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カテゴリー : 堆肥・肥料/page-7

 

アミノ酸肥料には動物性と植物性があるけれど、再考

昨年の中頃に話題に挙げたアミノ酸肥料には動物性と植物性があるけれどだけど、前回は動物性の方のみ各アミノ酸の含有量を入手できたけど、植物性の方は入手できなかった。先日、再び話題になって、植物性の方のアミノ酸の含有量を教えていただいた。ただし、頂いた表は解釈しにくい数字で扱われていたため、各アミノ酸の含有比という形で作り変えてみた。というわけで早速、植物性であるサトウキビの廃糖蜜由来のアミノ酸肥料の構成比だけど、アスパラギン酸7.5

 

植物ホルモンから再び牛糞堆肥による土作りの価値を問う

講談社 新しい植物ホルモンの科学 第3版のサイトカイニンの章で周辺の栄養と発根についての記述があった。その内容を記載する前に、サイトカイニンについて触れておくと、高校生物においてのざっくりととしたサイトカイニンの説明に留めるけれども、By Edgar181 - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, Linkサイトカイニン - Wikipediaシュート(枝)の発生の促進で、オーキシンの逆の働きをする。オーキシンと脇芽と不定根オーキシン

 

酸素供給剤を試した方から

事件です。葱のハウス栽培にて。京丹後より酸素供給剤を仕込んだ畝とそうでない畝との違いがヤバいよ!と写真が送られてきました。初期はあまり変わらず20cm位から差が出たと。その時期がどんな条件だったか、追及します!#京都農販 #京丹後 #九条葱 pic.twitter.com/V3zuxU1Jw9— Kyoto-nouhan (@KyotoNouhan) 2018年1月11日昨日、Twitterを開いたら、京都農販(@KyotoNouhan)のアカウントで上記

 

個々のアミノ酸は植物にどのような効果をもたらすのか?

昨年末からの課題の一つで、アミノ酸には、プロリンやグルタミンといった様々な種類があるけれども、それらが植物にどのように作用しているか調べて話して欲しいというものがある。生化学を勉強した者であれば、アミノ酸のそれぞれの構造、有機態窒素とは何ですか?ここでいうR(側鎖)の箇所に入るものが何か?によって、アミノ酸同士が結合して、タンパクになった時の折りたたみの規則に貢献するという認識になるだろう。※RにH(水素)が入った場合はグリシンという糖原性アミノ酸になるタンパ

 

有機態窒素とは何ですか?

最近、農業関係の仕事をしていて化学の勉強をしている方から、下記のような質問があった。肥料で有機態窒素という名前がよく挙げるけど、有機態窒素とは何ですか?劣化で減った保肥力を増やせ一般的に有機質肥料を使用した時の有効な窒素分であることはなんとなくわかるけれども、実態を知りたい。とのこと。有機と言えば当然無機もあって、ざっくりと書くと、有機というのは炭素(C)を含む化合物で、炭酸、重炭酸塩(MCO3 or MHCO3 Mは何らかのミネラル)は除く。先に無機の窒素肥料でよく使

 

鉱物の風化と植物の死が石を土へと変える

同型置換で粘土鉱物の持つ保肥力を高める前回までで、火山由来の岩石で最も多い長石が自然界の諸々の作用によって粘土鉱物になり、粘土鉱物から更に作用を受け保肥力を増すことを記載した。土壌のアルミニウムが腐植を守る以前、土壌中のアルミニウムが腐植を捉えるという事を記載した。腐植というのは、成果を求めるためにシンプルに捉えたとすると、植物の死骸が土壌の微生物によって分解されたもの。腐植と粘土鉱物が結合することで、腐植が粘土鉱物が更に変質してしまうことを防ぎ、粘土鉱物が腐植

 

同型置換で粘土鉱物の持つ保肥力を高める

粘土鉱物の構造前回、粘土鉱物はSi四面体とAl八面体が交互に重なって、粘土鉱物の種類によっては層の間に水が溜まる構造であった。土壌学の粘土鉱物のトピックで必ず挙がる内容として、何らかの作用によってCECが高まるタイミングがあり、それを同型置換と呼ぶ。この同型置換を見てみよう。…とはいっても、物理は得意ではないので、栽培で役に立つところまでSi四面体を図で書くと、真ん中にSi(珪素)が位置し、頂点がO(酸素)で構成される

