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2018年11月9日(金)〜11日(日)で京都府立植物園内で苔・こけ・コケ展が催されていた。

京都府立植物園 Kyoto Botanical Gardens/京都府ホームページ


コケから土壌に関する有用な情報が得られるかもしれないと注目しはじめたところなので行ってみた。

毒性のある金属を体内に蓄積するコケたち




展示場の奥に進むと、


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青みがかった色の石のところにコケが生えているものが目についた。

今度探しに行こうと思っていたホンモンジゴケではないか!


なぜホンモンジゴケを見たかったか?の前に、銅について触れておく。


目に見えない銅欠乏に記載したのだが、昨今の作物というものは慢性的な銅欠乏ではないか?という仮説を立てた。


実証というわけではないけれども、仮に慢性的な銅欠乏が正しいとすると、地質的に銅をたくさん含む地域、つまりは銅鉱床の周辺では植物の振る舞いは異なるはずで水質で比較的銅の濃度が多いところを探している。


上記のような意識が芽生えた時、たまたまホンモンジゴケが体内に銅をたくさん蓄積するという知見を得たので、ホンモンジゴケが生えているところの植生を見てみたくなった。




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コケに関しては素人ながら、このコケを瞬時にホンモンジゴケではないか?と表札を見る前に判断できた。


銅といえば、血と言えば赤で、この赤は鉄の影響を受けていると言われているけれども、青い血のイカは銅の影響を受けている

ヘモシアニン - Wikipedia


更に何らかの変成を受けた含銅鉱物は青になるというのも頭にあったため、


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これが銅を含んでいるように見えた。

銅の機能を活かした農薬、ボルドー液


これらを踏まえた上で、鉢の前にある表札を見てみたら、やはりホンモンジゴケと記載されていた。

ホンモンジゴケ - Wikipedia


というわけで、早速ホンモンジゴケを接写モードで撮影してみた。


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土に近い方は透き通るような緑だった。


一方、水色の石の近くに根付いたコケは


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茶色い葉になっていた。

これは銅を含んでこの色になったのか?

それとも葉が老いたことによるものなのか?


後者であれば、新たに小さな葉が展開しているように見えるので、おそらく前者ではないか?と思っている。


これを見て思ったのだけれども、自然環境下でホンモンジゴケを見つけても、これをホンモンジゴケだと特定するのは難しい。


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