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京都環境フェスティバル2020「冬でも楽しめる自然探究」のワークショップで話をしました。

カテゴリー : 土壌環境/

電子書籍の販売をはじめました
 

低木の根元の倒木にキノコ

里山っぽい管理がされている場所のとある傾斜にて、細い木の根元に倒木があった。その倒木には小さなキノコが生えていた。この倒木がキノコを介して土に還っていくことを思うと、森林の循環というものが良く出来ている事を改めて実感する。この話の先にトリコデルマと聞いて思い出す師の言葉の記事で触れたような展開があるとすると、小さな木の倒木一本からでも学べる事が多いなと。

 

水田の鉄還元細菌が行っている詳細を知りたい

前回の水田土壌で新たに発見された窒素固定を行う細菌についての記事で、水田で新たに発見された窒素固定を行う細菌で鉄還元細菌がいることを記載した。上記の記事の途中でも記載したが、Fe2O3 + 2e- → 2FeO + O2N2 + 6H- + 6e- → 2NH3上記のような単純な式ではないはずと記載した。一番目の式で鉄の還元時に本当に酸素が放出されるのか?という疑問があったため、鉄の酸化還元についての詳細が記載されているものはないか?を検索をしてみたら、加藤真悟 中性pH付近...

 

水田土壌で新たに発見された窒素固定を行う細菌について

土作りのステップアップとしてのエッセンシャル土壌微生物学を薦めるで紹介したエッセンシャル土壌微生物学 作物生産のための基礎 - 講談社を読んでいたら、気になる箇所がいくつかあって、記載されている論文を追っかけた。そのうちの一つが水田土壌における増田曜子等 鉄還元菌窒素固定の発見と応用―マイクロバイオーム解析から低窒素農業へ― - 土と微生物(Soil Microorganisms) Vol. 74 No. 1, pp. 2–7(2020)でタイトルにある通り、水田土壌において、鉄還元細菌...

 

土作りを意識したレンゲ米栽培の田の田起こし

昨年、周辺の田がウンカの被害で収量が激減している中、無農薬で最後まで収量が減らなかった田を管理している方から、田起こししたという連絡があったので早速行ってみた。観測していたレンゲ米栽培の田が無事に収穫を迎えたそうです連絡があった方はレンゲ米栽培をされている方で、レンゲが咲き乱れている中急いで耕起したそうだ。この田で昨年と異なることは、・レンゲの種まき前に土壌改良材のベントナイトや黒糖肥料を施肥した・レンゲの鋤込み時期を前倒しした※できれば、開花前に鋤き込め...

 

土作りのステップアップとしてのエッセンシャル土壌微生物学を薦める

講談社からエッセンシャル土壌微生物学 作物生産のための基礎という本が出版されたので早速読んでみた。土作りを意識した栽培をしたいと考えている方はオススメの内容だった。土壌微生物学というタイトルの通り、菌と細菌といった現場では理解が曖昧な箇所が丁寧に記載している。それ以上にオススメなのが、土壌微生物の住処としての団粒が粘土鉱物の視点から丁寧に記載されているし、酸化還元電位という切り口で肥料の効きや老朽化水田の説明も記載していて、一つ上の思考になれることは間違いない。緑泥石から土の...

 

スギナの間にスイバらしき草

道路沿いの畑で気になった箇所があったので撮影した。その畑はスギナだらけで、この土で栽培できなくなるまで秒読み段階に入っているのは明確なのだけれども、気になったのは他の事。土壌が酸性でないところでもスギナが繁茂したこのスギナの群生をよくよく見てみると、スイバらしき草がスギナを押しのけて成長している。しかも、このスギナはあまり障害を受けていないように見える。スイバの根といえば、土とタデ科の根とタンニンの記事で、タンニンが豊富に含まれてい...