 

粘土鉱物の構造

石由来の保肥力までの記事で、粘土鉱物の理解をするために各所をまわったと記載した。今までさんざん1:1型や2:1型と記載してきたけれども、そろそろここらへんの話題にも触れていこうかと思う。施肥診断技術者ハンドブック 2003 JA全農 肥料農薬部 33ページより引用いつも引用しているハンドブックに粘土鉱物の構造が記載されている。上の段が1:1型粘土鉱物のカオリナイト等下の段の左側が2:1型粘土鉱物のモンモリロナイト等下の段の右には2:1:1型粘土鉱物が記載されて

 

粘土鉱物を理解する旅3

粘土鉱物を理解する旅2までで、栽培で有用なアロフェンと非アロフェンの2:1型等の粘土鉱物はどちらもアルミノ珪酸塩が変質したものであることがわかった。アルミノ珪酸塩というのは、長石と呼ばれているものだ。長石というのはざっくりというと、SiO4で形成された隙間に何らかのミネラルが入り、うちの一部にアルミニウムが入り込んでいるもの。アルミニウムは今まで結合力が強い故に毒性があるけれども、結合力の高さを逆手に取ると、土壌中の腐植を蓄えておける仕組みとなることを記載してきた。土壌のアル

 

粘土鉱物を理解する旅2

粘土鉱物を理解する旅前回、今年は粘土鉱物を理解するために、様々な場所に行ってみたという内容を記載した。まるでRPGゲームの主人公みたいな感覚で、行く先々(特にジオパーク)で次に行くべき情報(博物館が発行する書籍)が記載されていて、知識という武器を得ながら次の場所へ向かうという事を繰り返し、アカデミックで地質学を一切触れてこなかった生物野郎が、なんとか各地の地質から情報を得られるようになった(はず)。何故そんなにも粘土鉱物を理解したかったか?というと、粘土鉱物は栽培(農

 

粘土鉱物を理解する旅

/** Geminiが自動生成した概要 **/
筆者は、土の成り立ち、特に粘土鉱物について深く知りたいと考えています。土壌学では粘土鉱物の性質について学びましたが、生成過程や分布など、鉱物としての視点からの情報が不足していました。そこで、各地のジオパークや博物館を訪れ、地質や岩石について学びを深めてきました。その過程で、粘土鉱物が珪酸塩鉱物、特にテクトケイ酸塩と関連性が深いことを知り、さらなる探求を続けています。

 

乾燥ストレスから再び牛糞堆肥による土作りの価値を問う

小さな乾燥ストレスの積み重ね前回までの乾燥ストレスと虫による食害の話をまとめると、虫はおそらくプロリンを欲しがっている。植物はプロリンを合成するトリガーとして乾燥ストレス(or 高塩ストレス)がある。保水性・排水性を高めることで、葉内のプロリンの高濃度蓄積は避けられるはずで、虫の食害を減らすことができるのではないか?前回までは乾燥ストレスを見ていたけれども、今回は高塩ストレスを見ていく。高塩ストレスというのは土壌分析におけるECの値のことで、前作の水溶性の肥料

 

客土で川砂を入れる意義再び

九条ねぎの京都知七さんで社内研修の復習をしましたで新鮮な鉱物という内容があったので、細かい川砂を調達して畑に入れたら良くなったという話題があった。正直驚きでした。話は変わって、高アルカリ性の温泉から土を考えるでとある鉱物が変質して粘土に変わる際、水素イオンを取り込み周囲のpHを上げながら粘土になるものがあるという内容を記載した。それを踏まえた上で、客土で川砂を入れる意義について再び触れてみることにする。水田は川から重要なものを受け取る川砂客土の前に畑作

 

仙台市内で肥料関係者向けに施肥設計の話をしました

京都農販のアドバイザーとして、仙台市内のセミナールームで肥料関係者向けの施肥設計の話をしました。お互いに向上できればと思います。

 

枕状溶岩と出会いに高槻の本山寺へ3

前回、京都と大阪の県境にある本山寺周辺で海底火山により生成された枕状溶岩と、枕状溶岩が風化して出来た土を見た。風化してできた土は真っ黒な土をしていた。枕状溶岩と出会いに高槻の本山寺へ2本山寺周辺では地質の観察ポイントが大きく分けて4箇所あるので、露頭紹介 -西山,川久保渓谷中流に見られる緑色岩周辺-より引用 一部改変本山寺から少し離れて、川久保渓谷というところに向かってみた。地図の真ん中辺りのヘアピンカーブよ

