先日、工業製品を製造しているメーカーの方と話をしていて、その時に話題になったことでも
※今回の話は実際の数字を元にざっくりとした比にしています。
先日、旬でないネギを防除回数一回で収穫までいけた畑の話になって、施肥設計を徹底的に検討すると農薬の散布回数が減るという話題で、これって産業的に見たら興味深い話だなと。
たとえば、栽培して収穫するまでの過程を産業のものづくりに例えると、栽培の原材料はタネ、肥料と農薬とある。
水利権等の話があれば水も原材料と見なして良いだろう。
ということで作物を収穫して出荷するまでの原価というのはタネ、肥料と農薬となる。
今回の話では、肥料の見直しを徹底して行うことで、農薬の使用量を平均10回から1回まで減らすことができた。
栽培において、ざっくりとした原価というのが、全体に対して、4割が農薬と肥料で占めていると言われ、その中で農薬と肥料の割合は3:1ぐらいの金額であった。
それが肥料を徹底して見直すことで、農薬と肥料の割合が1:2になった。
経費の削減の額を見ると、知恵を絞るだけで人を何人も雇用できるだけの削減ができている。
原価の構成が逆転する産業なんて聞いたことがないぞ!
農業は天候によるリスクが!と言われることが多いけど、天候に左右される産業というのは影響度合いによるけど実に多く、台風による大損は他産業でも普通にありえる。
だけど、その産業であっても原価の構成が逆転するようなことはない。
更に原価の構成が逆転したことによって、作物の市場価値が上がっているなんて更に不思議だ。
今回の話は土有りきでの話になるので、土というものが如何に理解し難く、それ故可能性に満ち溢れているということを改めて認識した。
肥料には原価以外に投資の要素も含んでいる。
土作りという名称があることからそれは明確だろう。
この投資を適切に行うことでの効果は計り知れない。
肥料の後の影響を考慮すると原価と見なすのは勿体なさすぎる。
※残留性も含む
この投資に対して、指導員が言っていたからだとか、隣の人が成果が出ていたからと採用する慣習は、他産業から見たら勝率の低い博打をしている狂気の沙汰に見えることも納得できる。
勝率の低い博打で経費が上がり利益が下がり続ける。
最終的には耕作放棄だろう。
耕作放棄地の解消を掲げている団体の就農支援を受けてはいけない
土から離れた水耕栽培は、肥料の投資性はなくなる。
となると安定度の代償として環境が大化けすることはなくなる。
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