カテゴリー : 堆肥・肥料/page-1

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重要だけど扱いにくいものでもある二価鉄

光合成の明反応-後編までの記事で 植物は太陽光を受光することで光合成を行うわけだけれども、 その光合成という反応において最も注目されているのが電子の移動であって、 その電子の移動には多くの鉄(特に二価鉄)が必要とされることがわかった。 ※実際には鉄を含むタンパク質 鉄はFe2+とFe3+の状態をとり、 二価鉄は前者のFe2+の方を指す。 プラスが一つ少ない、つまりは電子e-が一つ多い。 鉄は電子を受け取りやすく離しやすいという特徴があるため、 鉄は電子の運搬に関わる。 ...

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光合成の明反応-後編

光合成の明反応-前編 前回、光合成の明反応の詳細を見て、 水から電子を取り出して、その電子の動きを見つつ、 各所で動いている物質のことを見た。 とはいっても、 すべてを見たわけではないので、 今回は残りを見ていく。 はじめに図の中央にあるシトクロムb6fを見ると、 この個所はシトクロムがたくさんある場所で、 シトクロムというのは、 酸化還元機能を持つヘム鉄を含有するヘムタンパク質である。 シトクロム - Wikipedia ヘムは By NE...

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光合成の明反応-前編

先日の畑作を続けることは難しいという記事の前編と後編で、 畑作を続けることで起こりうる秀品率の低下を光合成の生産量の低下と免疫の低下の2つの要素に分け、 後者の免疫(防御も含む)の方を触れた。 免疫や防御は芳香族のアミノ酸が重要な要素になっていて、 芳香族のアミノ酸を活用する為にいくつかの金属酵素を挙げた。 この時挙げた金属酵素は、 あまりに微量なため、施肥時に気にすることはないけれども、 土壌にある量は地質に大きく依存しているため、 場所によってはやくになくなるのでは?...

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畑作を続けることは難しい-後編

畑作を続けることは難しい-前編で土の良さに気を付けていても、 畑作を続ける限り、秀品率が落ち続けることがある ということを記載した。 秀品率が落ちたと感じる要因は何だろうか? 収穫までの期間が長くなったとか、 防除に入らなければならない回数が増えたとか。 収穫までの期間が長くなるというのは光合成が落ちることによるので、 光合成に関する要素が減ったことになる。 光合成についてはそのうち触れることにするので、 今回はこれ以上触れない。 後者の防除の入る回数が増えた...

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畑作を続けることは難しい-前編

施肥設計の見直しで農薬防除の回数は確実に減らせるで紹介した施肥方法をされているほ場で、 ネギの連作をし続けたところ、 極度な連作であればやはり徐々に調子が悪くなっていく。 話を聞くに、 調子が悪くなったからということで途中で緑肥をかましても、 調子が戻るということはなさそうだ。 これは土を理解する上で大きなチャンスだということで、 現状を考察してみる。 施肥設計の見直しで一番改善したい個所というのは、 作物の発根量の向上で、 発根量の向上は土壌...

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発根に関することをまとめてみると

前回の酵母エキス入り肥料の効果の記事で 酵母の細胞壁であるβ-グルカンの断片を植物が根から吸収すると発根が促進される。 という研究結果を見た。 酵母というのは単細胞のように振る舞っているが、 実際のところは細菌ではなく菌として扱われ、 ざっくりとしたまとめ方になるけれども、 大腸菌のような細菌ではなく、キノコのような菌類の方に分類されている。 菌と細菌について それを踏まえた上で、 今まで挙がってきた発根に関する内容をまとめてみる。 酸素供...

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酵母エキス入り肥料の効果

酸素供給剤を試した方からを投稿した時、 SNS経由でビール酵母でも同じ効果がありますというコメントがありました。 実際には前者は酸素の供給で、 後者は何らかの発根促進であるはずだから、 本質的には違うことを見ていることになるのだけれども、 それはまぁ良しとしておこう。 この話以外でも酵母入りの肥料を使って秀品率が高くなったという話を時々聞く。 酵母肥料がハマった時は作物の発根量が増える。 これは一体どういうことなのだろう?と背景を調べてみたところ、 ビール酵母細胞壁...