 

土とキノコ

世界で最も大きな生物は何か?という問に対して、森を学ぶ為にブナ科の木々を学ぶキノコだという返答を時々見かける。一見小さく見えるキノコでも、クローバの根の周りで何か起こってる※上の写真はこれから展開する話のイメージ森の植物の根と共に伸長した菌糸が、山の端から逆側の端まで張り巡らせれていて、予想される総重量は膨大なものであるそうだ。菌糸は有機酸を放出して土を柔らかくしながら伸長を続けているはず。吉田博 ハナビラタケ菌糸体の栄養生長にとも...

 

菌耕はキノコの菌糸に注目するべきではないだろうか?

土壌中で発生する酸素の発生源を探るまでの記事で、菌耕という技術で物理性が改善されるという報告はミミズに因るものではないか?という話題を投稿してきた。土壌微生物の生態系の観点で流石に素人が培養した少量の菌の液体が土壌に大きな影響を与えるはずがない。それでも菌耕が広まっているということは、何らかの目に見える現象があるわけで、それは無碍にできない。なので今まで得てきた知見を元に菌耕というものを見てきた。改めて又聞きではあるが、実践している方から聞いた話を整理してみる。 ...

 

土壌中で発生する酸素の発生源を探る

前回のミミズと植物の根は互いに影響を与えながら深いところを目指すの記事で、ミミズと植物の根の関係を記載した。ただ、この内容では菌は耕盤層を破壊して、物理性の改善に関与するのか?の記事の内容はフォローしていない。今回は別の視点を加えてみることにする。先日、土壌で菌等の微生物が死んだ時、酸素を放出するという内容を聞いた。上記の内容がストレートに記載されている文献はまだ見つける事はできていないが、この話を教えてくれた方は博士号を取得しているので、何らか根拠があって、この...

 

ミミズと植物の根は互いに影響を与えながら深いところを目指す

ミミズは耕盤層に移動し、層でミミズ孔を形成するか?の記事の続き。畑をトラクタで耕すことで形成される耕盤層をミミズが壊すことが出来るのか?という問に対して、ミミズは地表から1メートル深くまで移動するという報告があったため、耕盤層付近まで誘導出来る術があれば可能では?ということになった。※耕盤層は表土から30〜50cmあたりのところに出来る今回はミミズがどれ程深くまで移動することが出来るのか?を調べていた時に得た内容を紹介する。中村好男著 根の生育環境...

 

ミミズは耕盤層に移動し、層でミミズ孔を形成するか?

前回の菌は耕盤層を破壊して、物理性の改善に関与するのか?の記事で、某所で提唱されている菌耕について見ることにした。又聞きではあるが、提唱されている内容に無理があるなと思いつつ、実践者がいる以上、何らかの変化があるわけで無碍にはできないと判断し、菌耕から得られる知見はないかと模索してみた。菌根で狙っている効果は団粒構造の形成、あわよくば耕盤層の破壊による排水性の向上だ。※耕盤層は一般的に地表から30〜50cmくらいにある上から圧をかけられて固くなった層を指す。トラクタで頻繁に耕起さ...

 

菌は耕盤層を破壊して、物理性の改善に関与するのか?

先日、菌耕の話題になった。この話の出処を聞いたら、またあそこか…になった。師匠の関係で、師匠の横で何度かお会いしたが、いつも超科学的な理論をぶっ飛ばしているなと。あそこの商売は聞く人の専門家が思考するような高度な理解の欲求といった心理的な満足度を常に高め、フリーミアム戦略に似た商売をうまく展開していて、学ぶ所は多いのだろうなと思いつつ、あの商売は無いわと思ったりもする。フリーミアム - Wikipedia菌耕について聞いた話は下記の通り。実践者からの又聞きなので、本質...

