カテゴリー : 植物栄養

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銅を中心にして、リグニンを廻る植物とキノコたちの活動

廃菌床という資材のこと 最近、廃菌床の話題がちょくちょく挙がり、 廃菌床のことをまとめる機会が増えた。 廃菌床というのはキノコ栽培で使用された培地のことで、 キノコがある一定以上生えて収穫された後に廃棄されたもの。 キノコというのは、作物栽培の堆肥として非常に有用な木質系の成分の終盤の分解者にあたり、 キノコがしっかりと生えきったものであれば、 堆肥として利用すれば土に障害なく有効な形で作用してくれる代物だ。 成分をまとめたりといろいろしていたらふと頭に浮かんだこ...

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元素118の新知識から金属酵素の働きを知る

星屑から生まれた世界 - 株式会社 化学同人 38ページより引用 I-W系列と各微量要素 I-W系列を知ってから、微量要素についてのイメージがより鮮明となって、 各種金属酵素の働きを理解したい欲求が増えてきた。 まとまっている本はないか?と本屋で様々な生理学系の本を探してみたけれども見つからず… そんな中、 仕事用の本棚の整理をしていた時にふと目に付いた。 講談社ブルーバックスの元素118の新知識という本。 元素118の新知識|ブルーバックス|講談社BOO...

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蛇紋岩とニッケル

最近、再び蛇紋岩の話題が挙がる。 (玄武洞ミュージアムで撮影) 蛇紋岩で出来た山が近くにある田んぼ 蛇紋岩があるところといえば超苦鉄質岩に区分され、 読んで字のごとく苦土(マグネシウム)と鉄を多く含んでいる。 蛇紋岩地植物群 葉緑素の合成で苦土と同じぐらい大事なものは? 苦土と鉄を多く含んでいるということは、 栽培で大事な要素をふんだんに含んでいるのでとても良いじゃないか! ということになるけれども、 土壌の専門家は蛇紋岩の地質を良くは思わないらしい。 ...

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亜鉛を含む農薬の作用をI-W系列から考えてみる

先日、マンゼブという農薬の成分の話題になった。 マンゼブというのは、 マンゼブ Ⅰ.評価対象農薬の概要 - 環境省より引用 分子式が(C4H6MnN2S4)xZnyで表されるマンガン(Mn)、硫黄(S)と亜鉛(Zn)を含んだ化合物である。 分子式をざっくりと見たところ、亜鉛(Zn)が遊離してイオン化しやすいだろうと予想している。 作用機構を見ると、 ジチオカーバメート系の殺菌剤であり、SH酵素や金属酵素を阻害することにより殺菌活性を有すると考えられている。 ...

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イチゴの果実の着色を担う物質は何か?

渋谷農園さんのイチゴ、京の雫 色鮮やかなイチゴを頂いたので、 カットして断面を見てみたら、 果実の中身も鮮やかな紅色であった。 美味しさと色合いが気になったので、紅色に染まる現象についてを調べたくなった。 早速調べてみると、 イチゴの紅色はアントシアニンの蓄積らしい。 アントシアニンといえば紅葉や低温時の葉の変色の時と同じものだけれども、 そもそもの話でアントシアニンは葉に蓄積する色素の総称だ。 高野川が紅に染まりはじめる 寒空の下で盛り上がるカタバミ...

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イネがシリカを吸収すると

台風時のイネの倒伏の話題からはじまったシリカの話。 シリカ ≒ 二酸化ケイ素と捉えると、粘性の高いマグマ由来の火成岩を主の地質とする地域でイネの品質が高くなるはずだけど、そうではない。 というわけで、 前回までは植物にとって吸収しやすいシリカとは?という焦点で話を進めてきた。 植物はどのようにしてシリカを吸収するか? 吸収の有無はなんとなく書いてきたけれども、 根本の話でシリカがイネの倒伏防止に有効なのか? という話題には触れていないため、 今回はシリカの効能について...

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葉物野菜は寒さに触れて甘くなる

先日の降雪で珍しく、今住んでいるところでも雪が積もった。 雪が積もったと言えば、 寒さにあたった葉物野菜は甘くなるという話がある。 寒さに当たると葉内の水分が凍結しないように糖を溜め込んで 葉内水分の濃度を高め、凍結しないようにする。 この話を聞くと、小学校の時の水を凍らす実験を思い出す。 うちの班は何かの不手際で水に食塩を入れてしまったらしく、 その後、水を0度にするけれども一向に固まらずに困ったという話がある。 水が0度で凍るのは水がピュアの時であって、 ...