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キノコの廃培地は再利用せずに焼却している

前回の記事に引き続き、 とある農村を変えたキノコたち 農文協の現代農業9月号の廃菌床の特集で紹介していただきました 今回の話も現代農業9月号の原稿を作成した時に知った話。 先に前回の内容を軽く触れておくと、 クレジット:photolibrary 木質系の資材で堆肥を作りたければキノコ栽培から学べ これといった産業がない村において、キノコの栽培を行ったことで外貨を稼げるようになった。 外貨というのは自身の村以外の地域で売れたということで、 キノコの...

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火山灰に含まれる粘土鉱物たち

写真:高アルカリ性の温泉から土を考える 先日、 肥料として売られている粘土鉱物の中に黒っぽい砂が入っているけれども、 この黒っぽい粒子は一体何なのだろう? という話題があった。 粘土鉱物肥料は2:1型の粘土鉱物で、 これらは火山灰が海に堆積して含水鉱物として変成したものである。 注目の資材、ベントナイトについて知ろう ブルカノ式火山の火山灰の土としてのポテンシャル 火山灰は玄武岩質から安山岩質と粘性が比較的低い火山から火山灰で形成されている。 玄武岩を磨く...

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農文協の現代農業9月号の廃菌床の特集で紹介していただきました

明日、2018年8月5日発売の 農文協の現代農業9月号で執行役員として関わらせていただいている京都農販の紹介をしていただきました。 具体的な内容は、 廃菌床堆肥を薦める根拠と廃菌床堆肥を利用した方の土壌の変化のレポートで、 根拠の方のたたき台を私の方で作成しました。 栽培の何らかのヒントになれば幸いです。 書店で見かけた際はぜひ手にとって、 よろしければ購入してご覧ください。 廃菌床堆肥以外でも キノコを食す方の記事でも面白い記事がありますので、 ...

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廃菌床の堆肥としての利用の注意点2

前回の廃菌床の堆肥としての利用の注意点の続き キノコ栽培を終えた直後の廃菌床を作物栽培の土と混ぜ込むことについてで、 前回は糸状菌と植物の根の養分の吸収の効率という観点から、 作物が菌に養分の競合で負けて弱体化する可能性があると記載した。 もう一点注意点がある。 それは生長中の菌糸の吸収ゾーンでの養分吸収の仕組みだ。 話は端折って端的に書くと、 菌糸は細胞外から養分を吸収する際にプロトン(H+)を排出しつつカリウムを細胞内に取り込み、 その際に発生する勾配を利用して伸長し...

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廃菌床の堆肥としての利用の注意点

銅を中心にして、リグニンを廻る植物とキノコたちの活動 廃菌床の話の時に下記のような意見が挙がった。 廃菌床を使った時に障害が発生することはないのか? 答えは 廃菌床の質によって深刻な障害が発生することがある というところだろうか。 深刻な障害というのは窒素飢餓だろう。 山の木々の間にあるとある切り株で ここでもう一つ話題に挙がるのが、 最近のキノコ栽培の培地はC/N比が低いコーンコブだろう? コーンコブで窒素飢餓が発生するわけがない。 というところだろうか ...

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台風・大雨の自然災害の被害を軽減するために

先週、西日本豪雨という自然災害があり、 広島を中心に西日本で多大な被害があった。 平成30年7月豪雨 - Wikipedia 今回の豪雨で京都では、 福知山や舞鶴といった京都北部でトウガラシのハウスに水が入り込んで浸水したというニュースが流れ、 今年の野菜の価格が高騰するのでは?と話題に挙がることが多い。 そんな中、 豪雨が止んでから農作物の被害を確認しに行った方から興味深い話を聞いた。 それは、 豪雨の前から即効性の酸素供給剤を畝の上にバラマキだろうが出来たところ...

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イネ科とマメ科の緑肥の混播

ハウスミカンの木の下には腐朽菌がいないのか?の最後で師と播種した緑肥のことを思い出したと記載した。 今回の話は写真が無いのだけれども、 前に某所で切り開いた際の土砂を畑に大量に入れたことで秀品率が激減してしまったところがあって、 その畑での栽培は諦め、半年間全面緑肥にしたところがあった。 その時に選んだ緑肥というのが、 エンバクと (アルサイ)クローバの混播だった。 アルサイクローバというのは、 シロクローバとアカクローバのちょうど中間あたりの...

