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カテゴリー : 堆肥・肥料/page-10

 

発酵鶏糞ができるまで2:成分編

鶏糞、未発酵(左)と発酵済み(右)で見た目がこれだけ違う。発酵鶏糞ができるまで1では、発酵することによって何が消えて、何が増えたのか?まずは未発酵の白い色の成分を見ていきたい。まず前提条件として、大半の家畜は哺乳類だけど、鶏は鳥類で鳥類の大きな特徴は、(画像:尿酸 - Wikipedia)尿が尿酸という固形の白いものでできている。(哺乳類は尿素で液体)ここに写っている白い塊が尿酸で、写真では少なく見えるけど、糞尿の大半を占めている。哺乳類

 

発酵鶏糞ができるまで1

続・アンモニア臭は酸化で消そうでアンモニアの酸化で消臭の話を記載した。アンモニアの酸化というのは、農業全体から見ればとても大事な話で、施肥効率だけでなく、硝化作用は牛糞や鶏糞といった家畜糞堆肥の目利きでも大事な話となってくる。硝化細菌が植物の根の周りで頑張ってる数年前、神奈川県にある養鶏農家のコトブキ園と高品質な鶏糞堆肥を追ってたことがあり、その時の経験をまとめてみたいと思う。ホームセンターに行くと、様々な種類の家畜糞堆肥がある。

 

ニーム油粕に含まれるアザジラクチンという物質

強行突破して、土を捏ねてしまったところにある株が弱っていたので、ニーム種子油粕の追肥を試してみようということになった。なぜ、そのような選択肢になったか?それは、株が弱ると虫が寄り付きやすくなり、食害を受けやすくなる。ニームというのは、アザジラクチン - Wikipediaアザジラクチンという物質を蓄えており、この物質が食害する虫に対して摂食障害や成長攪乱物質として働くらしい。摂食障害と成長攪乱はどちらも食害する虫にとって死を意味しており、これは農薬ではな

 

硝化細菌が植物の根の周りで頑張ってる

知人が微生物の勉強をしたいということで、微生物のきほんが分かる本を探していたところ、誠文堂新光社から出ていた図解でよくわかる土壌微生物のきほんという本に出会った。これはとても良い本で、農業という業界でしょっちゅう見かける胡散臭い微生物農法から脱却するための一手となる本だった。微生物農法を実践している方と出会うと、どう考えても良い土の目標とは異なる微生物例えば、低pH、嫌気で活発になる細菌の活躍によって土壌を良くしようと奮闘する。少し

 

肥料名の接頭語で速さを知る

NPKを見るときは、どんな形の窒素かを想像するで硫安と他の安肥料についての違いを見た。具体的な違いは、アンモニウムイオンについている根(こん:陰イオン)が何かによって、肥料の効き方、特に目的達成後の効き方が変わってくるということを記載した。(ここでいう目的は窒素を作物に与えること)この話はアンモニア以外でも、石灰(カルシウム)でも言え、硫酸石灰、硝酸石灰や炭酸石灰でも施肥の効果が変わってくる。石灰だからといってpHを調整できるわけではない炭酸〇〇と

 

NPKを見るときは、どんな形の窒素かを想像する

老朽化水田は文字通り泥沼で硫酸〇〇といった形状の肥料が、後々、土壌に与える影響を記載した。そう!肥料を施用する時、ついつい窒素〇kgといった単純な要素で見がちだけど、本当に意識すべきところは、窒素の形状が何で、窒素として使用された後に残るものは何か?まで見なければいけなかったりする。前に窒素といっても硫安があったり、アミノ酸があったりと、N:P:Kでは単純に5といった数字で表すけど、働きは全然別物だよと記載したけど、肥料成分としての窒素(N)もっと細かい、硫安

 

知らない間に溜まっている石灰

速さの代償で、速効性、つまりは水に溶けやすい肥料は土壌のpHに影響を与えやすいから気を付けろ。という話を記載した。それと同じぐらい気を付けなければならないことがある。それは土壌水分のイオン濃度である。最初に疑えというぐらいカリウムが大事で、植物の根は周りの環境よりも浸透圧を高めることで水を吸収するわけで、溶け易い肥料を多用すると、当然、土壌水分のイオン濃度は高まる。でも、肥料だからイオンになったら植物に吸収されるんじゃないの?という話になるけれども、

