Iron_citrate

※図:クエン酸鉄(III) technical grade | Sigma-Aldrichより引用


クエン酸鉄のキレート結合について再びまでの記事でクエン酸のキレート結合について見てきた。

この内容を踏まえて、肥料の話題で頻繁に話題に挙がる


caffeic_acid


ポリフェノールのキレート結合について見ていくことにする。


先にポリフェノールのキレート結合がどんなところで話題に挙がるかについてを触れておくと、ポリフェノールの抗酸化作用を栽培で活用するの記事で触れたようなポリフェノールと鉄で行う土壌消毒がある。


ポリフェノールでキレート結合に関与するのは、六角形の箇所(ベンゼン環)に2個のヒドロキシ基(-OH)が付いている箇所で、


polyphenol_chelate

※ 図:ポリフェノールの科学|朝倉書店 34ページより引用

※ M2+には鉄(Fe2+)等の金属が入る。アルミニウム(Al3+)も入るはず


のようにキレート結合する。


ベンゼン環にあるヒドロキシ基(-OH)の電子式を確認してみると、


polyphenol_hydroxy_group


で、酸素(O)の箇所に非共有電子対があるので、ヒドロキシ基(-OH)が近くに2個あれば、金属を挟むように結合する事は可能となる。

※ 炭素(C)の上下の非共有電子対の箇所の先の炭素の記載は省略




クエン酸とポリフェノールの2個の化合物から、キレート結合についてを整理することが出来た。

まだ把握しておいことはあるけれども、一旦今回の記事を終了することにしよう。


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