 

緑肥を活用する意義

先日緑肥のことが話題に挙がった。栽培後に草は勝手に生えてくるから、それを育てれば良いのでは?と土壌の余剰な養分は緑肥に吸わせろ今まで何度か緑肥を活用したことがある身からの意見だとそれは否で、栽培後に後から勝手に生えてくる草を活用できるのは、土壌がそれなりの段階に入ってからだった。とりあえず、イネを一例にしてみて、伝統的なレンゲ米を挙げてみると、老朽化水田は冬場の対応次第レンゲ米というのは、稲作が終わった後にレンゲというマメ科の植物を育て

 

綺麗なリンゴの木の下で

話は二週間前の長野に戻って大鹿村の中央構造線安康露頭とある直売所の横にあったリンゴ農園。リンゴの木というものは思い返してみたら、こうまじまじと見る機会ははじめてかもということで、いろいろと見てみると、話に聞く通り、リンゴの果実が成る箇所は成人男性の手が届く範囲のところになるように剪定されているのねと農家の努力を感じた。草も管理されていて、その中でも気になったのが、農園の土の至るところにシロクローバが生えていた

 

石灰岩の地帯での栽培

愛知県の渥美半島での栽培で渥美半島に訪れた時、渥美で栽培指導されている方から興味深い話を得た。山の上に炭酸石灰山口県のとある地域では、石灰岩が非常に多いので、栽培中にpHが上がってしまうことが頻繁に発生する。このような地域では、石灰の使用をどれだけ気を付けるかで収穫できるか?が決まる。はじめに石灰の使用目的を確認すると、栽培前の石灰というのは栽培中に下がってしまったpHを中性にするために利用する。石灰はpHを調整する為に使うもの栽培

 

余分な養分は緑肥に吸わせろ。石灰過多の場合

余分な養分は緑肥に吸わせろ。リン過剰の場合までで、土壌分析の結果で高ECやリン酸過多は緑肥に吸収させ、すき込んで土に還すと団粒構造の成分として安定して、過多による悪影響は減るだろうという予想が出来た。今まで話題に挙げたもの以外で過多になりやすいものとして、炭酸石灰(リン酸石灰も含む)と硫酸石灰があるけれども、これらはどうだろう?老朽化水田は文字通り泥沼緑肥は密集させることにより効果を発揮する上、根がしっかりと生えるものを選択するので、作中や休耕の時よりも高密度で根が入

 

余分な養分は緑肥に吸わせろ。リン過剰の場合

前回までのあらすじ土壌分析の結果である値が極端に高い場合、それを緑肥をかますことで改善を試みるとして、緑肥に過剰な養分を吸わせて、その緑肥をすき込むと、結果的に過剰な養分は土に還ってしまうのはないか?それに対して、吸収された養分が体内でどのように変化し、それが土壌の鉱物と接することでどのようになるのか?そのような視点で見ると、高EC(硝酸態窒素が多い)の場合は団粒構造の一部となるんだろうな。というところまでが前回の話余分な養分は緑肥に吸わせろ。高ECの場合今回はリ

 

余分な養分は緑肥に吸わせろ。高ECの場合

前回のあらすじ土壌分析で特定の値が過剰であった場合、一作休んで緑肥をかますことによって緑肥に過剰な養分を吸わせたとする。その緑肥をすき込んだら、過剰な養分は土に還って結局同じではないか?という話題が挙がった。結果は違っていて、何故違うのか?を丁寧に考えていこう。土壌の余剰な養分は緑肥に吸わせろ続・もう、牛糞で土作りなんて止めようよ今回はECが吹っ切れている場合を考えたい。ECが高くなる要因は速効性の水溶性の肥料分を多用した場合で、ハウス内で家畜糞堆肥で土作りを行

 