 

速さの代償

見るべきものは速さですで記載した硫安水に非常によく溶けるので、効きが速い。肥料を速く効かせたい場合にはとても有効ということになるが、水に溶けるということは、一方で水に与える影響も大きいということになるわけで、注意しなければならないが水に対する溶け易さ以外にもある。それは、その施肥の影響はいつまで続く?に載せた(JA全農 肥料農薬部 施肥診断技術者ハンドブック 2003 96ページから引用)肥料の酸性度で、硫安(硫酸アンモニウム)は三番目に酸性度が高いことが分かる

 

見るべきものは速さです

肥料成分としての窒素(N)で一般的な窒素肥料である硫安と、徐々に注目されつつある窒素肥料のアミノ酸肥料を記載した。前回の話だと、断然アミノ酸肥料と言うことになるけど、実際のところそんな簡単な話ではない。アミノ酸肥料にはなくて硫安にはある特徴というものがある。それは…という前に肥料の基本的なこととして、肥料は施肥したらすぐに効くわけではなく、溶けてイオン化しなければならないと言うことが大前提となる。それを踏まえた上で、By Edgar181 - 投稿

 

肥料成分としての窒素(N)

黒糖肥料の記事で話題に挙がった肥料袋に必ずといって良いほど記載されているN:P:KこれはN(窒素)、P(リン酸)とK(カリ)がどれだけ入っているか?の指標であり、たとえば、N:P:K = 5:10:5の肥料があり、この肥料が100kg内に、N(窒素)が5kg(5%)、リン酸が10kg(10%)とカリウムが5kg(5%)入っていることになる。なるほど、ある作物では、収穫までに窒素が10kg/10a必要だとすると、この肥料を200kg施肥すれば良いことになる。当然

 

三番蜜を凝縮した黒糖肥料

黒糖肥料 - 京都農販(ラベル:株式会社農産アグリーンのサイトより引用)黒く、旨味が詰まった黒糖肥料の記事で使用した黒糖肥料。これがとてもすごいやつなんで、京都農販さんから紹介を受けたとき、即使用決定した次第です。何がすごいか?それはまず、なんといっても植物性の有機物で、栽培環境に大きく貢献するアミノ酸が多く含まれていること。そのうち記載するけど、肥料でいうN(窒素)には様々な形状があって、作物の養分としてはもちろん、N単体が保肥力や緩衝性といった土壌の化学的

 

黒く、旨味が詰まった黒糖肥料

亮子先生の菜園教室で播種したニンジンが、大体9日程でそこそこ発芽した。夢中になって追っかけてしまったニンジン等の根菜類が発芽したら、その次にくるものといえば中耕ということで、本日は中耕をやってみた。中耕といえば、せっかく土表面を混ぜる機会なので、その前に追肥をしてみた。この追肥、どうしても植物性の有機物を与えたいので、いつもお世話になっている京都農販さんに聞いてみたところ、黒糖肥料 4kg :株式会社京都農販(ラベル:株式会社農産アグリーンのサ

 

強靭なあれを壊すための連携

キノコは消毒液がお好き?で過酸化水素は天然で発生するの?ということで調べてみたら、グルコースオキシダーゼという酵素を経て、酸素分子は過酸化水素に還元されるらしい。グルコースオキシダーゼ - Wikipediaグルコースを分解する際に、グルコースから電子を取り出し、その電子はいろんな媒介を経て酸素分子を還元する。O2 + 2e- + H2+ → H2O2有機物から取り出した電子で酸素を還元するならば、土壌中でもあり得る話だよね。とい

 

キノコは消毒液がお好き?