 

レンゲの花が咲いた

昨年から引き続き様子を見ている某所のレンゲ米栽培の田だけれども、今年はレンゲのタネを播種する前に土壌改良剤を使用している。土壌改良材は粘土鉱物と黒糖肥料なんだけれども、この田を管理している方曰く、昨年よりもレンゲの背丈が高くなっているらしい。レンゲの播種は稲作収穫後のすぐ後人にとっての旨味成分が植物の発根を促進するか?これから先の話は個人的なメモの内容になるが、田の隅でレンゲの花を咲かせた。端といえば、田の端の草がこんもりしているところを見ての記事...

 

アルカリ性不良土壌向けの肥料について調べてみた

今月中旬に肥料関係で大きなニュースがあった。そのニュースというのがアルカリ性不良土壌向けの肥料を安価且つ環境負荷が少ない形で開発できたというものだ。Development of a mugineic acid family phytosiderophore analog as an iron fertilizer | Nature Communications日本国内ではあまり使用する機会はないだろうけれども、開発に要した先行調査や実際の開発で得られた知見というものは、自身の栽培...

 

ヘアリーベッチ米栽培という取り組みで思うこと

前回のヘアリーベッチの可能性を探るの記事を書いている時に、ヘアリーベッチのことを検索していたら、兵庫県の東播磨での取り組みで、ヘアリーベッチ米という栽培方法を見かけた。兵庫県/知ってください・食べてください。東播磨の農畜水産物!!ヘアリーベッチをレンゲ米栽培のように田植えの前に緑肥として利用する栽培で、化学肥料の削減を目的として素晴らしい取り組みだと思う反面、農薬の使用量が増えるだろうなという不安もある。何故、そのような不安があるかというと、ヘアリーベッチ米と合わせて...

 

兵庫の某進学校に通う高校生に肥料の話をした時のこと

何年前だったかな?兵庫県の某進学校の高校生から肥料の話で質問があるので行っても良いですか?と連絡があり、遠路はるばる京都にきて話をした時の話をしよう。こちらにやってきた高校生は二人で、ニ人共高校三年だった。一人はたしか某国立大学の理科三類に現役合格をしていたはず。そんな彼らがわざわざ京都に来て、何の話をしたいのかな?と思っていたところ、肥料について本やネットでは分からない事を聞きたいとのことだった。先に彼らとの肥料の話に入る前に雑談になるが、彼らが高校の生物の授業のプ...

 

グロムス門の菌根菌とは何か?

Mike Guether - 投稿者自身による作品, CC 表示 3.0, リンクによる前回のグロムス門の菌根菌を理解する為に古い分類法についてを学ぶの記事に引き続き、作物栽培で頻繁に話題が挙がるグロムス門の菌根菌について触れる。グロムス門の菌根菌はアーバスキュラ菌根菌やAM菌根菌と呼ばれる事が多い。※以後、AM菌と略す前回の記事では、AM菌は以前は接合菌として扱われていて、この写真のような大きな子実体(キノコ)は形成しないと記載した。森を学ぶ為にブナ...

 

グロムス門の菌根菌を理解する為に古い分類法についてを学ぶ

コウジカビが人の町にやってきたを含め、最近の課題は学術の面で菌について解明されている事を知る事で、直近では菌類のふしぎ 第2版 形とはたらきの驚異の多様性 - 東海大学出版部の本を足がかりにしている。そろそろ見ていきたい菌の一つにMike Guether - 投稿者自身による作品, CC 表示 3.0, リンクによる栽培で超重要だとされる菌根菌がある。菌根菌というのはその名の通り、植物の根と共生して、菌根というものを形成する。上の写真を見ての通り、植物の根と比...

 

菌の生活環と不完全菌

トリコデルマを理解する為に古い分類法についてを学ぶの記事に引き続き、一つの菌に二つの名前がある事について触れていこう。今回の内容は菌類のふしぎ 第2版 形とはたらきの驚異の多様性 - 東海大学出版部を参考にして進める。前提の知識として、菌(カビ)の生活環には二つのステージがある。This image was created by user Brian Seitzman at Mushroom Observer, a source for mycological image...

