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カテゴリー : 土壌環境/page-1

電子書籍の販売をはじめました
 

硫酸リグニンは施設栽培の慢性的な鉄欠乏を解決できるか?

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東京農工大学の研究で、木材由来のバイオマス廃棄物「硫酸リグニン」が植物成長促進効果を持つ可能性が示されました。これは、硫酸リグニンを水溶化処理すると、アルカリ性土壌で問題となる鉄欠乏を解消する効果があるためです。硫酸リグニンは土壌投入による環境影響が懸念されますが、土壌中の硫黄化合物の動態や腐植酸への変換によるリン酸固定への影響など、更なる研究が必要です。

 

土壌中でタウリンを資化する微生物は存在するか?

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土壌中でタウリンを資化する微生物は存在するのか?調査の結果、硫黄還元細菌などがタウリンを利用している可能性が示唆されました。タウリンはタウリンデヒドロゲナーゼやタウリンジオキシゲナーゼといった酵素によって酸化され、最終的に硫化水素に変換される経路が考えられます。これらの酵素を持つ細菌の存在は、土壌中でのタウリン分解を示唆しており、更なる研究が期待されます。

 

果物王国の山形県天童市はグリーンタフ帯に位置する

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山形県天童市は東北地方のグリーンタフ帯に位置し、青い石や緑の石が多く見られる。これらの石は、土壌を肥沃にする効果があり、天童市が果物王国と呼ばれるほど農業が盛んな理由の一つとなっている。豊かな土壌は農作物だけでなく、遺跡の多さからも、古くから人々が暮らすのに適した土地だったことが伺える。しかし、土壌の条件は地域によって異なるため、天童市の農業をそのまま他の地域で再現することは難しい。

 

植物は地力窒素をどのように活用するか?

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植物は根酸を使ってタンニンを分解し、凝集したタンパク質を分散させて地力窒素を活用する可能性があります。しかし、石灰過多の土壌では根酸が石灰と優先的に反応するため、タンニンの分解が阻害され、地力窒素の発現が低下する可能性があります。さらに、石灰過多は微量要素の溶脱も抑制するため、分散したタンパク質の無機化も遅延する可能性があります。つまり、石灰過多は地力窒素の活用を阻害する要因となる可能性があります。

 

タンニンのタンパク質凝集モデルは地力窒素の理解に繋がるか?

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落葉樹の葉は、晩秋になるとタンニンを蓄積し、落葉とともに土壌へ還元されます。タンニンは植物にとって、食害から身を守る役割や、有害な微生物の活動を抑制する役割を担っています。落葉樹の葉に含まれるタンニンは、土壌中でゆっくりと分解され、植物の生育に必要な栄養分を供給するとともに、土壌の構造改善にも貢献します。このプロセスは、持続可能な森林生態系の維持に重要な役割を果たしています。

 

稲作の地力窒素を考えるの続き

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稲作における地力窒素の増強方法について議論されています。地力窒素は土壌粒子に吸着した有機物と考えられ、腐植酸に組み込まれた窒素がその役割を担うと推測されています。具体的には、レンゲを育てて土壌に鋤き込む際に、2:1型粘土鉱物を施肥することで、レンゲ由来の有機物の固定量を増やし、地力窒素を増強できる可能性が示唆されています。これにより、土壌の団粒構造も改善され、初期生育や穂の形成にも良い影響を与えることが期待されます。

 

稲作の地力窒素を考える

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この記事では、米の粒を大きくするために重要な「地力窒素」について解説しています。地力窒素とは、土壌中の微生物によって分解され、植物が利用できるようになる窒素のことです。記事では、窒素肥料の種類や、土壌中の有機物が分解されて地力窒素になる過程などを説明しています。そして、土壌粒子に付着した有機物が地力窒素の重要な要素であることを示唆し、その増強方法について、次回以降に解説することを予告しています。

 

米の粒を大きくしたいという相談があったの続き

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レンゲ栽培の履歴の違いで米粒の大きさが異なるという相談に対し、有機物の量とレンゲ由来の地力窒素に差がある可能性が指摘されました。米粒の大きさは養分転流に影響され、養分転流を促進するにはサイトカイニンホルモンが必要です。サイトカイニンの合成は発根量と関係しており、初期生育時の発根を促進することで合成を促せます。レンゲ栽培期間の短い場合に即効性の窒素追肥を行うのは、サイトカイニン合成を抑制する可能性があり、逆効果になると思われます。

