芳香族化合物の基の芳香族アミノ酸の記事で、ベンゼン環(六角形の箇所)を持つアミノ酸(芳香族アミノ酸)であるフェニルアラニンについて見た。
植物がポリフェノール等のベンゼン環を持つ化合物を合成する場合、フェニルアラニンを基にして合成されるので、そろそろポリフェノールについて見ていきたいところだが、その前に触れておきたいアミノ酸がある。
そのアミノ酸というのが、
芳香族アミノ酸のチロシンだ。
上の図ではわかりにくいが、チロシンはフェニルアラニンのベンゼン環にヒドロキシ基(-OH)が付いた状態になっている。
これは、
フェニルアラニンでも挙がったプレフェン酸からグルタミン酸が付加されてチロシンになるわけだけれども、フェニルアラニンの場合は下のヒドロキシ基(-OH)が外れてからグルタミン酸が付加されるのに対し、チロシンはヒドロキシ基を外さず(4-ヒドロキシフェニルピルビン酸)にグルタミン酸からアミノ基を頂いくことで、このような形となる。
余談だけれども、チロシンといえば、
パルミジャーノ・レジャーノのシャリシャリとした食感である結晶がチロシンで有ることで有名だ。