オンライン肥料教室でクリの木の栽培の夏期の猛暑日対策で保水性を高めたいのでEFポリマーを仕込むのはどうか?という話題が挙がったが、鋤き込む系の施肥のタイミングが秋冬でEFポリマーの有効期限を考えたら難しい。

そこで根圏にバイオ炭を施肥したらどうか?という話題になり、バイオ炭の会というものを開いた。
オンライン肥料教室(バイオ炭について)を開催しました - 京都農販日誌
肥料について見る時は必ず作用と副作用は見ておく必要があり、バイオ炭の会でも副作用についてしっかりと見てきた。
先にバイオ炭について触れておくと、バイオ炭は生物由来の成分(枝葉、籾殻や家畜糞等)を無酸素状態で燃焼させた後にできた炭を指す。
籾殻くん炭もバイオ炭の一種になる。
市販のバイオ炭は除去されているが、自家製の場合はタールという毒性の化合物が入っていることがあるらしく注意が必要だ。
このタールに関して、教室でタールの毒性について正確に把握しておきたいという話題が挙がったので見ていくことにする。
タールを見ていく前にバイオ炭のイメージを把握しておくとわかりやすいので、そちらから見ていく。
バイオ炭のイメージをつける為におすすめなのが、宮崎大学工学部 物質環境化学科 松井・松下研究室「酸素雰囲気下で調製したスギ材木炭の物性」になります。
このページに低温域と高温域で炭化した木炭のイメージが記載されていて、その図を見てみますと、

※図:宮崎大学工学部 物質環境化学科 松井・松下研究室「酸素雰囲気下で調製したスギ材木炭の物性」より引用
ベンゼン環らしき六角形が集まった構造になっている。
リグニンを例にして考えると、

このようなベンゼン環を含む化合物が無酸素で燃焼されることにより、官能基(ここでは-OHや-OCH3)や炭素鎖が断片化しながら外れて、水や二酸化炭素として揮発する。
無酸素状態ではベンゼン環(六角形)の箇所が残り、これらが集まって大きくなりながらバイオ炭が形成される。
※ベンゼン環の形成に関して、他の経路もあるがそれは省略する。
簡単ではあるが、バイオ炭の形成について見てきたことを踏まえタールについて触れていく。
代表的なタールを挙げると、

ナフタレンや

フェナントレン等がある。
これらは見ての通り、ベンゼン環(六角形)が数個集まった形をしていて、バイオ炭の形成の開始段階のような位置づけになる。
他にも色々な形があって、これらをまとめて多環芳香族炭化水素(Polycyclic Aromatic Hydrocarbons:PAHs)と呼ぶ。
市販のバイオ炭はPAHsの管理を徹底しているが、自家製の場合はPAHsを意識して作っていないはず。
タールの毒性を頭に入れておくと、自家製バイオ炭をうまく使えるようになるのは間違いないので、これからタールの毒性について見ていくことにする。
長くなったので毒性については次回に触れることにする。




