昨年から肥料教室という会を開いていて、昨年は実際に会議室を借りて一通り行い、今年はオンラインで会を開いている。
私自身と参加してくださる方が双方にとって情報共有できるような場になればという思いで開催しているので、どなたでも参加可にしている。
興味がある方は菜園ナビで教室の告知をしているので、フォローをお願いします。
今週の教室で牛糞に含まれる残留農薬の影響についての話題が挙がった。
海外から輸入している飼料に日本では使用されていない除草剤が残留していて、その除草剤は分解されにくく、

家畜が排泄した糞を発酵させても分解されずに残っているとのこと。
この残留した家畜糞(主に牛糞)を施肥した土で育てている作物に対して悪影響はないか?という内容だった。
上記の内容の詳細は飼料及び堆肥に残留する除草剤の簡易判定法と被害軽減対策マニュアル - 農業・食品産業技術総合研究機構(NARO)に記載がある。
闇雲に恐れるのはよくないので、残留している除草剤から調べていくことにする。
対象となる除草剤の名称はクロピラリドと呼ばれている。

図:クロピラリド | 化学物質情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンターより引用
ピリジン環にカルボキシ基と塩素2つが付与したピリジンカルボン酸になる。
作用機構は植物ホルモンのオーキシン作用を撹乱するそうだ。
植物ホルモンの作用は複雑なので一概に言えないが、発根を促進する要素で初期生育では重要になるので、クロピラリドが残留した牛糞で土壌改良をした場合、土壌改良の目標に反するので致命傷となる。
更に牛糞は熟成する程硝酸態窒素が増え、それがオーキシンと拮抗する植物ホルモンのサイトカイニンの合成を促進するので、二重の作用で発根が抑制される。
オーキシンの働きを抑制するなら、オーキシンの働きを活発にすれば良い。
植物ホルモンのオーキシンと腐植物質の繋がりを参考にして、牛糞と腐植質の植物性堆肥を混合して施肥すれば、クロピラリドの影響は小さく出来るはず。




