リン酸値の改善の為のラッカセイ栽培で気をつけるべきところの記事で植物のAl型リン酸の利用について調べている時に、アカマツの菌根菌が生成するシュウ酸アルミニウムが抗菌作用を示すという記載が目に付いた。
シュウ酸であれば、植物の根からも分泌されると報告がある有機酸であるわけで、シュウ酸アルミニウムの抗菌作用について調べていけば、無農薬栽培への道が一つ進むかもしれない。
というわけで、調べてみることにした。
とその前に、
NEUROtiker - 投稿者自身による著作物, パブリック・ドメイン, リンクによる
シュウ酸アルミニウムについて触れておくと、シュウ酸がイオン化するとC2O42-の2価の陰イオンで3価の陽イオンであるアルミニウムイオンと数字が合わない為、シュウ酸がアルミニウムをキレート化していることがわかる。
上記内容を踏まえた上で、話を進める。
シュウ酸アルミニウムについて更に検索をしてみたところ、西野勝俊等 抗菌物質・シュウ酸アルミニウムのマツタケシロにおける普遍的存在 - 日本きのこ学会誌, Vol. 26(1) 24-27, 2018にたどり着いた。
菌糸が環状に広がって、周縁上に環状に子実体(キノコ)が形成される。
この時のコロニーをシロと呼ぶそうだけれども、シロの先端部は菌が最も活性化していて、グラム陰性細菌や枯草菌に対して抗菌作用を示している。
この抗菌物質がシュウ酸アルミニウムであるらしい。
シュウ酸アルミニウムがどのように抗菌作用を示すのか?は記載されていない。
おそらくだけれども銅イオンが抗菌作用を示すことと同様の作用になると思う。
以前、還元剤としてのシュウ酸?の記事で記載した通り、シュウ酸は土壌粒子の還元剤としての一面もあるし、シュウ酸に注目しておくと何かと良い事がありそうだ。
関連記事