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エンドファイトと呼ばれる菌たち

ハウスミカンの木の下には腐朽菌がいないのか? 前回の話で、ハウスミカンの栽培はハウス内で数年に渡って栽培、 除草管理等でハウス内に生える草は年々単一化に向かい、 単一化するが故に土壌の微生物の多様性は低下すると考えられている。 そこで緑肥で単一化を避ける話題に触れかかったけれども、 その前に、 農文協 エンドファイトの働きと使い方 前回ちらっと出てきたエンドファイトについて触れておきたい。 エンドファイトというのはエンドが内で、ファイトが植物という...

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ハウスミカン栽培の銅欠乏

ミカンの木の落ち葉がなかなか土へと還らないから話は戻って、 不調なミカンの木からの漂白の落ち葉での(おそらく)銅欠乏の話をする。 ミカンの栽培マニュアルに目を通した時頻繁に挙がったこととして、 ・ミカンは石灰を好む ・ミカンは弱酸性域の土質を好む ・水はけの良い場所を好む ミカンではなく果樹について調べた時、たまに ・お礼肥(収穫後に与える肥料)では硫酸銅を与える とあった。 これらの内容が目についた時にふと (JA全農 肥料農薬部 施...

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ミカンの木の落ち葉がなかなか土へと還らない

不調なミカンの木からの漂白の落ち葉の続き ハウスミカンを栽培されている方から、 年々ミカンの落葉が土に還りにくくなっている気がする という意見が挙がった。 ミカンに限らず果樹全般の話になるとは思うが、 果樹の秀品率を決める上で重要な要因として細根の発生がある。 事前に読んだ栽培マニュアル等に記載されている内容から、 おそらく樹木の細根は季節的な要素で発生と分解を繰り返すのだろうと捉えているけれども、 細根はおそらく土壌の物理性の高いところで発根しやすい傾向にあ...

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おがくずは堆肥として利用できるか?

先日、おがくずが大量にあって、これを堆肥化したいという話が挙がった。 おがくずはC/N比が高く、そのまま土に鋤き込むとよろしくないと解釈されている木質資材で、 出来ることであれば、白色腐朽菌の分解を経た上で使用したい資材である。 リグニンの分解に関与する白色腐朽菌 おがくずというのもを見ておくと、 木材を加工する際にノコギリで切るわけだけれども、 ノコギリで切断する際に細かい木の屑が発生する。 これがおがくずなわけで、 幹の断面でいうところの中心部(芯材:写真でい...

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褐色腐朽菌のいるところではリグニンはどうなるか?

水耕栽培の培地は露地栽培の堆肥として再利用できるか?で表題の通り、 水耕栽培の培地であるヤシガラにキノコが生えたものは堆肥として利用できるか? という疑問に対して、 前回は上の写真のキノコの特定から始めた。 生育環境等からこのキノコは褐色腐朽菌に分類されるのではないか? とアタリを付けた。 堆肥として活用したいのは、 木質成分であるリグニンが酸化されて断片化したものであれば、 土とよく混ざるという前提で話を進めている。 枝は腐植になるか? この前提に対して、 褐...

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水耕栽培の培地は露地栽培の堆肥として再利用できるか?

ブログの読者の方と大きなキノコを見て思い出す師の言葉の話をしていて、 下記のような質問を受けた。 トマトの水耕栽培で利用しているヤシガラで、 使用期限が迫ってくると、 こんな感じで黄色いキノコが生えてくるけれども、 もしかしてベンチで利用しているヤシガラは良質な廃菌床堆肥になるのでは?と 堆肥に求める成分として土壌の有機物の蓄積モデルを元にアタリを付けると、 木質成分が腐朽菌によって分解された時の(ポリ)フェ二ルプロパノイドの可能性が高く...

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とある籾殻が敷かれた通路の上での戦い

有機栽培等でよく見かける通路を籾殻で覆うことで、 草抑えをしつつ保水させる。 上から降ってくる雨水を直接土に当てないことで土を締めないようにする。 おがくず堆肥を利用している畑の土を籾殻で覆うと、 冒頭の写真のようなキノコを早朝に時々見かける。 白色腐朽菌とトリコデルマの戦いの記事を意識して見ると、 このキノコは今まさに他の菌との戦いを行っていて、 籾殻で保水性を高め、 降雨で土の締め付けを回避して空気が入りやすい状態になっていて 窒素分少なめ、グルコース多めで優位...