キノコの底力でリグニンペルオキシダーゼ等の酵素でリグニンを分解していくということを記載した。他にもマンガンペルオキシダーゼ等の酵素も使うのだが、オキシダーゼというのが酸化還元に関わる酵素で、酵素とリグニン以外に電子の供給源も見なければならないのかと酸化と還元。中学生ぐらいの頃の理科で出てきた用語で、酸化はある物質に酸素が付くこと、還元はある酸素が付いた物質から酸素を除くことという風なイメージがあるけど、例: マグネシウムの酸化 2Mg + O2 &rarr

 

廃菌床という資材のこと

というわけで、キノコの栽培のことを調べてみた。これは菌床栽培のナメコね。キノコの底力欲しい情報は、廃菌床ができるまでなので、菌床でどのようなものが使われているか?を読んでみた。Wikipediaの菌床栽培の項目によると、主栄養源はコメ糠、ムギ糠(フスマ)、トウモロコシ糠、小麦粉など補助栄養源は貝殻、カルシウム塩、木酢液、ビール酵母粕等を、pH調整や成長促進剤などらしい。主栄養源に米ぬか糖があって、

 

キノコの底力

木の枝から出てくる黒い液で団粒構造の原料としてリグニンがあると記載した。しかし、このリグニン。分解できる生物がなかなかいなくて厄介。森の木を考えてほしい。すぐに分解されたら、あれほど軽くて高くなれる木がすぐに落ちてしまう。ということで、木は折れてからいろんな生物に分解されて朽ちていく。その過程を思い浮かべてみると、木の分解の過程にはキノコがいるよね。そう!キノコがリグニンペルオキシダーゼ等の酵素で分解していく。※1(ペル

 

とにかくはやめに腐植を突っ込め

自分たちの未来は自分たちで決めるで動けない草が周辺の環境を自ら良くすると記載した。それを踏まえた上で、バークを入れたところと入れないところで極端な現象が発生した。バークを入れたこと以外条件は一緒。肥料として、苦土石灰と油粕を入れていて、左側にはバークを入れ、右側にはバークを入れないという差のみ耕起も同じに日にした。すると、バーク入りの方は草がたくさん生え、右はぽつぽつと生えた。耕起の質と前作までの状況はわからないけど、おそらくこんなに近

 

繋がりを断ち切れ

作業を減らしたければ、腐植を突っ込めでバークを投入したところの保水力が上がっていたという内容を記載した。バーク自体が保水力を持つが、それと同じぐらい土表面の割れ目が減ったことも要因だと考えている。割れ目が減ったということは、土同士が強くつながるということがなくなったことが理由なわけで、バークはつながりを弱くすることに一役買ったものだと思われる。では、なぜバークを投入したことによって、土同士のつながりが弱くなったのか?持論レベルではあるが、まとめてみる。

 

土とは死骸の塊である

劣化で減った保肥力を増やせで劣化した鉱物に対して有機酸を増やすことで保肥力を増加させるということを記載した。有機酸というのは米ぬかの様なデンプンやタンパクが潤沢に含まれているものを分解すれば生成される。で、デンプンやタンパクは何が有機酸まで分解するかと言えば、土壌の微生物だよね。ここでいう微生物は菌以外にもダニとかも含まれる。で、菌とかダニとかも体を構成するからには、当然、タンパクを形成するだろうし、菌や細菌のなかには、有機物を分解する為に消化酵素を土壌

 

劣化で減った保肥力を増やせ

(写真 : 俗に言う良い土とは?)団粒構造は保肥力を持つ。それは一般的に言われていることだが、一点疑問が生じる。主成分の一つに酸化(風化)した鉱物があるとするならば、風化した鉱物は保肥力が弱ってるじゃないですか!?と最初はとりあえず空気に当てとけってとなると、一旦下がった保肥力を上げるための何かが必要だと。今までの記事を思い返してみると、団粒構造は劣化した鉱物に腐植が混じったものであって、鉱物の方が弱ったなら、腐植に頼ればいいじゃない!(写真 : 良さ

 

土をまじまじと見てみよう。腐植編

学生の頃、とある講義でこんな話を聞いた。植物の体は分解されて腐植になるに従って、構成していた植物繊維が水を吸い、保水するようになる。とこれですね。ある程度成長した植物の茎が土壌の微生物らによって分解されたことにより、分解された断片が土の一部として混ざっている。これが水を保持するんだったら、こういうものが土壌中にたくさんあれば、土は保水性を持つってことだよね。しかもだよ、上の写真を良く見ると、ところどころに空気の層(間隙と呼ぶ

 

続・マイナスは何からできてる?