土壌の余剰な養分は緑肥に吸わせろ

緑肥の話をしていたら、下記のような話題が挙がった。緑肥を使いこなす例えば、続・もう、牛糞で土作りなんて止めようよ土壌分析である値が極端に高かったとする。その分析結果に対して栽培と畜産の未来のために補足一作分、緑肥をかまして、緑肥に余剰分の養分を吸わせて、その緑肥をすき込んだら、結果吸わせた養分がそのまま土に入ってしまって、ほぼ結果は変わらないのではないか?と。しかし、予想に反して、土のコンディションは緑肥をかますことで確実に良くなっ

 

とある地域で白絹病が蔓延

とある地域で白絹病が蔓延しているという連絡があった。作物名を明記すると地域を特定できてしまうため、作物名は控えさせていただきます。白絹病をざっくりと書くと、(写真:野菜に病原性を示す Sclerotium 属菌 微生物遺伝資源利用マニュアル (32)(2012)の2ページより引用)写真のように根の周りに絹っぽい菌糸がまとわりつくように広がり、根、茎が水浸状に軟化腐敗した後、重症な株は枯死する。様々な作物に対して影響を与え、果菜類では深刻な被害と

 

秋晴れの午後に木の根元にキノコたち

近所にある公園の木の根元で、キノコが大量に発生していた。キノコが大量に発生していたのはこの木だけではなく、周辺の木にも同様にキノコが発生していた。撮影した日はいわゆる秋晴れと呼ばれる日で、その日までの天気をしばらく思い返してみても、晴れの日が続いていた。今はキノコが生えやすい季節なのだろうか?9月中盤を越え、朝露が多い季節にはなったけど、この写真を撮影したのは夕方前だ。朝露による湿り気はない。この記事で何が言いた

 

土壌分析アプリSoil3 on SOY Shop

以前から開発していた土壌分析アプリSoil2ですが、調査を兼ねて大幅に改修してSoil3を開発しました。※Soil3はSOY Shopのマイページの拡張として動作します土壌分析アプリsoil2 by GoSoil3でできることをまとめると、事業所や各ほ場を登録し、住所、面積やGoogle Mapsと連動して、位置情報とストリートビューの向きを設定する。これによりアプリを介して畑の土の色や周囲の情報を現地に行かずともある程度把握することができ

 

家畜糞は堆肥熟成の起爆剤と成り得るか?

まずは上から圧をかける籾殻や、枝は腐植になるか?枝葉といった有機物から堆肥を作る時、微生物を活発化させる窒素源として牛糞なり鶏糞を混ぜておくという話を良く聞く。この話を聞く度にいつも不思議に思うことがある。なんで枝葉みたいな構造の大きなものを分解させる時の起爆剤として、カロリーの少ない窒素分が主体の資材を活用するのだろう?とおそらくこれは、NPKという概念の弊害だろうと考えている。肥料成分としての窒素(N)鶏糞を例に

 

培土に含まれる白い粒

昨日、ハウス内で10分程、人が来るのを待っていたので、足元にあった培土を見ていた。培土というのは、こんな感じでセルトレイと呼ばれるところにタネを蒔いて、育苗施設等で一括管理して、ある程度の苗になったら畑に植える。このセルなりポットに入れる土を培土と呼んでいる。でだ、培土をまじまじと見てみると、ほとんどが後に腐植になりそう(もしくはもうなっている)軟らかい木質系の資材が大半で、鉱物系は白い粒しか見られない。土壌

 

ラッカセイの殻を土にすばやく還したい

ベランダにプランタを置いて、生ゴミを土に還している。もちろん臭いは気にしているので、生ゴミを捨てる際は深く掘って埋めている。そんな中でやってしまったのが、ラッカセイの殻を入れすぎたことだろう。ラッカセイの殻は軽いので、すぐにプランタ表層に現れる。これは当たり前で、ラッカセイの殻は隙間が多いので、隙間の間に土が落ちていくから、必然的にラッカセイが上の方に持ち上がる。ラッカセイの殻による隙間の多さのため、土の中に空気

 

黒ボク土は栽培しにくかった土なのか?後編

黒ボク土は栽培しにくかった土なのか?前編前回、黒ボク土は腐植が多く物理性には富んでいるけれども栽培しにくい土だとされていたけれども、その感覚に違和感があることを記載した。黒ボク土は養分が少なく、アルミニウムが溶脱しやすいから栽培しにくいという。黒ボク土は本当に良い土なのか?後編おそらく土自体が養分に富んでいる土地はほぼないだろう。山からの水に養分が富んでいるかどうか?が養分の有無に影響を与えているだろうから、平野の黒ボク土であれば養分は少ないことは納得できるけ

