香りを理解するために香り化合物の分類について見るの記事で香り化合物のうち、食品香料であるフレーバーについて見てきた。
この内容を踏まえて、フレーバーを細かく見ていくこにする。
最初に見ていきたいのは、脂肪族の香気物質について。
脂肪族とは何か?については、腸内細菌叢の話題で短鎖脂肪酸が注目されているそうだ等の記事で見てきたが、改めて触れることにする。
脂肪族を理解する為に先に脂肪酸の理解を固めておく必要があるので、脂肪酸について触れておくと、
炭素鎖(上の図では左側のジグザグの箇所を指し、各箇所は炭素(C)が省略されている)とカルボキシ基(右側の-COOH)の箇所があるものを脂肪酸とし、炭素鎖は短くても脂肪酸として扱われ、
酪酸や、
酢酸も脂肪酸として扱われる。
脂肪酸の他のパターンとして、
リノール酸等の途中で二重線があるものもある。
改めて脂肪族だけれども、脂肪族化合物は脂肪酸の特徴であるカルボキシ基(-COOH)を持ったカルボン酸の他にアルコールやアルデヒドも含んだ化合物群を指す。
炭素数6のヘキサン酸(カプロン酸)を例にして話を進めると、ヘキサン酸の合成経路はいくつかあると思うが、その一つにアルコールからの酸化がある。
例として、
ヘキサノールいうアルコールの酸化がある。
※ アルコールはヒドロキシ基(-OH)が付いた化合物の総称
ヘキサノールが酸化すると、
ヘキサナールというアルデヒドになり、更に酸化するとカルボン酸のヘキサン酸になる。
※ アルデヒドは、ホルミル基(-COH)が付いた化合物の総称
上記で挙げたアルコール、アルデヒドとカルボン酸を含めて脂肪族の化合物として扱うそうだ。
カルボン酸についているカルボキシ基(-COOH)には酸臭になり、ヒドロキシ基(-OH)はアルコール臭になり、炭素数が少ない程香りは強くなるという傾向があるそうだ。
アルコールとアルデヒドは似たような香りになるが、アルデヒドの方がアルデヒドよりも少量で香りとして感じる傾向があるそうだ。
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