 

トリコデルマを理解する為に古い分類法についてを学ぶ

いずれどこかで詳細を記載する事になるだろうけれども、最近、カビについて細部まで理解する必要が出てきた。とっかかりとして、当ブログでもカビに関する本をいくつか紹介しているけれども、それらを読んでもしっくりこなかったものがある。US Department of Agriculture, Agricultural Research Service, Systematic Botany and Mycology Laboratory, [1], パブリック・ドメイン, リンクによる...

 

マッシュルームの栽培から温床培土の事を考える

前回のマッシュルームの人工栽培から堆肥の熟成を学ぶの記事で、マッシュルームの栽培の歴史はメロン栽培用の温床から始まった事を知った。温床というのは、落葉等の有機物に米ぬか等を混ぜて適度な水分を加えた後に踏み込むことで、有機物中にいる微生物の発酵熱により周辺が温まる技術の事で、初春の育苗床にも使用されている。前回のマッシュルームの記事で思い出したこととして、有機栽培の技術で発熱が終わった有機物を野積みにし、秋作や来年の春作の育苗培土として利用する。...

 

稲作に土作りは不要なのか?

秋の荒起こしから秀品率の向上のポイントを探るの続きの記事で、稲作の収穫後の荒起こしの仕方で翌年の稲作の秀品率が変わるのでは?という着眼点で、荒起こしで土がどのように変化するか?を整理してみた。荒起こしでは、肥料の効きが増す分、土壌の劣化をはやめ、保肥力が下がるのでは?という予想となった。※家畜糞を投入して、硫化水素ガスの発生源を増やすという論外なこともある。これらの内容を踏まえた上で、どうしても書いておきたいことがある。昨年の高槻の原生協コミュニティルームでレンゲ米栽培の観測...

 

秋の荒起こしから秀品率の向上のポイントを探るの続き

秋の荒起こしから秀品率の向上のポイントを探るの記事までで、乾土効果と荒起こしについて触れた。稲作の機械の発達により、収穫と同時に稲わらを粉砕して、有機物として土に還すわけだけれども、稲わらの腐熟促進として、石灰窒素か家畜糞を使用することにいくつか懸念事項がある。これらの肥料を使用する理由として、おそらく稲わらのC/N比の高さを、C/N比の低い肥料で相殺させる事が目的だろうけれども、石灰窒素には土壌消毒の作用のあるシアナミドが含まれ、家畜糞には硝酸塩以外の成分も多く含まれている。...

 

乾土効果について考える

田の端に溝を掘っている方がいた。※上の写真は昨年の収穫後に掘られていた溝収穫後の溝を掘る事が用語として適切かどうかは不明だけれども、田の溝を掘る事自体は作溝と呼ぶそうだ。作溝で狙う効果として、高低差を付けることで田の排水性を高め、田全体を乾きやすくする。田の土を乾かす事のメリットとして乾土効果が狙えるそうだ。古い論文ではあるが、乾土効果について記載されているものから拝借すると、水田土壌を乾燥させると、土に付着していた有機物の一部が外れ、微生物の分解がされやすい状態にな...

 

フカフカのコケたちの間で

道端で街路樹があるような土の上にコケが繁茂している場所をマジマジと見てみると、苔の間にロゼットが生えているのを時々見かける。背の低いロゼットとこれまた背の低いコケが光の取り合いをしているのか?いずれは更に背の高い草らが繁茂するだろうから、写真の場所の現状はこれから植物にとっての土が出来始めるということなのだろう。ロゼットにとって、湿気が高そうなコケに囲まれるのはプラスなのだろうか?透き通るような緑のコケの葉関連記事硬いチャートの表面で土ができる...

 

家畜糞による土作りの土から収穫した野菜の摂取は健康に繋がるか?

