非メバロン酸経路とテルペン系香気物質の合成についてまでの記事でテルペン系香気物質について見てきた。
アセチルCoAについての深い理解をと思っていたが、アセチルCoAと香気物質はあまり関連がなさそうだったので、次の香気物質に進む。
改めて朝倉書店から発売されている匂いと香りの科学を取り出して確認してみると、エステル系香気物質についてだったけれども、
エステルは米ぬか嫌気ボカシ肥で散々触れたので、改めて触れることはしないでおく。
次の香気物質は芳香族系香気物質になる。
芳香族系化合物は
芳香族アミノ酸であるフェニルアラニンや
チロシンを出発物質として合成された香気物質になり、
バニラの甘い香りのバニリンや
アーモンドやアンズのような芳香のベンズアルデヒドがある。
ベンズアルデヒドがあれば、当然ながら
ベンジルアルコール(ベンズアルデヒドが酸化される前の化合物)や、
安息香酸(ベンズアルデヒドが酸化した化合物)もある。
安息香酸に関しては香気物質としては香りが弱いそうで、他の役割で重要であるらしいが、今回は触れないでおく。
他に
味噌の香りの一種のフェニルエチルアルコールも芳香族系香気物質になる。