
今年新たに巡回を始めた方から写真が送られてきた。
この写真は左が不調な田の稲穂で、右が好調な田の稲穂になるらしい。
この写真に添えて、何故穂(籾)の色に違いが出るのですか?という質問が記載されていた。
この質問だけれども、栽培が上手い方の田では、穂の籾の色が濃く、穂と葉の緑色のコンストラクトが綺麗だなと思いつつ調べてこなかった内容になるのだが、今回はせっかくの機会なので調べてみることにする。
と思ったが、穂の色の要因について検索をしても、お目当ての内容には一向にたどり着かない。
こういう研究報告はないのか?と思ったので、今まである知見から辿ってみることにする。
色について真っ先に頭に浮かんだのが、最近よく話題に挙げている

フェルラ酸だ。
フェルラ酸は化粧品の原料で使われるように抗酸化作用が期待されている化合物になる。
熟すという過程は実から水分が減っていく現象があり酸化の反応があるはず。
この酸化の反応を緩和するためにフェルラ酸を含め、数種のフェノール化合物があると思うが、穂の形成までの過程でどれだけフェノール化合物を蓄積できたか?が冒頭の濃い黄金色の籾に繋がっているはず。
実際にフェルラ酸はどんな色をしているのか?が気になってくるので調べてみると、フェルラ酸の基本情報・配合目的・安全性 | 化粧品成分オンラインで黄色の油状物質という記載があった。
実際は薄い黄色だろうけれども、濃度が高くなれば黄色みも強くなっているだろう。
この内容を確認するためには、冒頭の2つの田の米ぬかの色の違いを見ればわかってくるはず。
米ぬかを頂くことはできるかな?
籾殻の色で調べていた時にフロバフェンという化合物名を見かけた。

フロバフェンというのは、フェノール化合物で赤みを帯びているそうで籾殻からも発見されているそうだ。
冒頭の写真では籾の色は赤ではないが、籾上でフロバフェンが薄く分布していれば橙色になる可能性はある。
フロバフェンの合成について見ていけば、今回の内容の疑問への理解は進むかもしれない。
追記
稲作の栽培期間中に酸化ストレスが強くなるとフェルラ酸の蓄積が減ってしまうような予感はある。
例えば中干しをするとか。
※冒頭の右側の好調な田では意図的な中干しは行っていないそうだ
本来籾に回すべきフェルラ酸を他の器官の酸化ストレスの軽減に使用されているとか。



