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米ぬかの嫌気発酵中にフェルラ酸はどうなるか?までの記事で、米ぬか嫌気ボカシ肥の知識を深める為に、(人体にとっての)主要な栄養素の反応ではなく、機能性の栄養の変化について見ている。


ふと、植物は見えない程の干ばつでリン酸を大量に使用しているかもしれないで触れたナイアシンについてを思い出し、米ぬかの嫌気発酵中にナイアシンが増えるのでは?と思い調べてみることにした。


何を間違えたのか、ナイアシンではなく、ナイシンという用語で興味深い内容にたどり着いたので、今回はナイアシンではなく、ナイシンについて触れておく。


ちなみにだけれども、当ブログでナイシンについて記載した内容があるか?と検索をしてみたら、乳酸菌バクテリオシンという記事でナイシンに触れていたので、新たな視点を加えた復習的な内容となる。




Nisin

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ナイシンは乳酸菌の一種のLactococcus lactis(ラクトコッカス・ラクティス)の発酵によって生成される34アミノ酸残基の多環式抗菌ペプチドになる。


このナイシンはバクテリオシン(他の細菌に対して抗菌性を示す)として働くが、興味深いこととして、有効な細菌種の範囲が他のバクテリオシンよりも広く、クロストリジウム属やグラム陰性菌の増殖を抑える。


クロストリジウム属の細菌といえば、肥料の発酵で重要となるスティックランド反応の記事で米ぬか嫌気ボカシ肥作りで失敗の方の関与する細菌として触れ、悪臭発生の要因でもある。


このナイシンだけれども、グラム陰性の細菌に作用するところの記述で、

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グラム陰性菌は細胞外膜に保護されていることより効果が薄いが、細胞外膜を破壊するキレート剤との組み合わせによって、グラム陰性菌も抑えるられることが知られている

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ナイシン - Wikipedia

とあるが、これはクエン酸アルミニウムのようなものか?

乳酸もアルミニウムをキレートするはずなので、乳酸アルミニウムを指すのか?


であれば、米ぬか嫌気ボカシ肥作りでミョウバンを加えるのは乳酸菌を優位にさせるという観点で有効かもしれない。

ミョウバンの殺菌作用について