 

黒ボク土は栽培しにくかった土なのか?前編

南九州の黒ボク土神奈川県の新横浜付近にある畑の色鹿児島や横浜の黒ボク土の地域や、黒ボクの条件を必死に再現しようとして試行錯誤している土質を見て思った。学生の頃や栽培に関わり始めてから出てくる話題として、火山灰由来の黒ボクは腐植に富んで、保水性、排水性が高いけれども、土自体には養分が少なく、アルミニウム障害が起こりやすいから栽培しにくいと。土壌の酸性具合に気を付けろおそらく関東にずっと居続けていれば何も違和感を感じなかっただろうけれども、

 

白い石に黒の除去を託す

南九州の黒ボク土前回の記事で、鹿児島の南九州市でこれぞ黒ボク土というぐらい黒い土と出会った。諸々の畑を回っている時に、土壌改良がうまくいかなかったのか?土が締まって、少し掘るとぬかってすぐにこねてしまう土が出てくる畑があった。ここの畑で、やたらと白い石を見かけた。この石はぬかるんでいる土の改良として投入した改良材らしいけど、これをよくよく見てみると、白い石でありながら表面が発泡している。スコリアという

 

アミノ酸肥料には動物性と植物性があるけれど

先日、下記のような話になった。アミノ酸の液肥は動物性と植物性があるけれども、違いは何か?京都農販で取り扱っているアミノ酸の液肥は、動物性はゼラチンを加水分解したもの。植物性はサトウキビの絞った残りを圧縮して発酵したもの。※植物性には他にコーンスターチがある。タンパクを形成するペプチド結合匠に使い分けている方の野菜はとても美味いらしい。実際に市場に出せない品質のトマトを頂いたことがあるけれども、これが市場に出せないのか?という程、いや、今まで食べた中で一番美味し

 

葉面散布と尿素

大雨が続きますねで大雨のことを書いた。雷雨時の窒素固定?の前に話は大きく変わるけど葉面散布について書いておきたい。葉面散布とは作物の栽培時に、肥料成分を溶かした溶液を葉に対して散布して、葉から養分を吸収させる仕組みである。つまりは葉からも何らかの養分を吸収できる仕組みがあることになる。散布の際の肥料の濃度は世間でノウハウがかなり溜まっているから、そのノウハウに従うということでここでは一切触れません。ここで触れたい内容は葉からの吸収に関することで、葉面散布の際に

 

牛糞堆肥が良いと広まったのは何故なのか?を考えてみる

もう、牛糞で土作りなんて止めようよシリーズで牛糞堆肥で土作りをすると秀品率が下がりつつ、経費が上がるということを散々書いてきたら、SNSや掲示板で偏見だとか声の大きなやつがといったことが書かれているのが時々目に付く。牛糞堆肥でこだわりの土作りをしている方で年々収量を落として、下手すると経営が傾きかかっていることすら起こっている。常識を疑うようなとんでもなく良い現象が起こっていう畑も見かけない。ここで気になるのが何故こんなにも牛糞堆肥が土作りにとって良いという話が出ているのだろ

 

原価と投資、肥料はどちらで見るべきか?

先日、工業製品を製造しているメーカーの方と話をしていて、その時に話題になったことでも※今回の話は実際の数字を元にざっくりとした比にしています。施肥設計の見直しで農薬防除の回数は確実に減らせる先日、旬でないネギを防除回数一回で収穫までいけた畑の話になって、施肥設計を徹底的に検討すると農薬の散布回数が減るという話題で、これって産業的に見たら興味深い話だなと。たとえば、栽培して収穫するまでの過程を産業のものづくりに例えると、栽培の原材料はタネ、肥料と農薬とある。水利

 

施肥設計の見直しで農薬防除の回数は確実に減らせる

顧問として関わっている京都農販のほ場で信じられない光景を見た。それは、旬でない時期のネギにも関わらず、農薬による防除が1回で収穫まで行き着いたことだ!この防除一回というのは、アザミウマという虫による食害を回避するためのもの。病気に対しての農薬の使用は一切行っていない。この話の何がすごいのか?を伝えるために、ネギの栽培の一般的な話をしよう。ちなみに匠レベルにまで到達した有機栽培の土であっても、旬でない時期の作物の栽培を農薬なしで栽培するのは難しいだろ