 

米の粒を大きくしたいという相談があった

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隣接する田んぼで米粒の大きさに差が出た原因について考察しています。水源は同じだが、土壌改良(レンゲ+粘土鉱物)を1年早く開始した田んぼで米粒が大きくなったことから、土壌改良の効果の可能性が高いと推測しています。土壌改良は、レンゲ刈り取り前に粘土鉱物を施肥し、レンゲを鋤き込む方法で行っています。これにより、土壌の物理性が改善され、窒素の効き目が長く続くためと考えられます。詳細なメカニズムは今後の課題です。

 

今年も観測していたレンゲ米栽培の田が無事に収穫を迎えたそうです2023

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田の酸化還元電位に関する記事は、土壌中の鉄分の状態から、田んぼの土が酸化的か還元的かを判断する方法を解説しています。健康な土壌は還元状態ですが、酸化的になると稲の生育に悪影響が出ます。酸化的かどうかの指標として、土中の鉄分の状態を観察します。還元状態の土壌では鉄分は水溶性の2価鉄として存在し、土の色は灰色や青灰色になります。一方、酸化的になると鉄分は水に溶けにくい3価鉄になり、土の色は赤褐色や黄色っぽくなります。記事では、これらの色の変化を写真で比較し、土壌の状態を診断する方法を紹介しています。

 

お茶の品質日本一を輩出するところは緑泥石帯

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福岡県八女市は品質の高いお茶の産地として知られていますが、その理由は土壌の質の良さ、特に緑泥石帯という地質にあります。緑泥石帯は、愛媛県のミカン栽培で有名な地域にも見られ、土壌の物理性と化学性に良い影響を与えると考えられています。つまり、その土地の地質(母岩)が、土壌の質を決め、ひいては農作物の品質にも大きく影響を与えると言えるでしょう。天候の影響を受けやすい農業において、母岩の重要性が認識されています。

 

くらべてわかる岩石という良書と出会った

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ミカン栽培の上級者は、良いミカンができる土地には青い石(結晶片岩)が多いことに気づき、土壌と母岩の関係に関心を寄せている。しかし、素人が岩石を見分けるのは難しく、良い図鑑が求められていた。「くらべてわかる岩石」は、似た岩石の見分け方が豊富で、結晶片岩も多数掲載。栽培技術向上に役立つこと間違いなし。土壌の物理的特性を理解するには、岩石を構成する鉱物の化学的性質を解説した書籍も必要となる。

 

栽培者の求める最高の肥料は地下深くで形成される

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この記事は、「青い石」と呼ばれる緑色片岩が、どのようにして優れた肥料となるのかを地質学的な視点から解説しています。海底火山で生まれた玄武岩は、プレート移動により日本列島へ移動し、陸のプレート下に沈み込みます。その過程で強い圧力と熱を受け、変成作用によって緑泥石を多く含む緑色片岩へと変化します。緑色片岩は、もとの玄武岩由来のミネラルに加え、海水由来のミネラルも含み、さらに、その層状構造から容易に粉砕され、植物が吸収しやすい状態になります。また、粘土鉱物である緑泥石は腐植と相性が良く、理想的な土壌環境を作ります。このように、地下深くで長い年月をかけて形成された緑色片岩は、栽培者にとって理想的な肥料と言えるでしょう。

 

青い石が出る園地は良いミカンが出来るという言い伝え

ハウスミカンを栽培している方から下記のような連絡があった。※写真は下津のミカンの記事から/****************************************/4年前に行った和歌山のみかん園地で山頂に近い園地では緑色片岩のような石が多く、品質の良い温州みかんが作られ、山の下の園地では、黒黒とした土で水分ストレスをあまり必要としない中晩柑が作られていましたがこれもいい品質でした。昔から和歌山では青い石が出る園地は良いみかんが出来ると伝えられているそうです。

 

毎日の日課の土に生ごみを埋める事から感じる将来の不安

上の写真の場所は穴を掘って生ごみを入れ続けている場所なのだけれども、(写真ではわかりにくいが)連日の猛暑で土に水気がなくパサパサしている。土に生ゴミを埋めるという日課上の写真(上の写真は時期が異なる)のように生ごみを入れる時にベントナイトを一緒に入れて土に弾力が増したにも関わらず、猛暑が勝っているのか?フカフカ感がなくなっている。もしこのパサパサ感を放置する事で土の弾力の要素が壊れていってしまうということであれば、年々猛暑日が増えていく日本の将

