緒の条件で寒さにあたるはずだけど、アントシアニンが蓄積しているのは、どちらかというとこじんまりとしたキャベツに多い。最近、連日アントシアニンの蓄積について記載したけれども、アントシアニンの蓄積は明反応 > 暗反応の状態になった時に生じるもの。葉でアントシアニンを蓄積させる意味どちらかというとこじんまりとしたキャ


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