2019年12月6日追記
今回の記事を読む前に下記の記事を読むことをオススメします。
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とあるハウスの畑にて、
ミズナが栽培されていたので、そのミズナをかき分けて土を見た。
すると…
塩類集積が起こってた。
(土に白い粉が出ている)
写真が悪いのでもう一度
この写真は何も植わっていないところ。
今日、このハウスがある地域は雨で、しかもミズナが茂るという湿気が多い状態でだ。
塩類集積が普通に肉眼で確認できる!
ここの畑では、牛糞堆肥で土作りをしていた。
一般的な栽培指導で言われる一般的な土作りの手法だ。
にもかかわらず、
塩類集積が発生した。
塩類集積が発生するということは、EC値がバカ高くなって、それによって土壌の浸透圧が高まり、作物の吸水力が下がり、肥料が吸えず干からびる。
これを土作りと呼べるか!?
つまりこの方法は間違えているということだ。
土作りでは腐植がほしい。
NPKといった肥料成分が欲しいわけではない。
NPK等の肥料成分は土壌の環境が良くなれば、自然と良い状態に向かうもの、ストレスなく育つ環境になって欲しいというのが土作りに求めるものだろう。
話は戻って
腐植は植物の死骸が土となじみやすくなったものというイメージで間違いないだろう。
とすると、牛糞だって腐植が入っているだろう?と反論が時々ある。
しかしだよ、全部が腐植の堆肥を入れるのと、腐植が混じっている牛糞堆肥
純粋に考えて、土作りでどちらが入れるのが賢いか?といえば、限られた労力であるならば、全部が腐植の堆肥を入れた方が良いに決まってる。
例えば、牛糞には腐植が30%含まれているとする。
そうすると、全てが腐植の堆肥に比べて、3倍以上の量の牛糞を入れなければならなくなる。
例えばだよ、牛糞の残りの70%の成分が、栽培にとって不利な成分が含まれているとすると、全てが腐植の堆肥の投入量を100とすると牛糞は300になり、そのうちの200には土作りにとって有害なものが入っている可能性がある。
その結果が、
こうなるわけで、貴重な労力を使って、大量に資材を突っ込んで、しかも作物の生育を悪くする。
資材代よりも人件費の方が遥かに高いし、それでいて効率を下げて秀品率も下げるなんて暴挙を行う。
こんな栽培指導が長年行われていたんだ。
そりゃあ、農業経営が年々厳しくなっていくわけだ。
窒素肥料がどれだけ減ったかの減肥率を見る前に、土壌表面で何が起こってるかに目を向けようよ。
追記
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この記事だけで内容は完結していません。
判断基準は堆肥を入れたことによって秀品率の増加に伴い大幅に農薬散布量が減ったか?等
これが堆肥の施用に求めるものだと考えています。
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