まずは上から圧をかける


籾殻や、


枝は腐植になるか?


枝葉といった有機物から堆肥を作る時、

微生物を活発化させる窒素源として牛糞なり鶏糞を混ぜておく

という話を良く聞く。


この話を聞く度にいつも不思議に思うことがある。

なんで枝葉みたいな構造の大きなものを分解させる時の起爆剤として、

カロリーの少ない窒素分が主体の資材を活用するのだろう?


おそらくこれは、

NPKという概念の弊害だろうと考えている。

肥料成分としての窒素(N)


鶏糞を例にとると、



熟成前の鶏糞には尿酸というどちらかというとアンモニアに近い窒素が多い。

熟成後の鶏糞には硝酸塩というこれまた構造の小さい窒素が多い。

発酵鶏糞ができるまで1


糞の中には未分解でカロリーの多い有機物はあるかもしれないけれども、

それらの有機物が含まれている量は少ないかもしれない。


上で挙げた窒素を堆肥前の有機物にいる微生物が活用するとなると、

アンモニアをエネルギーを使ってアミノ基に変え、

これまたエネルギーを使ってアミノ酸に変える。

更にエネルギーを使ってタンパク質にする。

光合成からアミノ酸の合成へ


ここまできてはじめて微生物は体の一部として窒素分を活用して、

堆肥の原料である有機物の分解を開始する。


起爆剤として家畜糞を混ぜるコストであるとか、

その後の堆肥の切り返し等のコストであまりにも無駄が多い。


ここで木質資材を効率的に発酵して商売にしているキノコ栽培を見てみよう。

キノコはカビであって、最終産物の培地も土作りにとって非常に有効なので良いサンプルとなる。



廃菌床という資材のことから引用すると

主栄養源はコメ糠、ムギ糠(フスマ)、トウモロコシ糠、小麦粉など

補助栄養源は貝殻、カルシウム塩、木酢液、ビール酵母粕等を、pH調整や成長促進剤などで、

どこにも発酵の起爆剤として家畜糞を使っているなんてものは見られない。

熟成家畜糞に多く含まれている硝酸塩らしきものもない。

苦味を感じるのは生命の危機


キノコの底力


良質堆肥を作るにあたって、

発酵に対して家畜糞が起爆剤にならないことをキノコの栽培から見てとれる。


何故、植物性の有機物の発酵の際に家畜糞を起爆剤として利用なんて話が広まったのだろう?

この話で幸せになる人っていないよな?


家畜糞の消費量は少ないし、

その割に作業量は膨大に増えるし…


それこそ、

農業の栽培系の学校でこういうことを習ってしまった学生は不幸だよな。

これから起業というところなのに黒字化から遠のいてしまう。


入れるとするなら、

米ぬか、油かすや廃糖蜜あたりだろう。

糠漬け時の乳酸発酵に迫る

三番蜜を凝縮した黒糖肥料


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