マイナスは何からできてる?で鉱物由来の保肥力を記載したので、今回は腐植由来の保肥力についてを記載する。腐植を簡単におさらいすると、土は鉱物と植物らの死骸からできている腐植は植物の死骸が土壌で腐ったものというイメージで大きく外れることはないだろう。で、この腐植だけど、どこにマイナスの電荷を帯びる要因があるのか?と言えば、有機物の分解の過程で発生するカルボキシル基を持つ有機化合物、つまりは有機酸がマイナスの電荷を持ち、それが保肥力となる。とつらつらと分かり難い

 

特定のプラスで埋めるな

マイナス増やして、大事なものを蓄えろで保肥力:CECの話を記載した。表現が正しいかわからないけど、CECは土壌にマイナスの電気を帯びている箇所があって、そこに要素の中でもプラスのイオンのものが吸着しているというイメージだとすると、土壌がpHに傾く、すなわち水素イオン(H+)が多くなった状態だと、こんな感じで水素イオン(H+)が保肥力の手を埋めてしまうため、pHが酸性に傾くと効きにくくなる要素が出てくるということになる。栽培では一作が終わると、肥料や根酸な

 

く溶性が土のポテンシャルを上げる

たとえばだよ、栽培開始時点で強い酸の肥料を使ってしまったとする。まぁ、それは石灰で何とか調整したとしてもだよ、く溶性の使いどころで記載した通り、栽培途中でも有機酸を出して周りを溶かす生理現象は常に発生している。でだ、この有機酸の分泌によって栽培途中でpHが下がり続けるということも考えられるわけで、そうなったらどうなるか?というと、(JA全農 肥料農薬部 施肥診断技術者ハンドブック 2003 44ページから引用)pHの適正どころか、pH6.0を切ってしまうことだって

 

く溶性のくはクエン酸のく

二つの石灰、優れているのはどちら?で消石灰こと水酸化カルシウムと炭酸石灰こと炭酸カルシウムの違いは何なの?という内容に対し、効きの速さを例に出して、炭酸石灰は水にほとんど溶けないという内容を記載した。水にほとんど溶けないということで、溶けないならば効かないということではなく、水に溶けないという性質こそ使い道がたくさんあるということも記載した。炭酸石灰の特徴を説明するにあたって大事な話となるのが、肥料袋の裏によく記載されているく溶性というもので、今回はく溶性について説明したいと思う。

 

石灰だからといってpHを調整できるわけではない

石灰はpHを調整する為に使うもので書いたけど、石灰はpHを調整するものだと思いきや、石灰は栽培用語でカルシウムという意味なだけで、石灰が必ずしもpHを調整する訳ではないと記載した。他の石灰資材を挙げると、酸化カルシウム:CaO硫酸カルシウム:CaSO4硝酸カルシウム:Ca(NO3)2等々酸化カルシウムはCaO + H2O → Ca(OH)2Ca(OH)2 + 2H+ → Ca2+ + 2H2OになってpH調整できるけど、硫酸カル

 

二つの石灰、優れているのはどちら?

石灰はpHを調整する為に使うもので二種類の石灰の話を記載した。二つの石灰というのが、消石灰(水酸化カルシウム)と炭酸石灰(炭酸カルシウム)。この二つ、一応pHの調整はできるけど、他に何か違いがあるの?という質問をよく受ける。ということで、今回はこの二つの石灰の違いを記載したいと思う。二つの違いを説明する前に、石灰がどのように効くかという基本的なところを述べておくと、石灰は必ず水に溶けなければなりません!それを踏まえた上で二つの石

 