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大きなキノコを見て思い出す師の言葉

以前、私にとっての農業とSOY Shopという記事で 下記のような内容を記載した。 /**********************************************************/ ある日、堆肥のまき方で師に注意を受けます。 指示したことをしていないではないか!と。 普通に考えたら私は正しい施用を行っていたのですが、 師はそれが違うというのです。 試しにその場所をそのままにしてくれたのですが、 確かに師が施用した箇所と私が施用した箇所では結果に...

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白色腐朽菌とトリコデルマの戦い2

前回の白色腐朽菌とトリコデルマの戦いで白色腐朽菌とトリコデルマは培地上で陣取り合戦をしていて、 培地に硫酸アンモニウム(硫安)を添加するとトリコデルマが活性化する という内容を記載した。 この内容は 先日紹介した共立出版のるキノコとカビの生態学という本に記載されていた。 この白色腐朽菌とトリコデルマの関係だけれども、 もう一点興味深い結果の実験があるので紹介すると、 白色腐朽菌が活性化した培地にトリコデルマの菌を投入する時、 培地上に添加した糖の種類でどの...

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白色腐朽菌とトリコデルマの戦い

先日紹介した共立出版のるキノコとカビの生態学という本で、 倒木が土に還る際の後半で白色腐朽菌とトリコデルマという菌が競合を始める という内容が記載されていた。 この話を紹介する前にトリコデルマについて触れておくと、 /***********************************************************/ トリコデルマ属は、子嚢菌門ボタンタケ科に属する菌類で、森林土壌中や落葉、枯れ木に生息するごく普通の菌類である。落ち葉や枯れ木を分解する腐生的な面も...

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リグニンの分解に関与する白色腐朽菌

木質系の資材で堆肥を作りたければキノコ栽培から学べ 前回の記事でおがくずを主成分とした堆肥を作りたければ、 キノコ栽培から学ぶと良いだろうということで、 共立出版から出版されているキノコとカビの生態学という本を購入した。 ということを記載した。 取り急ぎ、 枯れ木(倒木)がどのようなステップを経て分解されるのか?をまとめてみると、 最初に倒木の表面にあるちょっとした分解しやすい有機物が土壌の様々な微生物によって分解される。 ある程度分解されると残るのが木質...

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木質系の資材で堆肥を作りたければキノコ栽培から学べ

銅を中心にして、リグニンを廻る植物とキノコたちの活動 おがくず堆肥を上手に作りたければ、 普段から作っている農家に聞くのではなく、 キノコ栽培をしている方に学べ こういうことを聞いたことがある人がいるはずだ。 各有私も師がキノコの廃培地が凄いと聞いた時、師の勧めで廃培地をくださったキノコ農家の方にいろいろと伺ったものだ。 なぜならば、 おがくず堆肥のパフォーマンスが最大になるのは、 キノコ(木材腐朽菌)がおがくずの上で活躍仕切ってからになるわけで、 活躍のノウハウを...

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菌床の主成分で使用されるコーンコブとは何だろう?

銅を中心にして、リグニンを廻る植物とキノコたちの活動 当ブログでちょくちょく話題として挙がる廃菌床堆肥だけれども、 成分を事細かく見る必要が出てきたので、 よく使用している廃菌床堆肥の肥料袋を改めて確認することになった。 キノコの堆肥 エコマッシュ - 株式会社京都農販 その肥料袋には菌床としておがくずではなく、 コーンコブが主成分となっていた。 コーンコブとはトウモロコシの芯を粉砕したものだ。 一昔前は未利用農業廃棄物として扱われていた代物で、 今は家...

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イネ科緑肥の効果、再考

マルチムギが劣化土壌に果敢に挑む 昨日の記事で、 ネギの周年栽培において、土地不足で畑を休ませられるタイミングがないので、 ネギの畝の間に緑肥のマルチムギを育ててみたら、 予想以上の結果となったという報告があった と記載した。 この記事からなぜマルチムギがこんなにもハマったのか? という話題になったのでまとめてみることにした。 はじめに緑肥を使用する前の背景だけれども、 局所的ひび割れ、植物にとって過酷な領域 もともとは露地で上の写真のようにひび割れが...

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マルチムギが劣化土壌に果敢に挑む

スギナが繁茂する程使い尽くした畑。 それでも休めない畑に。クリーニングしながら栽培するこの方法は思ってた以上にハマったようです。 #京都農販 #テマイラズ pic.twitter.com/zzVQF6wcys — Kyoto-nouhan (@KyotoNouhan) 2018年6月12日 昨日、Twitterを開いたら、京都農販(@KyotoNouhan)のアカウントで上記のポストがあった。 この話の背景を記載すると、 年間の収穫目標が高いことにより畑を休ませることがで...