 

米ぬかボカシを作ろう!仕込んでみる!再撮影

前に米ぬかボカシを作ろう!仕込んでみる!という記事で米ぬかボカシの仕込みの動画を投稿しました。が!動画の音声が悪いということで意味不明な誹謗中傷コメントがたくさんありました。※内容があまりにもひどいものは削除しました。というわけで、改めて動画を撮影してみました。前回問題だった音声に関しては下記の記事の内容で対応しています。FFmpegとAudacityで動画の音声の調整に挑戦!前回同様、これから紹介するボカシの配合は、私の栽培の師である青木伸一さん

 

鳥取の砂丘未熟土での栽培

ちょうど9年前私はある人に付き添い、島根県のベビーリーフの栽培者のところに行く時、道中の鳥取で神奈川育ち、京都在住の身では信じられない光景を見た。それは、※らっきょう畑海岸の砂地みたいなところで栽培が成立しているということ。当時、何か工夫をしていないか?と一緒にいた人とここの地域を周り、畑で作業をしている方から色々と聞いたものだ。栽培している方から話を聞きに行くために移動している最中、ある作物がやたらと育てられていることにも気が付い

 

栽培開始前に土壌に十分量の鉄が入っているか?

九条ねぎの京都知七さんで連作障害の話をしましたで酸化還元酵素の話が頻繁に出てきたので、必然的に鉄のことを多く触れることになり、質問でも当然鉄のことが挙がる。鉄は鉱物にたくさん含まれているとはいえ、無茶な連作では鉄欠乏が見られるようになる。※特に水田で作物と鉄まとめどんな質問かといえば、普段の施肥設計では十分量の鉄が含まれているのか?というもの。ここでは量は控えるけど、注目の資材、ベントナイトについて知ろう基肥としてベントナイト系の鉱物肥

 

頁岩由来の肥料の使いどころとは?

肥料の機能の調査を行ってくれと連絡を受けるもので、肥料袋の裏を見ると、頁岩(けつがん)という文字をよく見かける。鉱物系の肥料でよく見かける。この頁岩というのは何なのか?今回はそれを見ておこう。自分で採取した岩を写真として載せたいんだけど、頁岩の目利きに関して自信がないので、掲載する写真は間違えているかもしれないということを前提において、土質の理解を求め川の上流へ頁岩というのは堆積岩の一種で、山から海へと砂や粘土が流れ、それらが海底に堆積して

 

栽培の要の電気石はどこにある?

鉱物に意識を向けたきっかけを思い返してみると、一番最初は硼砂(ほうしゃ)だった。硼砂とはホウ素系の肥料の原料で、ホウ素を含む鉱物自体が日本ではほとんど採掘されないらしい。このホウ素なんだけど、学者あたりは微量要素だし、ホウ素欠乏なんてほとんど発生しないと言うけれど、JAの職員や栽培に近いところにいる人に言わせるとホウ素欠乏は頻繁に発生している生理障害の一つである。ホウ素は専門家がどれだけ栽培に近いところにいるか?を図るための踏み絵みたいなものだね。

 

苦灰石と苦土石灰

苦灰石(くかいせき)という鉱物を見た。化学組成はCaMg(CO3)2で炭酸石灰と炭酸苦土の複塩だ。※石灰 : カルシウム※苦土 : マグネシウム石灰岩が海水による変性作用を受けた際に生成される。足元の土より遠くの山つまりは石灰岩が海の成分を含んだという解釈をしても大きなズレはないだろう。※他に超塩基性岩の隙間にもできるとのこと日本シームレス地質図で見えることが増えたはずこの組成をどこかで見たことがないか?そう!これは苦土石灰

 

注目の資材、ゼオライトについて知ろう

ベントナイトの使用を検討すると時々候補に挙がってくる土壌改良材としてゼオライトというものがある。注目の資材、ベントナイトについて知ろうゼオライトを日本語で書くと沸騰する石と書いて沸石(ふっせき)と読む。で、これが沸石で、名前の由来は結晶の中に水が含まれ、結晶中に含まれる水とケイ酸の骨格の結びつきが弱く、加熱すると容易に水と分離して沸騰しているように見えることから沸石と呼ばれるようになった。たくさん種類のある沸石のうち束沸石の化学組成を見ると化学組成は(