石灰でなくてもpH調整はできる

石灰はpHを調整する為に使うものでpHを調整する為に石灰の名前が二つ程出た。その時一緒に式を書いたのだけれども、ここで気になってほしいことの一つとして、別に炭酸石灰でなくてもpHの調整ができるんじゃないか?ということ炭酸石灰の中和反応(pHの調整)が、CaCO3 + 2H+ → Ca2+ + H2CO3H2CO3 ⇌ H2O + CO2ならば、苦土石灰に含まれる炭酸苦土(マグネシウム)も同じ様にMgCO3 + 2H+ → Mg2+ +

 

山の上に炭酸石灰

石灰はpHを調整する為に使うもので炭酸石灰のことを記載した。炭酸石灰の化学組成はCaCO3で、この式は過去の記事のどこかで見たことがある……そう!土砂からいただいた大切なものの鉱物一覧ね。上記のリンク先の記事の表を見てもらうとして、方解石:CaCO3というものがある。先日話題に出てきた炭酸石灰というのは、鉱物の一つなんだよね。ちなみに、京都市内の鞍馬という山に石灰岩という炭酸石灰の塊があってだね。これが削

 

石灰はpHを調整する為に使うもの

前回の苦土石灰の粒の大きさによる肥効の話の前にそもそも石灰って何なの?という話があるので、今回はそれを記載する。肥料の粒の大きさで肥効を考える石灰はカルシウムという意味があるけど、一般的に使われるのは土壌のpHの調整として使うイメージが強い。pH調整として使われる主な資材として、消石灰(水酸化カルシウム)と炭酸石灰(炭酸石灰)があり、それ以外の石灰ではpHの調整としての効果は期待できない。(有機石灰は成分でみたら炭酸石灰)pHを調整しないとどうなるか?は下記の記事を参

 

肥料の粒の大きさで肥効を考える

砂状苦土石灰と粒状苦土石灰、肥料袋の裏を見ると成分構成は同じなのに価格が違う。こんな背景の中で、安い方の砂状苦土石灰を購入して良いのか?そんな話題になりました。たしかにここの判断は非常に難しい。なんせ、保証成分が同じなのに価格が違う。価格が高い方が優れている様に感じてしまう。だけど、こんな風に考えてみるのはどうだろう?粒状苦土石灰の方が製造にかかるコストが高いだけ。(実際はわかりません。たまたま粒状の方が高かったからこう記載しています)そう

 

ホウ素という栽培に潜む罠

学術機関にいる人はこう言う。ホウ素欠乏なんてほとんど発生しないよと。元JAに勤めていた人や肥料関係の仕事をしている人はこう言う。ホウ素欠乏なんて頻繁に起こりますよと。教科書レベル、つまりは数値のレベルではほとんど発生しないと言われていても、現実では良くあることなんてたくさんある。その一つがホウ素欠乏だろう。元JAの職員が上の写真をホウ素欠乏の可能性があるという。これはアブラナ科のカブの断面で、根の方が黒ずんでいる。酷い症状だと、断面が真っ黒

 

良いと言われたことでも度が過ぎるとねぇ

世間的に言われる有機無農薬栽培、人工的に合成されていない肥料を使ったり、農薬は使わない栽培のことを指す。(使用が許可されている農薬があるので、完全に農薬を使わないというわけではない)この栽培方法だが、肥料の成分の面で大きな問題を抱えていて、それを回避するための肥料開発が進められている。それは、カリウムやホウ素と言った鉱物由来の肥料成分を潤沢に補充できる資材がないということカリウムやホウ素を施肥することはできるよ。だけど、他の成分とご

 

適正のpHを考える

仮にだよ、pHを測定したとする。でだ、pHがどうであったら問題があって、逆にpHがどうであったら正常なのか?それは今の測定では分からなかったりする。そもそも、pHは正常に測定されているのか?も分からなかったりする。そんな時にこう考えてみるのはどうだろう?まず、肥料成分で多く必要とするのが、N(窒素)、P(リン)とK(カリウム)なので、この三種類が正常に吸収できるpHはどこなのか?を考える。(JA全農 肥料農薬部 施肥診断技術者ハンドブック 2003 4

 