 

これからの稲作は如何に土の保水性を向上するかになるはず

水稲の生育状況と今後の管理対策(高温対策臨時号 第2号)「異常高温に対応するため飽水管理を徹底してください」 - 新潟県農林水産部というニュースが目に付いた。今年の連日の猛暑が稲作の出穂以降の栽培に大きな影響を与えるので、水管理を徹底しましょう。ただし、用水路の水不足の心配もあるので節水も意識しましょう。という内容だった。上記の内容は近所の稲作を冬期も含め毎日観測していたので予想は出来ていて、中干し無しの稲作を見て、水資源の管理の重要性を感じる等の記事で用水路の水量の増加

 

久しぶりに関東ローム層の地域に行ってきた

久しぶりに関東ローム層の土質の地域に行った。神奈川県の新横浜付近にある畑の色近くで詳しく見てみると、パウダーのような土でトラクター等の刃が磨耗しにくく栽培しやすい土に見える。関東ローム層の土質といえば、活性アルミナ問題があるが、それは腐植質肥料があれば問題を軽減できるので気にする必要がない。リン酸値の改善の為のラッカセイ栽培で気をつけるべきところそんな関東ローム層の地域だけれども、近隣の畑の土を見たら、色が脱色しているところがちらほらと見えて、土を

 

稲作でカドミウムの吸収を抑制する栽培方法

カドミウム除去という観点の緑肥の記事から引き続き、カドミウム関連の話題を記載する。文中で記載した長谷川功 植物とカドミウムに関する研究の変遷と課題 - 肥料科学,第42号,35~79(2020)を読み進めていたら、水稲でカドミウムの吸収を抑制する栽培方法についての記載があった。出穂前後3週間にわたり水田を湛水状態に保ち還元状態にすることで、カドミウムを溶解を抑制しイネの根からの吸収量を減らすといった記載があった。他にpHを中性に近づけておいたり、強度の中干しを行わないとい

 

下津のミカン

和歌山県海南市の下津付近でミカンを栽培している方にお会いしてきた。上の写真はミカンの園地になるが、傾斜にミカンの木を植えている。ミカンは日射量が重要なので、たくさんの木を植えつつ、品質を確保するとなると写真の箇所のような急な傾斜に木を植える事になる。他に水はけが良いが、乾燥機には保水性が高い必要があるため、小石と粘土鉱物が絶妙なバランスである方が味が安定するようだ。畑作であれば、排水性と保水性を同時に確保するには土作りが有効であるが、冒頭の写真のような箇所では

 

生ごみを埋めているところで濃い黒い層ができていた

土に生ゴミを埋めるという日課等の記事で触れているが、庭の土で穴を掘って生ごみを入れて埋めている。今の時期であれば大体1週間程で大半の生ごみは消える。土が黒くフカフカになったところ程、生ごみが消えるまでの時間が短くなっている。こんな感じで生ごみを入れて続けているわけなのだけれども、先日、新たな生ごみを埋める為に穴を掘ってみたら、※上の写真は右側が土表面側で左側が土の深いところ有機物が蓄積している層(写真右)と蓄積していない層(写真左)が明

 

古代の港から土質を考える

吉川弘文館から出版されているよみがえる古代の港という本が面白い。よみがえる古代の港 - 株式会社 吉川弘文館 安政4年(1857)創業、歴史学中心の人文書出版社上記の本は弥生時代から古墳時代を経て奈良時代へと変化していく事を港と航海を切り口にして考察している本になっている。この本で真っ先に目に付いた内容として、地名に津とついた場所は古代史において港であった可能性が高いという事だ。例えば、岡山には吉備津神社という古くからある神社がある。地

 

意外なところからマンガン過剰

栽培中のマンガン欠乏症を見かけたら、興味深い内容の記事を見かけたので紹介する。どうやって見分けるの? 植物の生理障害7 ~生理障害の診断・マンガンによる障害~ 2010. タキイ最前線 夏号で殺菌剤を使用したマンガン過剰になる事があると記載があった。この背景を理解する為に、植物のマンガンの利用について記載したい。マンガンは 2 〜 7 価までの原子価を取り得る。栽培では主に、マンガン(Ⅱ)からマンガン(Ⅳ)が話題に挙がるので、今回はこの範囲に留めておく。

