彼岸花を育てたことはない。
これから書く内容は彼岸花について一般的に書かれている内容だ。
彼岸花は結実しない。
こんなにも綺麗な花を咲かせるのに、だ!
※タネが形成されない→結実で良いよね?
花を咲かせてもタネをつけないものとして、
蕊が花弁に変異してしまった八重咲き等があるけど、
彼岸花は蕊が存在している。
彼岸花が結実しない理由は蕊がないからではなく、バナナと同じ3倍体という理由で結実しないことになっている。
ここでいう三倍体という話を触れる前に、通常の二倍体の話をしておく必要がある。
メンデルの法則の時にあったけど、
子は両親から一つずつ形質が受け継がれている。
この現象を詳しく図式すると、
親世代でAAといった対がAとAに分かれ、そのうちの一つが子に継承される。
この時、AAからAとAに分かれることを減数分裂と呼び、AAの対を2n(2倍体)と呼んでいる。
この減数分裂の際に、
どちらかの親で減数分裂が行われなかった場合、F1世代はAAaになり、これを3n(3倍体)と呼ぶ。
※両親で減数分裂が行われなかった場合、F1はAAaaとなり、4倍体と呼ばれる。
3倍体は正常に生長することができるけど、花粉や雌しべを形成する際、AAaがAAとaといった形で減数分裂を行うことが出来ず、性細胞の形成をやめてしまう。
形成をやめても開花は行われるので、
開花して、蕊があったとしても、受粉して結実までには至らないということになる。
この原理を利用した作物として種なしブドウ等がある。
※タネは出来なくても、果実はできる。
でもね、彼岸花が3倍体だとしてタネがつかなかったとすると、彼岸花はどうやって繁殖しているの?という疑問が湧いてくる。