長野県の栄村小滝集落で東西と、栽培と畜産の家畜糞処理の事を話しましたでも書いたが、先週末に長野県にある栄村小滝集落というところに招待されて行ってきた。
私の師である青木さんのことを書いた記事をきっかけに知り合い、青木さんのところにいた頃からセレクトファーム、コトブキ園であった事を経て、京都農販と一緒に産地を周り始めた。
それらの経験を踏まえ、業種、地域による差を集落の方に話をすることになった。
先に紹介しておくと、
栄村小滝集落は長野県と記載したが、新潟県中魚沼郡に隣接した地域で、
稲作が盛んな地域とのこと。
小滝集落で収穫できる米は、食味の試験では名だたる産地を抑え、今まで見たこともないような高得点を叩き出すとか。
※数値だけで見ると、日本で最高得点を出したこともある
小滝集落に訪れる前に米の販売をされている方とお会いして、栽培履歴等を見せていただいたのだが、肥料を見ると特にこれといった差別化ができるポイントがなかった。
今回訪れてみて、畑を見たり、集落の方と話をしてみて、なんでこれ程まで素晴らしい品質の米が収穫できるのか合点がいった。
これからその話を二回にわたって書いていくことにする。
はじめに小滝集落の土質を確認しておくと、
地域一帯が黒ボク土で、少し離れた場所を含めると、アロフェン質と非アロフェン質が混在している。
肥料がほとんど使用されていないところの畑の土を確認したところ、
夕方に撮影で色がわかりにくいけど、見事な真っ黒な土であった。
地質を確認してみると
畑と周辺の山は玄武岩質的な苦鉄質火山岩類であった。
この地域は東日本大震災の翌日の大地震で甚大な被害を受けた地域で、山には大きな亀裂が入っている。
実際にその場所に行ってみると、
赤い粘土の地肌に大きな亀裂、その周辺に表面が発泡した黒い石がたくさん転がっていた。
今までの経験上、表面が発泡した黒い石は玄武岩のはず。
山を下って、湧水が出ている箇所に行ってみると、
川底が赤いので、鉄が多いことが予想できる。
ここの湧水が水田へと注がれる。
長野の栄村小滝集落の米づくり後編へと続く