 

一見、養分がないように見える土でも

公園のベンチに座っているときに遊具の柵の支柱周りで群生化しているアレチヌスビトハギが気になった。この草が気になったら、次はベンチの下にいるアレチヌスビトハギの群生が気になった。欠乏症らしきものが見られないが、どう見ても養分なさそうな土だぞ。窒素は窒素固定でどうにかなるとして、他の養分はどうにもならないぞ。一枚目の写真の奥の土質が、のような赤茶色の粘土で、地質的にも大阪層群の海成粘土に位置していた。粘土鉱物が出来る場所

 

使用前の脱酸素材の鉄粉は肥料として使えるか?

Dr. Stoneという漫画で砂鉄から発電機や刀を作るシーンから我が家では磁鉄鉱が流行っている。脱酸素材の中の鉄脱酸素材から鉄粉を取り出して遊んでる。磁鉄鉱は鉄器造り以外で何に使えるのか?という質問があったので、使い終わった脱酸素剤や使い捨てカイロだったら肥料として使えるはずだと伝えた。稲作で使い捨てカイロ由来の鉄剤の肥料があれば良い使い終わった鉄粉というのは酸化して褐色化したものだ。これは水稲で鉄還元細菌によって窒素固定される事で

 

レンゲ米の田の土表面の褐色化が目立つ

いつも確認しているレンゲ米(土の物理性の改善を行い続けている田)の様子。今年も観測していたレンゲ米栽培の田が無事に収穫を迎えたそうです2022写真ではわかりにくいが、全体的に土表面が褐色化していた。これほど目立った褐色化は昨年までは見られなかった。※実際には褐色化しているのが気になることがなかったので目立っていなかったのだろう。この田の施肥している肥料は把握していて、肥料で褐色化する要素は思い浮かばない。これは田の土壌の土の金属

 

五斗長垣内遺跡と鉄器

天沼矛のモデルとなった上立神岩の記事で日本の神話の国生みの最初の場所である淡路島について見てきた。この場所は古事記の製作に関わった者たちにとって超重要な何かがあるということらしいが、この内容について気になることがある。淡路島全体でこれといって栽培しやすい土壌がないんだよな。タマネギ栽培で酷使していて劣化が激しいので尚更なのだけれども、古墳時代前後でも地質的に土質が良いと言えないだろうから、ここで食料生産が活発になり富や権力が増したというのは想像しにくい。南あわじの白っ

 

リン酸過剰な土壌で腐植酸の施肥は有効か?

土壌分析でリン酸の数値が高い結果が返ってきたら次作は気を引き締めた方が良いの話を伝えた方から、リン酸過剰問題に対して腐植酸の施肥が有効ではないか?と仮設を立て栽培に腐植酸を取り入れてから栽培しやすくなったような気がするという話を聞いた。この話は実際に栽培が楽になっているのか?それとも気の所為であるのか?他の方が懐疑的であったので丁寧に考えていきたい。まずは腐植酸肥料について触れていきたい。代表的なものとしてはピートモスだろうか。ピートモスというのは湿地

 

バガスは土作り後に役立つ資源なのでは?

OKINAWA CACAOの記事で、沖縄土壌らしき土での土壌改良の話題に触れた。土壌改良で実現したいことはストレスなく発根ができることと、地温の上昇。どちらも同じことをすれば到達する事なので、とにかく土の粘土鉱物に有機物が結合すれば良い。この話に触れていて思った事がある。もし、物理性の改善が出来たとして、土がフカフカになってガス交換が頻繁にできるようになったら、沖縄で大量に余っているサトウキビの絞り粕であるバガスこそ、地温上昇の燃料みたいに使え

 

OKINAWA CACAO

国頭マージという土とウマゴヤシまでの記事で沖縄の事についてを触れてきたので、そろそろ沖縄に行った目的を書いていく事にする。今回、沖縄に訪れた理由は、沖縄のヤンバルでカカオの木の栽培に挑戦している方がいて、栽培している畑の土を見に行く事だった。OKINAWA CACAO | Bean to Bar OKINAWA CHOCOLATEカカオの栽培は下記ページによると、平均気温が27℃以上の地域で、一年を通して寒暖の差が小さいところでならないそうで、沖縄のヤ