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銅を中心にして、リグニンを廻る植物とキノコたちの活動

廃菌床という資材のこと 最近、廃菌床の話題がちょくちょく挙がり、 廃菌床のことをまとめる機会が増えた。 廃菌床というのはキノコ栽培で使用された培地のことで、 キノコがある一定以上生えて収穫された後に廃棄されたもの。 キノコというのは、作物栽培の堆肥として非常に有用な木質系の成分の終盤の分解者にあたり、 キノコがしっかりと生えきったものであれば、 堆肥として利用すれば土に障害なく有効な形で作用してくれる代物だ。 成分をまとめたりといろいろしていたらふと頭に浮かんだこ...

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宮城県の肥料関係者向けに施肥設計の話をしました

京都農販のアドバイザーとして、 宮城県の肥料関係者向けの施肥設計の話をしました。 普段お話をさせていただいています基肥設計の背景にある考え方の話をしました。 施肥設計の見直しで農薬防除の回数は確実に減らせる お互いに向上できればと思います。

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川に落ちている石を頼りに肥料の鉱山を探す

株式会社誠文堂新光社 / 日本の石ころ標本箱 日本の各川で何の石があるか?が記載された本がある。 最近ちょくちょく行くようになった仙台にはどんな土があるのだろう? と宮城県のページをめくってみたら、 仙台市の名取川というところで、 株式会社誠文堂新光社 / 日本の石ころ標本箱 44ページ モルデン沸石ことゼオライトが採石できるらしい。 ゼオライトといえば土壌改良の効果が高いとされる粘土鉱物の一種で、 ホームセンターの肥料売り場でも売られていることがあるらしい。...

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菜園ナビさんのオフ会で肥料の話を続きをしました

昨月末に菜園ナビさんの公式イベントで基肥の話をしましたが、 30分では足りないということで有志で再びセミナーを開催していただきました。 菜園ナビ公式イベント『楽しく学ぼう!第2弾 in 関東』で基肥の話をしました 内容は水溶性とく溶性の肥料の違いから、 基肥と追肥はどのように考えるべきか? く溶性苦土の水溶性化 もし追肥に向いていない水溶性の肥料で基肥を構成したら、 作物はどのような生育をして、 その生育から秀品率にどのように影響するだろうか? という構成にしました。 ...

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水親和性セルロースとは何だろう?

先日、水親和性セルロースという肥料の話題が挙がった。 セルロースというのは光合成産物であるブドウ糖(グルコース)が直鎖状に並んだものであり、 植物の硬さの要因である細胞壁の主成分である植物性の繊維質となる。 セルロース同士が強固につながり、更にリグニンとつながることによって微生物に分解されにくい強固なものとなる。 ※グルコースの直鎖のパターンによって非常に分解されやすいデンプンとなる 糖の万能性 リグニン合成と関与する多くの金属たち 細胞壁という植物の骨格として働い...

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亜鉛を含む農薬の作用をI-W系列から考えてみる

先日、マンゼブという農薬の成分の話題になった。 マンゼブというのは、 マンゼブ Ⅰ.評価対象農薬の概要 - 環境省より引用 分子式が(C4H6MnN2S4)xZnyで表されるマンガン(Mn)、硫黄(S)と亜鉛(Zn)を含んだ化合物である。 分子式をざっくりと見たところ、亜鉛(Zn)が遊離してイオン化しやすいだろうと予想している。 作用機構を見ると、 ジチオカーバメート系の殺菌剤であり、SH酵素や金属酵素を阻害することにより殺菌活性を有すると考えられている。 ...

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植物はどのようにしてシリカを吸収するか?

前回、植物、特にイネが利用できるケイ酸はどこにある?ということで、 一つのヒントになるかもしれない各種ケイ酸塩についてを記載した。 植物が利用できるシリカはどこにある? ここからわかることは、 ケイ酸を含む鉱物といえ、一律して同じようにケイ酸として扱ってはいけない ということで、 とある肥料にケイ酸が入っていると記載されていても、 それが植物のケイ酸吸収の面で期待した通りに働かない可能性があるということだ。 これを見ていくためには、 ケイ酸がどのように吸収されるか?...

