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Geraniol_structure


テルペン系香気物質について3の記事で、バラの香気物質で有名なゲラニオールを見てきた。

そろそろ他の香気物質に話題を移したい頃ではあるのだけれども、ゲラニオールの末端にヒドロキシ基(-OH)があるので、脂肪族の香気物質についてで記載したパターンに従えば、酸化することで感じ方が変わるはずなので、もう少しゲラニオールについて見ていくことにする。


早速ゲラニオールの酸化について調べてみると、ゲラニオールが酸化されると、シトラールと呼ばれるアルデヒドになるそうだ。


シトラールは、


Geranial_Citral_A


ゲラニアールと


Neral_Citral_B


ネラールを合わせた化合物の総称となるそうで、


27671275_s


強いレモンの香りになるそうだ。


レモンは柑橘類でカロテノイドをたくさん蓄えるので、似たような合成経路のシトラールがレモンの香りというのはしっくりとくる。

シトラール - Wikipedia




シトラールの各化合物は折りたたまれているが、折りたたまれる前のゲラニアールが更に酸化すると、


Geranic_acid


ゲラン酸になる。

この香気物質も柑橘の香りに関係している他、


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トマトやワインの香りにも関わっているそうだ。

ゲラン酸 - Wikipedia