 

国頭マージという土とウマゴヤシ

沖縄の名護市の北部付近にある典型的な国頭マージに分類される畑の土を見せてもらった。この土を赤黄色土だと判断して間違いないだろう。ここで栽培をしている方はサトウキビの残渣であるバガスを投入しているらしいが、一向に栽培は楽にならずで困っていた。作物はうまく育たたないけれども、草刈りは頻繁に発生して大変だと。そんな国頭マージというものが何なのか?を整理してみると、堆積岩(砂岩、泥岩)や火成岩(緑色片岩)を母岩とする土壌を指し、pHは酸性側に傾く。一般的に粘土

 

ヤンバルでシマアザミと出会う

ヤンバルで緑色片岩と出会うの続きで、川で緑色片岩を探している時に、花が白い色をしたアザミと出会った。帰宅をしてから検索をしてみたら、在来種のシマアザミと名付けられているらしい。シマアザミ - 日本のアザミ:検索結果 >> 標本・資料データベース :: 国立科学博物館 National Museum of Nature and Science,Tokyoこのアザミは面白くて、葉の色が薄く肉厚で光沢がある。

 

ヤンバルで緑色片岩と出会う

沖縄の山原(ヤンバル)の大宣味村(くにがみ)の山の少し入ったところに行ってきた。目的は緑色片岩を探し、その下の土の色を確認すること。く溶性苦土と緑泥石以前、沖縄の土を考えるの記事で亜熱帯に位置する沖縄では土に有機物を施してもすぐに消費され、有機物の保護がない粘土鉱物は風化で有機物の蓄積能力が低下して、土に有機物が蓄積しにくいという内容を記載した。これは緑色片岩を母岩とする土でも同様のことが言えるのか?その疑問を解消するために地域の方と川の少し上流を目指した。

 

琉球石灰岩が風化したら何になるのか?

沖縄に行ったので、本島の南側に分布する土質の島尻ファージに行くことにした。島尻マージは石灰岩を母岩とした土という説がある。島尻マージは上の写真のように赤土で今までの話に合致していた。サトウキビ畑の赤土流出を考える現地で島尻マージを見て、すべてが文献のようではなく、島尻マージだけでも書くことがたくさんあったが、今回は一旦置いといて、他の話を進める。島尻マージのことをイメージしやすくするために、同行者に事前に伝えておいた琉球石灰岩がよく

 

サトウキビ畑の赤土流出を考える

沖縄のサトウキビ畑では畑から海へ赤土の流出が深刻であるらしい。俗に言う赤土汚染というものだ。亜熱帯という有機物が蓄積しにくく、降雨量も多い沖縄で、大雨により露出した土が海へと流れていく。サトウキビ畑の方では土の流出により貴重な資源が流出し、海の方は大量の土砂により生態系に影響を与える。1.赤土汚染がおきるしくみ/沖縄県赤土流出を軽減させるには土の物理性・化学性を向上する必要があり、向上させるには土粒子に有機物が強く結合している必要がある。しかし、亜熱帯気候

 

国頭マージの土壌改良を考える

石灰過剰の土で生育できる作物はあるか?までの記事で沖縄の土と栽培についてを俯瞰してきた。今までの内容を踏まえて、これから本題に入る。沖縄の土の土壌改良の話題は国頭マージという土で栽培をしている方からの話題だった。※国頭でくにがみと読むその方から頂いた土の写真がになる。内閣府 沖縄総合事務局 - 沖縄の自然環境のページによると、沖縄本島で最も多く分布している土が国頭マージであるらしく、土は強酸性でイライトやカオリナイトを豊富に含むそうだ。土の色は赤色

 

石灰過剰の土で生育できる作物はあるか?

石灰過剰問題に対して海水を活用できるか?までの記事で沖縄の土の土壌改良について考えてきた。沖縄は気候条件から有機物が定着しにくく、地質的に石灰過剰の地域が多いと予想される。石灰過剰は他の要素の吸収を阻害したり、土が硬くなる傾向があるので発根そのものが難しくなる。他に考えられることとして、植物が土から鉄を吸収する事が難しくなるといったこともある。施設栽培で軽微な鉄欠乏の症状を見逃すな土壌改良で石灰過剰問題を解決することを考えると、客土といった事が必要となり、現実的ではな

 

石灰過剰問題に対して海水を活用できるか?

