農学の病理学や防除系の本を読むと、作物の病気の感染(病原菌の作物体内への侵入)は
主に上記の3パターンの付着、気孔から侵入と虫のかじった跡から侵入 + 受粉時の花粉管への侵入の計4パターンで書かれている。
ここに記載されている虫のかじり穴からの侵入は、虫を菌の運び屋と見立てベクターと呼ばれる。
ウィルス由来の病気はほぼベクター由来だと言って良い。
※もしかしたら100%ベクターかもしれない
何が言いたいか?というと、前回までの乾燥ストレスとプロリンの蓄積において、昆虫が心底プロリンを欲しがっているならば、作物の周辺を極力乾燥ストレス状況にさせなければ、作物に寄ってくる虫の数は大幅に減る。
虫(食害)が減るということは、虫(ベクター)が運んでくる菌が作物体内に侵入する可能性は大幅に減るわけで、
侵入による抵抗ストレスは大幅に削減され、結果、秀品率は向上すると言える。
慣行栽培での秀品率を考える上で、農薬は病気の治療の意味合いが強いけれども、使用するのであれば殺虫剤に注力を注ぐのが賢いと言える。
それ以上に良質な堆肥に注力を注げば更に賢い選択となる。
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