硝酸イオンの人体への影響を知りたいの続きまでの記事で、人が硝酸イオン(実際には硝酸か硝酸塩の形)を摂取した場合、体内でどのような反応があるのか?を見てきた。※硝酸イオンは人体内で合成されるため、摂取したものがどれ程の影響を与えるのか?は不明次に作物に硝酸(硝酸態窒素と呼ばれる)を過剰に与えた時の影響に触れる。家畜糞を熟成させればさせる程、硝酸態窒素の濃度が増えると言われている。これはタンパクを分解した時の最終産物が硝酸といういうことであって、家畜糞も有機質肥料の一...

 

硝酸イオン低減化への道

少々古い内容ではあるが、独立行政法人 農業・生物系特定産業技術研究機構 野菜茶業研究所の研究成果の野菜の硝酸イオン低減化マニュアルというものを読んだ。この報告の前書きでいくつか気になった箇所があるのでピックアップしてみる。そもそもの話で野菜の硝酸イオン低減化をマニュアルとして報告しているところを見ると、硝酸イオンが人体において何らかの影響を与えつつ、どこかしらで硝酸イオンの濃度が高いのだろうなと予想が付く。それを踏まえた上で・硝酸イオンを摂取しても害にはなりにくいが、体内の微...

 

大寒波がくるまえに出来ること

植物の低温対応としてのグルタチオンの記事までで、冬季の草の低温適応について見てきた。低温への適応は先日の大寒波による野菜の品質の低下の回避の為に絶対に必要な知見になるはず。冬季の野菜を収穫して出荷している栽培者は天気予報で数日後に大寒波という情報を得たら何かしておきたいはずなので、今までの内容から大寒波対策を見ていく事にしよう。大前提として、冬野菜の生産性の向上は地温からの記事で触れたように、栽培開始前に根や土壌の生物らが呼吸しやすい環境を設けて、代謝の熱が適切に発生して...

 

森林生態系の物質循環の続き

前回の森林生態系の物質循環の記事で森林における窒素とリン酸の循環についてを触れた。森林の生態系の制御要因(ある要素によって森林全体の生産性が制御されている)が水と窒素(とリン酸も含むかも)だと考えられている事を知り、ふと頭に浮かんだことがある。牛糞堆肥による土作りを勧めてくる方の腕は確かか?森の土に一次発酵以降の家畜糞を撒いたら森林の生産性は向上するのだろうか?発酵鶏糞ができるまで3:一次発酵編家畜糞の熟成が進む程、硝酸塩等の無機窒素の量が増え、有機態...

 

本山寺の枕状溶岩の上を歩いて土を見る

前回のアカガシのドングリを探しに本山寺への記事で高槻の本山寺へ行った旨を記載した。高槻の本山寺といえば、枕状溶岩と出会いに高槻の本山寺へ2の記事で記載したように大体の箇所が砂岩頁岩互層だけれども、局所的に海底火山跡があり、粘性の低い枕状溶岩(玄武岩)で構成されている。この枕状溶岩の露頭が大変興味深くて、足元には非常に栽培しやすそうに見える黒ボク土のような黒い土が堆積している。※砂岩頁岩互層の下に堆積している土については枕状溶岩と出会いに...

 

森の光が差し込むところのドングリたち

住んでいるところからすぐのところに少々人の手が加わって歩きやすい森らしきところがある。所謂雑木林のようなところだ。雑木林 - Wikipedia林床にササや落葉木が目立つ事から、極相には達していないと言える(はず)。極相 - Wikipedia冒頭の写真だけで、ここには○○の木や△△の木があると判断できれば良いけれども、現時点ではそんな目利きはない。このちょうど光が差し込むところの、光の先を見てみると、本葉が展開していたブナ科の幼木があ...

 

レンゲの播種は稲作収穫後のすぐ後

稲作の秀品率向上の為のレンゲ米栽培を採用する場合、問題になるのがレンゲの播種時期だろう。レンゲに限らず緑肥全般で言えることとして、都市近郊の緯度であれば播種時期の限界は10月下旬だろうか。レンゲの播種時期を調べてみると、レンゲ|レンゲ|緑肥作物種子|畑作園芸分野|商品情報|雪印種苗株式会社のページによると一般地の播種が10月上旬となっている。高槻の原生協コミュニティルームでレンゲ米栽培の観測の報告会を行いましたで話題の中心となった方の今年の収穫日が10月6日で、収穫から2週間...