沖縄本島で入手できる有機物を考えるまでの記事で、沖縄本島における土作りについてを考えてみた。土に有機物を定着させる為の粘土鉱物は(可能かどうかの有無は無しにして)北部の地質の玄武岩地帯と南部の土質のジャーガル周辺にあることがわかった。有機物に関してはサトウキビの絞り粕が産業廃棄物としてたくさん出るけれども、成分的には望むものは少ないので、他の有機物を探す必要がある。まぁ、沖縄なので植物の生育も早そうなので調達はなんとかなるでしょう。次に気になることとして、

 

沖縄本島で入手できる有機物を考える

ジャーガルとサトウキビまでの記事で、実現可能の有無はなしにして沖縄本島で有機物と結合する粘土鉱物を得られることはわかった。次に必要となることは粘土鉱物と結合するための有機物の調達だろう。沖縄 + 有機物のワードで真っ先に思いつくのが、Ji-Elle - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, リンクによるバガスではないだろうか。農学の栽培系を学んだことがあればバガスという言葉は一度は聞いたことがあるはず。工芸作物学の糖の栽培の話題

 

ジャーガルとサトウキビ

沖縄の土を地質と合わせて確認してみるの記事で、沖縄の地質と合わせて土質を見てきた。沖縄の地質を俯瞰して見ていた時に本島北部に20万分の1日本シームレス地質図岩相が玄武岩の地帯があることに気がついた。今までの内容で沖縄の土は気候条件的に有機物の分解がはやく、更に土壌粒子と有機物の結合が弱く有機物が溜まりにくいという特性があり、その要因として有機物と相性が良い2:1型粘土鉱物がないからではないかと記載してきたが、玄武岩のところから有用資源が手に入るかもしれないという期

 

沖縄の土を地質と合わせて確認してみる

日本土壌インベントリー沖縄の土を日本土壌インベントリーで確認してみるの記事で沖縄の土の詳細を見た。上の地図を俯瞰すると、赤色の箇所の赤黄色土と黄色の箇所の未熟土が主な構成となっている。今回は土質と地質を紐付けていくわけだけれども、この地域の特徴を押さえるには、おそらく未熟土から見ていく方が良いと当たりを付けているので、沖縄本島の南部の地質を確認してみることにする。20万分の1日本シームレス地質図沖縄本島の大半が新生代の付加体で北西の方に古い地質

 

沖縄の土を日本土壌インベントリーで確認してみる

沖縄の土を考えるの記事で亜熱帯気候且つ諸島である沖縄全体の土質の予想を記載してみた。主に石灰岩由来の暗赤色土が分布しているかもしれないが、亜熱帯特有の有機物の分解の早さから土自身に風化耐性がなく風化が進み有機物と結合が弱い1:1型粘土鉱物が主になった土壌であるかもしれない。この内容を踏まえた上で、日本土壌インベントリーで確認してみることにした。日本土壌インベントリー沖縄本島を俯瞰してみると、北部から中部が赤で、南部が黄色で占められている。赤

 

沖縄の土を考える

知人から沖縄の土で土壌改良を行うにはどうすれば良いか?という主旨の連絡がきた。沖縄といえば真っ先に思い付くのが琉球石灰岩とその風化土壌だろうか。琉球石灰岩 - Wikipedia琉球石灰岩はサンゴが堆積した堆積岩であり、石灰(カルシウム)を豊富に含んでいる。石灰岩由来の土といえば、石灰性暗赤色土と呼ばれる土質で、石灰分が多い赤い土というのが特徴だ。冒頭の写真でも土の色が赤っぽいので、石灰岩由来の土ではないか?と予

 

テントウムシ探し

早朝にテントウムシを探したいという事になったので、テントウムシが集まっていそうな場所を考えて行ってみることにした。テントウムシといえば、アブラムシを捕食する昆虫だ。今の時期のアブラムシといえば、マメ科のカラスノエンドウによく集まっている。そこらのカラスノエンドウではなくて、牛糞を多用して不調になった畑に生えている徒長気味のカラスノエンドウにたくさん集まっている。畑に入ってテントウムシ探しはできないので、道路までツルが伸びている所が望ましい。

 

