曽爾三山を含む室生火山群の柱状節理までの記事で、
曽爾高原を含む室生火山群の地域の地質は花崗岩を基盤として、その上に流紋岩質の岩が堆積したことがわかった。
※堆積したのは流紋岩質溶結凝灰岩
どちらにしても粘性の高い岩石であることに変わりない。
基盤の情報を踏まえた上で、
曽爾高原のススキの根元を見てみよう。
はじめに写真右側の少し丘になっているところを見てみると
ここの土は腐植の堆積が進んでいないところで、
花崗岩らしき母岩のところに、
黒い筋が出来ている。
次に人が歩く管理の行き届いたところのススキの根元を見てみると、
高台のところとさほど距離が離れていないのにこの黒さ!
森に遷移させず、ススキを生やし続けるとこんなにも土に有機物が堆積するのか。
今回わかったことは、
粘性の高い岩石由来の土地であっても、黒ボクのような土になれる
ということ
黒ボク土に関して下記のような説を見たことがある。
黒ボク土は草原を焼いて畑地にした、所謂焼き畑農業の繰り返しにより形成されたのだと。
ここの土を見るとこの説を正しいと思えるが、
大阪高槻のポンポン山にある本山寺前で見かけた黒い土のことを忘れてはならない。
ここは焼き畑せずとも黒ボクのような黒い土が形成された。
話は曽爾高原に戻って、
この土は何年かけて黒々とした土になったのだろう?
そんな疑問が頭に浮かんだ。
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