日本地質学会のサイトを見ていて、
京都の隣の滋賀県では地質関係での国指定の天然記念物が4つあることを知った。
この中で、
石山寺硅灰石は近いので早速行ってみた。
石山寺というのは滋賀県の琵琶湖の南側にある寺で、
源氏物語の作者の紫式部と深い関わりのあるところでもある。
大きな門を進み、拝観料を払って更に中に向かうと、
早速、露頭した岩に出会うがその岩は一旦置いといて、
横にある急な階段を登ると、
目の前にお目当ての石山寺硅灰石が広がる。
この石は漢字が異なり珪灰石と呼ばれる変成岩で、
石灰岩が花崗岩マグマの熱に触れることによって変成する際、
石灰岩の方解石(CaCO3)とマグマ内の珪酸が反応することで出来るカルシウムを含む珪酸塩鉱物の接触変成岩である。
この内容はどこかでみたことがある。
そう!
それは
川で真っ白い岩をたくさん見かけた奈良県の洞川温泉だ。
石灰岩に花崗岩マグマが貫入すると、
石灰石が変成して大理石になるという話題だったけれども、
今回の石は大理石ではなく珪灰石だった。
ここで話を少し戻して、
急な階段を登る前に見かけた岩の話題に移ろう。
拝観料を払うところのすぐ先に
くぐり岩と呼ばれる岩がある。
くぐり岩という名前だけあって、
くぐれる場所がある。
このくぐり岩だけれども、
写真右側にある解説を読むと、
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このあたりの岩は全部大理石である
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と記載されていた。
石山寺の雄大な珪灰石の下には大理石があった。
急な階段の途中に変成岩の境界があったのかな?
と想像してしまう。
最後に石山寺の地質を確認しておこう。
山は複雑に変形した付加体やチャートだった。
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