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植物が利用できるシリカはどこにある?

前回の台風でも倒伏しないイネで 玄武岩質的な地質の地域での赤色粘土の客土を行っている水田では 台風時の暴風での倒伏がなかったという話を聞いた。 何故、倒伏に耐えられる程の茎の強度を得られたのか? その候補として、豊富なシリカが土壌にあるという話題が挙がっている。 シリカといえば、玄武岩質的な地質ではシリカ濃度は低くなるので、 単純に土壌にシリカが豊富にあるからという話題は通用しないはず。 夜久野高原の宝山の火口付近で赤い土を見た この話題で必要になってくるのが、 土...

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台風でも倒伏しないイネ

長野の栄村小滝集落の米づくり前編で 昨年の夏に長野県と新潟県の県境にある栄村に行った。 この村のとある集落では、 集落で農法が統一されていて、超高品質な米が収穫されている。 先日、小滝で出荷関連の合同会社を経営されている方が京都に来られたので、 私が訪れた後、つまりは大型台風の季節の話を聞いた。 台風と言えば、 台風一過の後のイネの倒伏が深刻な問題となる。 興味深いことに、 小滝集落ではごく一部の畑を除き、 イネが倒伏することがなかったらしい。 倒伏した...

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葉物野菜は寒さに触れて甘くなる

先日の降雪で珍しく、今住んでいるところでも雪が積もった。 雪が積もったと言えば、 寒さにあたった葉物野菜は甘くなるという話がある。 寒さに当たると葉内の水分が凍結しないように糖を溜め込んで 葉内水分の濃度を高め、凍結しないようにする。 この話を聞くと、小学校の時の水を凍らす実験を思い出す。 うちの班は何かの不手際で水に食塩を入れてしまったらしく、 その後、水を0度にするけれども一向に固まらずに困ったという話がある。 水が0度で凍るのは水がピュアの時であって、 ...

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味覚とアミノ酸

最近はアミノ酸の事をより深く知ることをテーマとして、 関連しそうなものであればとにかく読むということをしているわけで、 アミノ酸、タンパク質と生命活動の化学 その根本にあるのが、 結局のところ、アミノ酸肥料は施肥後の費用対効果は大きいの? ということがある。 アミノ酸肥料は株を丈夫にしたり、光合成能力の向上を期待する他、 食味の向上も当然のことながら狙っているはず。 ということで、 人体において各アミノ酸の食味はどうなのか?を アミノ酸 タンパク質と生...

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亜リン酸肥料、再考

亜リン酸カリという肥料の話題が再び挙がった。 今回は、亜リン酸カリはベト病や疫病に効くというけど、その仕組みを知って他のリン酸肥料との使い分けをしたい。 というもの。 亜リン酸 - Wikipedia 以前は肥料的な見方に還元剤の要素まで見たけれども、 細胞膜由来のリン酸肥料の使いどころはどこだ? 病気に効くということなので、 サリチル酸のプラントアクティベータのような予防的な作用のものもあることだし、 再び検索してみることにした。 防御の植物ホルモン、サリチル...

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アミノ酸肥料には動物性と植物性があるけれど、再考

昨年の中頃に話題に挙げたアミノ酸肥料には動物性と植物性があるけれどだけど、 前回は動物性の方のみ各アミノ酸の含有量を入手できたけど、 植物性の方は入手できなかった。 先日、再び話題になって、植物性の方のアミノ酸の含有量を教えていただいた。 ただし、頂いた表は解釈しにくい数字で扱われていたため、 各アミノ酸の含有比という形で作り変えてみた。 というわけで早速、植物性であるサトウキビの廃糖蜜由来のアミノ酸肥料の構成比だけど、 アスパラギン酸 7.5 ...

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植物ホルモンから再び牛糞堆肥による土作りの価値を問う

講談社 新しい植物ホルモンの科学 第3版のサイトカイニンの章で周辺の栄養と発根についての記述があった。 その内容を記載する前に、サイトカイニンについて触れておくと、 高校生物においてのざっくりととしたサイトカイニンの説明に留めるけれども、 By Edgar181 - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, Link サイトカイニン - Wikipedia シュート(枝)の発生の促進で、オーキシンの逆の働きをする。 オーキシンと脇芽と不定根 オーキシン...