 

収穫後の田のひこばえを見て、稲作の未来を考える

地域の中では比較的早めに刈り取られた田で、ひこばえが発生していた。ひこばえが獣を引き寄せるひこばえは作中の施肥が過剰であったため、肥料の使い方に無駄があってダメだ。という意見を度々見かける。施肥が過剰であるため、作中のイネに対しても過剰であった可能性があり、食味を落とすという意見すらある。このひこばえに関しての内容でふと違和感を感じた。観測していたレンゲ米栽培の田が無事に収穫を迎えたそうですの記事でも触れたが、常に水を張り続ける水田において...

 

観測していたレンゲ米栽培の田が無事に収穫を迎えたそうです

田植えから定期的に観測していたイネが無事に収穫を迎えたそうだ。驚くべきことに写真に写っている田は今年のウンカの当たり年で周辺も相当の被害を受けている中、殺虫剤を使用せずに収穫までこぎつけたそうだ。高槻某所の水田で坪枯れを見た更に驚くべきことに、すぐ近くにあるもう一つの田では殺虫剤を使用したにも関わらず、ウンカの被害があったそうだ。水稲害虫の天敵のことすぐ近くといえど環境条件は異なるので一概に言えないが、一作を通して見てきたものには多大な価値があることは間違いない。...

 

基肥のリン酸が発根促進であるならば

前回の基肥のリン酸が発根促進である理由を考えてみるの記事で肥料成分のリン酸が発根を促進する理由を考えてみた。発根を促進すると考えられているイノシンが光合成産物であるブドウ糖をリン酸化した後にいくつか反応を経ることで合成されることだと当たりを付けて終了した。イノシンがイノシン酸という核酸からリン酸基が外れ、水酸基が付与されることで合成されるわけで、発根促進剤としてよく見聞きする核酸も有効である可能性が高い。ここで一つ頭に浮かんだ記事がある。それは、栽培と枯草菌の記事で、枯草...

 

ウンカは水生生物の生態系にとって重要であるらしい

子供が小さな小さな虫図鑑 | 偕成社 | 児童書出版社を読んでいた。小さな虫という言葉で、ヒメトビウンンカやトビイロウンカが頭に浮かんだので、これらの昆虫はどのように記載されているのだろう?と読んでみたら、稲作にとっては害虫だけれども、生態系においては重要な位置を占めている昆虫であると記載されていた。高槻某所の水田で坪枯れを見たnobeziさんによる写真ACからの写真さいこんたんさんによる写真ACからの写真ウンカはカエルや水生昆虫の重要...

 

高槻の水田でジャンボタニシを見かけた

稲作の事を知る為に、様々な水田の様子を見ているのだけれども、田の底を動く大きな巻き貝?を見かけた。もしかしてこれは俗に言う世間を騒がすジャンボタニシスクミリンゴガイか?スクミリンゴガイ - Wikipediaジャンボタニシであれば食欲旺盛でイネの茎を食べて枯らしたりする厄介者で、この巻き貝が広まるのはなんとか阻止したいところ。卵には毒があって、貝に直接触っても何らかの感染症の恐れがあるため、駆除が難しいらしい。ジャンボタニシの駆除でとられている方法を調...

 

水稲害虫の天敵のこと

前回の冬期灌水有機栽培水田でトビイロウンカの被害が増えた報告から得られることの記事で、冬期灌水といった環境保全型の稲作であっても、環境条件によって急速に肥料成分が効くような状態になってしまうと、昆虫による食害被害が極端に増加するということがわかった。農薬で被害を抑えようにも、厄介な昆虫はすでに抵抗性を持っているわけで、農薬で抑えようとすればする程、農薬の使用量が増えるのに対して、天敵にも影響を与えるので被害は増加し続ける。「○○の時期には△△の農薬を撒きましょう」という慣習的な栽...