土壌の物理性が向上した所では緑肥の播種が難しくなるかも

ここは毎年見ているレンゲ米栽培をしている田で、今年もレンゲを育てている。今年も観測していたレンゲ米栽培の田が無事に収穫を迎えたそうです2022昨年のちょうど今頃は、レンゲ畑がナズナの花で白い絨毯化した一面白い花で覆われたが、今年は今年はちらほらと白い花が見える程度になっている。今年は気候的にナズナにとって不利なのか?と思いつつ、周囲の田を見渡してみると、一面ナズナの花の田が3枚程あったので、これは土壌環境の状態に拠るものなのだろう。

 

ベントナイトと落ち葉で草たちは活気付いて、環境は更に変わる

ここは知人が管理している花壇だけど、一見普通の花壇のように見えて、興味深い事が起こっている。赤丸で囲った箇所を注目したいのだけれども、その前のこの花壇のことを触れておく。この花壇は三年程前の初春からベントナイト + 落ち葉を局所的に投入していた。昨年の晩秋に一斉に草を抜き、そのまま放置しているのだけれども、ベントナイト + 落ち葉の箇所は見ての通り、青々とした草で覆われている。赤丸との境の場所では徐々に草の勢いが減り、

 

日本でゴマの栽培は可能なのか?

必須脂肪酸の観点からゴマ油を考えるの記事までで、ゴマ油を理解する為に脂質についてを整理した後にゴマ油の特徴について見ていった。そもそもの話で何故ゴマ油について興味を持ったのか?というと、ひょんなきっかけで国産ごまの栽培 – 山田製油のことを見かけ、日本で栽培されているイメージがあったゴマが実は99%が海外からの輸入であったことを知ったからだ。ゴマはいつから利用されているのか?鎖国の時代もゴマは利用されていたのか?日本での栽培が難しいのか?このあたり

 

昨今の社会問題に対して、大浦牛蒡の持つ可能性に期待するの続き

昨今の社会問題に対して、大浦牛蒡の持つ可能性に期待するの記事で大浦牛蒡(ゴボウ)について触れた。大浦ゴボウは栽培の師が得意としていた作物の品種一つで、栽培面と社会的な面の両方で大きな可能性を秘めていると記載した。この大浦ゴボウの良いところは、太い品種が故にス入り(空洞)があっても品質の落ちが目立たず、畑での貯蔵性(遅掘り)も高く、売り方さえ確立出来たら重宝する特徴を多く持つ。ここで一つ気になったが、根の中心の空洞で、この空洞ができる原因は何だろう?ということで調べてみ

 

昨今の社会問題に対して、大浦牛蒡の持つ可能性に期待する

ゴボウの連作障害の要因は何か?の記事まででキク科のゴボウという作物の可能性を見てきた。ゴボウは感染性の病気や生活習慣病の予防の効果が高い可能性があり、これから増加し続けるであろう社会保険の問題に一矢報いる事ができる可能性があるとふんでいる。そんなゴボウだけれども、栽培の師がゴボウの栽培を得意としていて、師のゴボウは人気が高かった。師の畑は作土層が浅かったにも関わらず…師が栽培していたのは大浦牛蒡(ゴボウ)という太めの品種だった。※

 

今年はリン酸施肥について考えた一年であった

生物系の今年一年の振り返りをしてみる。今年で一番大きな事といえば、秀品率が高い畑の土のリン酸値は低かった等の記事で触れた土壌分析における無機リン酸の量の話だろう。当サイトでは無機リン酸の量に関して話を曖昧にしていたが、この話は技術顧問で関与している株式会社京都農販の事業で得られた知見を元に再検証したものとなっている。※詳しい内容は下記のページに記載あり。研究開発 | 株式会社京都農販土の物理性と化学性を粘土鉱物 + 腐植質肥料で向上

 

ゴボウの連作障害の要因は何か?

ゴボウには社会問題を解決する可能性を秘めていると信じているの記事で昨今の社会情勢からゴボウの価値が上がっていくと信じているという内容を記載した。ただ、ゴボウには土壌の物理性、機械や連作障害の問題といった事があり、今以上の普及が難しい作物でもあるらしい。ここで気になったのがゴボウの連作障害でアレロパシーが直接の原因でなければ障害は人災である可能性が高いので、何が障害の原因であるのか?を調べてみることにする。まぁ、アレロパシーが原因であっても原因物質の構造によっては、施肥


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