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酸素供給剤を試した方から

事件です。葱のハウス栽培にて。京丹後より酸素供給剤を仕込んだ畝とそうでない畝との違いがヤバいよ!と写真が送られてきました。初期はあまり変わらず20cm位から差が出たと。その時期がどんな条件だったか、追及します!#京都農販 #京丹後 #九条葱 pic.twitter.com/V3zuxU1Jw9 — Kyoto-nouhan (@KyotoNouhan) 2018年1月11日 昨日、Twitterを開いたら、京都農販(@KyotoNouhan)のアカウントで上記のポストがあった...

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個々のアミノ酸は植物にどのような効果をもたらすのか?

昨年末からの課題の一つで、 アミノ酸には、プロリンやグルタミンといった様々な種類があるけれども、 それらが植物にどのように作用しているか調べて話して欲しい というものがある。 生化学を勉強した者であれば、 アミノ酸のそれぞれの構造、 有機態窒素とは何ですか? ここでいうR(側鎖)の箇所に入るものが何か?によって、 アミノ酸同士が結合して、タンパクになった時の折りたたみの規則に貢献する。 という認識になるだろう。 ※RにH(水素)が入った場合はグリシンという糖原...

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有機態窒素とは何ですか?

最近、農業関係の仕事をしていて化学の勉強をしている方から、 下記のような質問があった。 肥料で有機態窒素という名前がよく挙げるけど、有機態窒素とは何ですか? 劣化で減った保肥力を増やせ 一般的に有機質肥料を使用した時の有効な窒素分であることはなんとなくわかるけれども、実態を知りたい。 とのこと。 有機と言えば当然無機もあって、 ざっくりと書くと、有機というのは炭素(C)を含む化合物で、炭酸、重炭酸塩(MCO3 or MHCO3 Mは何らかのミネラル)は除く。 ...

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鉱物の風化と植物の死が石を土へと変える

同型置換で粘土鉱物の持つ保肥力を高める 前回までで、火山由来の岩石で最も多い長石が自然界の諸々の作用によって粘土鉱物になり、 粘土鉱物から更に作用を受け保肥力を増すことを記載した。 土壌のアルミニウムが腐植を守る 以前、土壌中のアルミニウムが腐植を捉えるという事を記載した。 腐植というのは、 成果を求めるためにシンプルに捉えたとすると、 植物の死骸が土壌の微生物によって分解されたもの。 腐植と粘土鉱物が結合することで、 腐植が粘土鉱物が更に変質してしまう...

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同型置換で粘土鉱物の持つ保肥力を高める

粘土鉱物の構造 前回、粘土鉱物はSi四面体とAl八面体が交互に重なって、 粘土鉱物の種類によっては層の間に水が溜まる構造であった。 土壌学の粘土鉱物のトピックで必ず挙がる内容として、 何らかの作用によってCECが高まるタイミングがあり、 それを同型置換と呼ぶ。 この同型置換を見てみよう … とはいっても、 物理は得意ではないので、 栽培で役に立つところまで Si四面体を図で書くと、 真ん中にSi(珪素)が位置し、頂点がO(酸素)で構成さ...

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粘土鉱物の構造

石由来の保肥力までの記事で、粘土鉱物の理解をするために各所をまわったと記載した。 今までさんざん1:1型や2:1型と記載してきたけれども、 そろそろここらへんの話題にも触れていこうかと思う。 施肥診断技術者ハンドブック 2003 JA全農 肥料農薬部 33ページより引用 いつも引用しているハンドブックに粘土鉱物の構造が記載されている。 上の段が1:1型粘土鉱物のカオリナイト等 下の段の左側が2:1型粘土鉱物のモンモリロナイト等 下の段の右には2:1:1型粘土鉱物が記載さ...

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粘土鉱物を理解する旅3

粘土鉱物を理解する旅2までで、 栽培で有用なアロフェンと非アロフェンの2:1型等の粘土鉱物はどちらもアルミノ珪酸塩が変質したものであることがわかった。 アルミノ珪酸塩というのは、長石と呼ばれているものだ。 長石というのはざっくりというと、SiO4で形成された隙間に何らかのミネラルが入り、 うちの一部にアルミニウムが入り込んでいるもの。 アルミニウムは今まで結合力が強い故に毒性があるけれども、 結合力の高さを逆手に取ると、土壌中の腐植を蓄えておける仕組みとなることを記載してきた。 ...

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