
今回は土壌中でマンガンはどのように還元されるか?の続き。
前回の記事では、マンガンの肥効に関して、土壌中ではMn(Ⅱ)、Mn(Ⅲ)とMn(Ⅳ)のどれかで存在し、Mn(Ⅱ)は可給態で、Mn(Ⅲ)とMn(Ⅳ)は不可給態で、これらのマンガンは還元反応を経て可給態へと変わってから肥効を発揮するという内容を記載した。
水田であれば頻繁に還元反応が起こっているのでMn(Ⅳ) → Mn(Ⅱ)への反応は想像し易いが、畑作ではどうなのだろう?と調べてみたところ、

フェルラ酸等のフェノール酸がMn(Ⅳ)を還元させることで可給態のマンガンにしていた。
今回は前回参考にしていた研究報告を読み進め、意識すべき点があと二点あるので、その内容について触れていくことにする。
牧野知之著 土壌中におけるマンガンの酸化還元機能と動態 - 農業環境技術研究所報告 第20号(2001)の135ページに下記の記載があった。
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風乾に伴う二価鉄の酸化または有機酸の生成(遊離)等で生じた水素イオン(H+)はマンガン酸化物の溶解により消費され、見かけ上pHの低下が抑制されている可能性がある
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上記の文章には二点注目すべき箇所があるが、そのうちの鉄の方のみを触れていくことにして、二価鉄(鉄が還元されている状態)は酸性条件下で二酸化マンガン(Mn(Ⅳ))を還元する可能性がある。
上記反応をピックアップしてみると、
2Fe2+ + MnO2 + 4H+ → 2Fe3+ + Mn2+ + 2H2O
になる。
水素については次回以降で触れることにして、二価鉄がMn(Ⅳ)を還元するという可能性が見えてきた。
この反応は田の酸化還元電位で触れた鉄よりマンガンの方が還元され易いという内容からも納得できる。