 

冬期灌水有機栽培水田でトビイロウンカの被害が増えた報告から得られること

イネのウンカ類への抵抗性の記事に引き続き、イネとウンカ類の事を調べてみる。どのような水田でウンカの被害が多いか検索してみたら、2013 年度に冬期湛水有機栽培水田において発生したトビイロウンカ(Nilaparvata lugens Stal)被害 - 愛媛県農林水産研究報告 第6号 (2014)という研究報告に辿り着いた。考察を読むと、冬期灌水有機栽培水田でウンカの被害が増えたそうだ。ただし、安直に冬期灌水有機栽培水田という栽培方法が悪かったという判断はしてはならず、冬期灌水有機...

 

レンゲ栽培の田のイネの出穂数を見てみる

この写真は数日前に撮影したもので、今は違った形をしているが。初夏から生育を追っているレンゲ米の水田も出穂した。話を進める前に中干し後のレンゲ米栽培の田の様子のまでの内容を整理すると、・レンゲ米の水田は田植え後のイネの地上部の生育が他の水田よりも遅いように見える→地上部の茂りが少ないレンゲ米の水田からイネの生長を考える・中干しをしても、土にヒビが生えず(もしくはヒビが少ない)、土の中に酸素が行き渡らない→中干しの従来の意義に従えば、発根促進ができていないでは...

 

放棄された田はカヤツリグサでも生き残れない

耕作が放棄されている水田があった。遠くから見てもひび割れが凄いが、近くで見ると更に凄い。草の生えないところをみると、土が劣化しすぎていて、稲作であっても十分な収量がなかったのだろうな。田は利便性がとても良いところにあるので、管理作業がしにくいから放棄したというわけではなさそうだ。この田をよくよく見てみると、カヤツリグサっぽいものが生えているけれども、大半が乾燥等の環境ストレスにやられて枯れている。ここから予想できることは、田のような土壌において...

 

川のオギたちがケイ素を吸収している

川を見ていた。川に堆積している箇所におそらくイネ科のオギらしき草が群生していた。オギは川に堆積した泥や川の水からケイ素(ケイ酸)やミネラルを吸収して大きくなっているのだろうなとふと思った。※イネ科植物の泡状細胞珪酸体形状の多様性と記載用語の提案 植生史研究 第18巻 第1号(2010)光合成の質を高める為に川からの恩恵を活用したいの記事で水田の用水路の整備によって川底の泥の巻き上げが発生しなくなり、川からの恩恵(金属系の養分の流入量)が減った可能性があるという内容を記...

 

ケイ素を利用する細菌たち

水素酸化能を有するイネの内生菌の記事で、イネの内生菌のストレプトマイセス属の細菌からケイ素(シリカ)と錯体を形成していたシデロフォアが発見された研究報告を紹介した。土壌にいる微生物でシリカと関係がありそうな菌や細菌の報告が他にもありそうなので検索してみたら、バクテリアにおけるシリコンの役割 - 環境バイオテクノロジー学会誌 Vol. 11, No. 1 · 2, 47–53, 2011という研究報告に辿り着いた。水田を含む土壌環境から得られた240株の細菌のうち、24株がケイ...

 

ケイ酸苦土肥料から稲作を模索する

肥料の製造元と面識がないので、肥料名は控えるが、ケイ酸肥料で有名なものにケイ酸苦土というものがある。保証成分は苦土が25%近くと多量に含んでいる。ケイ酸肥料で他に有名なもので、珪藻土由来のケイ酸カルシウムというものがあるけれども、カルシウムはできれば入れたくないので、ケイ酸苦土の方が何かと有り難い。カルシウム過剰によるカルシウム欠乏前回の猛暑日が多い中で中干しの意義を再検討するの記事で稲作にケイ酸が良いという内容を記載したけれども、今までの記事からケイ酸を含んでいれば...