土壌のpHを侮るなかれ

前回は土壌が強酸になった時の話を記載した。土壌の酸性具合に気を付けろ土壌診断でpHの測定があるぐらいだ。強酸だけを見たいわけではないだろう。と言うわけで、pHに関して有名な資料を1つ(JA全農 肥料農薬部 施肥診断技術者ハンドブック 2003 44ページから引用)土壌のpHと肥料成分の溶解・可給性、つまりは土壌のpHで肥料の吸いやすさが変わるというもので、各養分の太い箇所のpHがその養分の吸いやすいpHになる。たとえばカリウムならば、pH5.0付近

 

劣化した土は水を貯えず

その施肥の影響はいつまで続く?で書いた鉱物の劣化のこと、鉱物由来の成分がなくなる以外にも大事な話がある。鉱物、特に粘土鉱物は保水と保肥に関わるという話で、粒子同士のつながりの中にそれらの特徴があるということを前の話で記載した。粘土鉱物は買ってでも入れろこれが、土壌が酸性になると粒子同士のつながりが弱くなって、保水と保肥が亡くなってしまう。たまにあるだろう。元水田で粘土鉱物主体だったはずなのに、妙にぱさぱさした土で草がなかなか生えないところが…こ

 

その施肥の影響はいつまで続く?

水田のイネはほとんど肥料を与えなくても育つと言う。それは川から常に水と共に肥料成分が水田に入ってきているからだそうだ。つまりは、川の水には肥料成分が含まれている。その成分は腐植よりも、鉱物由来のミネラルが多いと言われている。しかしだよ、鉱物由来と言っても、無限にミネラルが溶け出すわけはない。水田だったら源流からの膨大な鉱物があるから何とかなるだろうけど、畑作ではそうはいかない。そんなに川の水から灌水することはない。

 

粘土鉱物を土に入れる前に

粘土鉱物のデメリットその話をする前に、良い土とは?という話が必要だろう。ということで、栽培にとって良い土についてを書いてみる。ここは栽培にとって悪い土。夏場でも全然雑草が生えなかったところ。雑草が生えなければいいじゃないか?と言われることもあったけど、作物も草なので、栽培を始めてもすぐに枯れるかこじんまりとした状態になった。近づいて見てみるとこんな感じで、雨が降ると、窪んだところの水がなかなか引かない。悪

 

粘土鉱物は買ってでも入れろ

お金をかけてでも土作りの為に入れることを推奨される鉱物資材がある。土砂からいただいた大切なものその中で有名なものとして、写真:モンモリロナイト パワー薬師 20kg:株式会社京都農販から引用粘土鉱物のモンモリナイトだろう。モンモリロン石 - Wikipedia粘土と聞くと、小学生の時の図工で使ったあの粘土を思い出すだろうけど、まさにあの粘土で、粘土は細かめの鉱物から形成されている。この粘土鉱物が栽培にとっては優れもので、粘土自身が持つ他の粒子とのつながる力(これ

 

作物は根が命

先日の台風で葉が折れたということでネギをいただいた。許容範囲内の折れ方だったけど、栽培者の名誉等もあるので、念の為に折れた箇所は撮影しないでおく。でだ、頂いたネギの根がそれはもう真っ白だった。野菜の栽培と販売に関わったことがある者として、根の白さというのは無意識のうちに見てしまう。なぜならば、作物の品質は根から!根が健全であれば良品である可能性が高い!ストレスを感じた根は色がくすむ!という固定観念のとらわれているので

 

土は鉱物と植物らの死骸からできている

~前回のあらすじ~土砂には腐植が混じっているかもしれない。腐植?腐植ってなんだよ?土砂はどこから来たんだい?腐植は読んで字のごとく、植物が腐ったもの落ち葉や木の枝が土にいる微生物によって分解され、土に還っていく途中段階の有機物である。本によっては、家畜糞等も腐植として扱うことがあるけれども、半分正しくて半分なんか違うかな?というイメージ牛の糞の中には餌として食べた草の未消化分とかあるわけだから、牛糞の中に土に還る途中の土が


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