孤立した株と
群生があったので、群生について触れておきたいことがある。
群生はハギの様に花が小さくたくさん咲かせるものにとっては、個々の花を集合させることによって目立つことができるが、それ以外にも利点はある。
それは徒長である。
栽培にとって徒長は秀品率が下がる要因でなるべく避けたいものだけど、群生となると話は違う。
その前に徒長について見ておきたい。
徒長というのは、
こんな感じでいろんな植物が密集している時、
節間を極端に伸ばし、周りの草よりも高くなる生理現象を指す。
植物は光を浴びてなんぼなので、周囲の自身よりも背の高い草の影になるとその時点で生長が見込めなくなる。
徒長の欠点は、節間が長くなってしまうのでひょろ長い株になり、徒長株を一本だけ残すとすぐに倒れてしまう程弱くなる。
栽培では、周囲に草がない状態にするので、徒長した苗は背が高い割に弱いのでいらないということになる。
さてさて、話は戻って、
群生に戻って、この集団において徒長というのは非常に有効であることがわかる。
この群生は同一の植物で構成されているので、どれかの株が確実に結実すれば生きる上での目的を達成する。
集団で徒長することによって、この群生全体の背丈が高くなり、他の植物が入り込む隙を与えない。
徒長により節間が長くなるということは、下の方は長くなった茎でほとんど葉がないことになるけど、群生になった時点で下の方に光は届かないので関係ない。
というわけで、群生になれるとその時点で圧勝状態となる。
ただし、群生にも欠点があって、
群生の内部は風通しが悪いので、一度面倒な菌が繁殖しはじめたら大変なことになる。
※これは栽培ではよくある話ね