前回の若山神社のシイ林を囲むようにカシ林の記事で、シイとカシが棲み分けしているという内容を記載した。

この棲み分けというのが、



ブナ科の木の種子と果実の大きさが意味するものの記事で作成したイメージそのものだった。

これらの内容に新たな知見を加えてみる。




※コナラ属のクヌギの花


ブナ科の木には風媒花と虫媒花があり、



名古屋大学出版会から出版されている広木詔三著 森林の系統生態学 -ブナ科を中心にを参考に整理すると、



赤枠で囲った属(や節)が風媒花になるらしい。

ブナ科の系統を見る


これを棲み分けのイメージに当てはめると、



林縁に近い木は風媒花の傾向があり、森の奥は虫媒花の傾向になる。

※クリ属は林縁に近いところだけれども虫媒花


ブナ科は元々風媒花だったが、キク科のヨモギのように虫媒花になった後に風媒花になったか?

シイ属やクリ属が虫媒花の特性を獲得し、コナラ属は風媒花のままなのか?

現在はどのように解釈されているか?といった記載は見つからない。

ヨモギの花が咲いている


ここで一つ気になるのが、林縁は森の中では乾燥しやすい部類になるけれども、

ブナ科の木の種子と果実の大きさが意味するもの



アザミの群生を探しに広葉樹の林の林床への記事で記載した通り、花粉を媒介してくれそうな昆虫はたくさん集まるよな。

風媒花は花粉を風に載せて、他の花へたどり着かなければならない分、花粉をたくさん作る必要があり、受粉の確度を高める為に密集しなければならないという条件がある。

一方、虫媒花は花蜜の合成という負担がある分、花粉の生産量を減らす事ができ、省エネの受粉と言われる。


花粉を媒介する昆虫がたくさん集まる箇所において、風媒花である意義は何だろう?

これから虫媒花の個体が誕生してくるのか?

それとも以前は虫媒花の個体がいたが淘汰されたのか?


花粉という用語を聞くと頭に浮かぶのが、開花させることが前提のレンゲを栽培する時に注意すべきこと再びの記事で、風媒花のコナラ属の木々が地中の亜鉛を吸い上げ、花粉という形で亜鉛等のミネラルを振り撒いて、後続の植物の生育を促進しているのでは?なんて事を思ってしまう。


実際のところはどうなのだろうね?