前回の記事で福井県勝山市にある恐竜渓谷ふくい勝山ジオパークに行ったという内容を記載した。
勝山ジオパークは古い地帯で日本で最も多くの恐竜化石を発掘した地域で有名であるけれども、
※勝山市ジオターミナルにあった看板を撮影
火山活動関連の山体崩壊による岩屑(がんせつ)なだれによる地形も有名である。
岩屑なだれが発生した地域は緩やかな傾斜となり、スキー場として最適な地形となるため、勝山には良いコースのスキー場がたくさんある。
話はここまでにしておいて、上の図の行けるところは行ってみることにした。
はじめに向かったのは上の図の大矢谷で、大矢谷集落の山を少し進んだところに
車一台分の農道があり、ここを歩いて進むと、
大矢谷白山神社が見えてくるので、鳥居をくぐり更に先に進むと、
驚くべき程大きな岩塊があった。
こんなにも大きな岩塊が5km程離れた山頂から転がってきたというのは衝撃で、火山の力強さというものを感じずにはいられなかった。
岩肌を見るとおそらく凝灰角礫岩とされるいくつかの凝灰岩の礫が合わさったものから形成されている。
※地質を見ると安山岩・玄武岩類となっていた。
日頃から興味があるのは火山周辺の土質であるため、いつも通り山の土や周辺の畑の土を見てみた。
見事な黒い土であったけれども、日本土壌インベントリーで調べてみると、この地域は黒ボク土ではなかった。
※山を下ったところに黒ボク土がある。黒ボク土主体の水田土壌というところだろうか
大矢谷白山神社を探している時に神社の少し手前の道路沿いに今回の巨大岩塊の看板があったので、参考として掲載しておく。
山体崩壊時の岩屑雪崩堆積物の分布を示した図となっている。