 

猛暑日が多い中で中干しの意義を再検討する

※上の写真は過去のイネの写真稲作の虫害防除の今後を考える年々勢いが増すと予想される台風に対して出来ることはあるか?の記事で、年々猛暑日が増える中、稲作では高温障害によって米の収量や品質が低下する恐れがあり、高温に耐えられる品種の育種が急務であることを記載した。高温で考えられる障害として、中干し後のレンゲ米栽培の田の様子高温による光合成の低下が挙げられる。光合成の低下は気温の上昇により葉の気孔からの蒸散量が増加することを阻止するために、気孔を閉じて増産量...

 

中干し後のレンゲ米栽培の田の様子

田植え前から観察しているレンゲ米の水田レンゲ米の水田からイネの生長を考えるの記事で触れた通り、比較対象として観察している周辺の畑と中干し後から興味深い差が生じ始めた。上の写真は比較対象の地域の慣行的な栽培の田だけれども、日差しの関係から明確に撮影するのは難しいが、全体的に葉色が薄くなっている。この現象は他の畑でも同様。この時期は幼穂形成の時期で生殖器官への養分転流が盛んになる時期なので、葉色が薄くなるのは当たり前の現象ではあり、葉の老化として考えら...

 

開花させることが前提のレンゲを栽培する時に注意すべきこと再び

維管束とオーキシンと発根までの記事を経て、開花させることが前提のレンゲを栽培する時に注意すべきことを見ることにしよう。エルドンさんによる写真ACからの写真稲作前のレンゲ栽培で意識したいこととして、ミツバチ等の昆虫が花蜜と一緒に花粉を持っていってしまうことを記載した。この記事中で稲作時の川水の入水でミネラルが入るかもということを記載したが、調べていく中で、整備された用水路からの入水ではミネラル(主に亜鉛)は期待できそうにないことがわかった。 ...

 

稲作の虫害防除の今後を考える

※上の写真は過去のイネの写真植物の毛水田ではそろそろ稲穂を形成する時期になる。稲穂の時期といえば、カメムシによる被害(斑点米)の低減の為の殺虫剤の散布がある。使用されている殺虫剤を見ると、ネオニコチノイドが頻繁に目に付く。ネオニコチノイドは植物体で浸透移行性があり、少量で長く効きつつ、人体には比較的影響が少ないとされる殺虫剤で重宝されているが、※人体の脳発達に影響を与える可能性があるという報告もある農薬ネオニコチノイドの曝露による哺乳類の脳発達への影響—自閉症...

 

レンゲ米栽培の水田と無機一発肥料

レンゲ米栽培の水田と有機一発肥料の記事で田植えの前にレンゲを育てたところは土壌の三要素のうちの生物相が顕著に変わっている可能性が高く、それに伴い有機一発肥料の有機成分の肥効が前倒しになる可能性があることを記載した。※実際にはレンゲ分の有機物があるため、パターンは大きく崩れる可能性があると記載している稲作でよく見かける一発肥料について個人的な見解ではレンゲ米の栽培では有機一発肥料よりも無機一発肥料の方が良いのではないか?と予想しているが、無機は無機で注意すべきことがある。 ...

 

レンゲ米栽培の水田と有機一発肥料

前回の一発肥料の2つの型の記事で一発肥料のシグモイド型とリニア型を見た。これらの型は肥効のパターンを意味していて、有機一発肥料はリニア型であることをよく見かける。有機一発肥料は有機質肥料が土壌の微生物によって徐々に分解されながら少量ずつ肥効を示すという特徴を利用する。ここで一つ思うこととして、高槻の清水地区のレンゲ米の水田の田起こしレンゲ米の栽培ではマメ科緑肥のレンゲをかますことで土壌の環境が向上され、有機質肥料の分解のパターン...


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