 

注目の資材、グリーンタフについて知ろう

大阪市立自然史博物館でグリーンタフが展示されていた。グリーンタフって土壌改良材として頻繁に耳にするけど、どのような特徴があるの?ということで調べてみた。グリーンタフといえば、凝灰岩(火山灰が堆積したもの)で火砕岩も含むものである。株式会社誠文堂新光社 / 年代で見る 日本の地質と地形にグリーンタフで有名な大谷石が紹介されていたので説明文を読むと淡い緑色を帯びた多孔質の流紋岩質軽石凝灰岩である。と記載されている。玄武岩を磨くと中は黒でした

 

リン鉱石から考える未来のこと

学部生の頃に受講した肥料学の講義にて、食糧危機を引き起こす要因として挙げられる要素としてリンの枯渇がある。という内容があった。リンは栽培に限らず、畜産でも重要なポジションを占める。栽培ではリンは肥料の三大要素として挙げられ、畜産では産卵鶏の品質向上のための飼料として挙げられる。肥料成分としての窒素(N)鶏糞の質を成分分析から考えるなぜリンが枯渇するという話題が挙がるのか?は一旦置いといて、先日の鉱物展で淡い黄色の石英沖縄県の石としてリン鉱石が展

 

菱苦土石と呼ばれる鉱物

大阪市立自然史博物館で石は地球のワンダーという鉱物と化石の展示のイベントがあったので行ってきた。珍しい鉱物が160個、化石がいくつかと県の石が100個近くあった。大阪市立自然史博物館この展示以外でも元々博物館のコーナーとして鉱物がいくつか展示されていて、非常に多用な鉱物をこの目で見ることが出来る良い機会だった。このイベントを知った時に是非ともこの目で見ておきたい鉱物がいくつかあって、そのうちの一つが、菱苦土石(りょうくどせき:英名がマグネサ

 

ベントナイトの膨潤性

ベントナイトに水をかけてみたでベントナイトの膨潤性(水を含んだら膨らむ)の確認のために、ベントナイトに水をかけてみたけど、いまいち違いがわからなかった。リベンジもかね、確認しやすいように試験官を用意し、動画撮影から定点観測に変えた。なぜなら、私は長時間の動画撮影出来る機材を持っていないからだ。というわけで、昨日の朝、篩にかけて細かいものを集めたものを試験管に入れて、浸るようにちょっと多めに水を入れた。水を入れたのが10:11一分後、

 

ベントナイトに水をかけてみた

注目の資材、ベントナイトについて知ろう前回、ベントナイトの構成を調べたところ、ベントナイトには膨潤性の粘土鉱物が半分近く含まれているという報告があった。膨潤性というのは水を含んで膨らむ性質ということで、ベントナイトに水をかけてみた。この動画は6倍速で再生しています。見た感じ、特にこれといった反応はないね。各粒子がとても大きいので、この大きさだと粘土らしさが出てこないかもしれないので、ベントナイトを篩にかけて再度試してみた。

 

注目の資材、ベントナイトについて知ろう

上の写真はベントナイトという岩石を粉砕したもの。ベントナイトは多くの鉱物の集合体であり、モンモリロナイトという2:1型粘土鉱物を多く含む。粘土鉱物は買ってでも入れろバーミキュライトという名の薄板状粘土鉱物についての知識がつき始めたので、改めてベントナイトについて見ていこうと思う。※2:1型粘土鉱物については省略。吸着力が強い鉱物というイメージちなみにモンモリロナイトの化学組成は(Na,Ca)0.3(Al,Mg)2Si4O10(OH)2・nH2O

 

炭焼き職人から教わった木炭の粉末のこと

炭酸カリウムの話題が挙がった。化学式はK2CO3で炭酸塩でありながら常温の水への溶解度が非常に高く、K2CO3 + 2H+ → 2K+ + H2CO3H2CO3 ⇆ H2O + CO2でアルカリ溶液として機能する。炭酸カリウム - Wikipedia助燃触媒として機能しているということで、炭酸カリウムは木炭といった炭や草木灰に含まれている。そういえば、以前、お世話になっている炭焼き職人の方が、余った木炭の粉末をボカシや畑に入れるとうまくいく。


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