ポリフェノールについての理解を深める必要がでてきたので、順を追ってポリフェノールについてを見ていくことにする。
ポリフェノールは造岩鉱物の次ぐらいに土を理解する上で重要な項目だと捉えている。
最初にポリフェノールの定義について触れておくと、
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ポリフェノールは複数のフェノール性ヒドロキシ基(ベンゼン環、ナフタレン環などの芳香環に結合したヒドロキシ基)を分子内に持つ植物成分の総称。
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※ポリフェノール - Wikipedia 1部改変
だとされている。
上記の説明が何を言っているのか?というと、
例えば、ポリフェノールの一種であるフラボノイドのクェルセチンがあったとして、上の化学組成の右上にある
ベンゼン環(六角形の箇所)にヒドロキシ基(-OH)が2つ以上付いているものを指す。
※ヒドロキシ基は水酸基と呼ばれることもある
※上記の図の左側のベンゼン環の方のヒドロキシ基の方でもポリフェノールの条件を満たす
ポリフェノールの理解を深めるためには、ヒドロキシ基についての理解を深める必要があり、
ベンゼン環にヒドロキシ基が一つのフェノールや、更に遡り、
炭素化合物にヒドロキシ基が付与してできたアルコール(上の図はエタノール CH3CH2OH)について見ていく必要がある。
エタノールといえば、
消毒液としての利用が一番身近だろうか。
エタノールは酸解離定数(酸の強さを示す指数、数字が高い程弱酸になる)が15.9の酸としての性質がほぼない中性の炭素化合物となる。
ちなみに弱酸である炭酸(H2CO3)の酸解離定数は段階があるが、10.25となっている。
弱酸よりも遥かに弱い酸であるということは、
を水に溶かしても、OHの繋がりが強く、H+が外れないことを意味するのでイオン化しない。
※OがHを引っ張る力が強い為、OからHが離れない
それにも関わらずエタノールが水に溶けるのは、ヒドロキシ基の-OH自体が水分子と水素結合という結合を行い、水と離れにくくなることが要因だ。
次にエタノールが消毒液として利用できる理由について興味があるところだが、それは次回以降にふれることにする。