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個々のアミノ酸は植物にどのような効果をもたらすのか?

昨年末からの課題の一つで、 アミノ酸には、プロリンやグルタミンといった様々な種類があるけれども、 それらが植物にどのように作用しているか調べて話して欲しい というものがある。 生化学を勉強した者であれば、 アミノ酸のそれぞれの構造、 有機態窒素とは何ですか? ここでいうR(側鎖)の箇所に入るものが何か?によって、 アミノ酸同士が結合して、タンパクになった時の折りたたみの規則に貢献する。 という認識になるだろう。 ※RにH(水素)が入った場合はグリシンという糖原...

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植物は銅を何に活用するか?

銅の機能を活かした農薬、ボルドー液で(おそらく)胆礬と石灰岩を燃焼させたものでボルドー液という農薬を作成したことを記載した。 で、今回はボルドー液の機能を記載しようと思ったがその前に 植物にとって銅は微量要素の肥料成分として捉えられているので、 植物体内で銅がどのような働きをするのか?を見てみたい。 JAの営農のハンドブックを開いてみると、銅(Cu)は下記のように記載されていた おもな吸収形態:Cu+、Cu2+ おもな生理作用: 1. チトクロームa、アスコルビン酸酸化酵素...

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植物はいつプロリンを合成するのか?

ハチは糖原性アミノ酸のプロリンを持って遠くへ行けるで、 スズメバチは糖原性アミノ酸であるプロリンを自身の体に蓄積することで、 その後に摂取せずとも長い時間活動できる という内容を記載した。 スズメバチを例にして、プロリンの蓄積の話を記載したけど、 プロリンの特性を考えるとおそらく他の昆虫でも同様のことが言えるはず。 植物側の視点で見ると、 根から吸収した硝酸態窒素は光合成の作用により何度か還元され、 他の光合成の作用により合成された有機酸と結合することにより、 ...

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ハチは糖原性アミノ酸のプロリンを持って遠くへ行ける

どの本で読んだか忘れたけれど、 昆虫の生理生態系の本で下記のような文章があった。 ススメバチは翅の付け根あたりにプロリンを蓄えると、 その後何も摂取しなくても10km近く飛翔することができると プロリンというのは プロリン - Wikipedia タンパク質の合成に使われるアミノ酸群の一種で、糖原性を持つ。 糖原性とはクエン酸回路関連で使用できるグルコースへと転換することができる特徴を持つもの。 糖原性アミノ酸 - Wikipedia 解糖系という反応 ク...

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トウモロコシの穂発芽

知人が菜園でトウモロコシの爆裂種(ポップコーン)を育てていて、昨日収穫していたんだけど、 カメムシやらカビなりで秀品率が低いと嘆いていた。 収穫した数本のうち、一本だけだけど、 穂に付いていた時点で発芽していたものがあった。 これは米で言うところの穂発芽に近いな。 穂発芽はタネの休眠性が低い品種において、 収穫前の多量の降雨によって発生するとされる。 確かに今年は雨が多かったけど、 収穫した数本の内、たった一本、しかも一箇所だけとなると、 これは休眠失敗...

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葉面散布と尿素

大雨が続きますねで大雨のことを書いた。 雷雨時の窒素固定?の前に話は大きく変わるけど葉面散布について書いておきたい。 葉面散布とは作物の栽培時に、肥料成分を溶かした溶液を葉に対して散布して、 葉から養分を吸収させる仕組みである。 つまりは葉からも何らかの養分を吸収できる仕組みがあることになる。 散布の際の肥料の濃度は世間でノウハウがかなり溜まっているから、 そのノウハウに従うということでここでは一切触れません。 ここで触れたい内容は葉からの吸収に関することで...

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茄子の糠漬けで鮮やかな色を残すことを考える

前回のナスの漬物で残したい色素のことがわかった上で、 ナスの糠漬けに話を戻したい。 茄子の糠漬けで鮮やかな色の基は何か? 質問者に糠漬けの構成を聞いてみたところ、下記の返答があった。 糠以外は焼ミョウバン、第一酸化鉄、昆布、鷹の爪をいれております。丸まま調味液漬やカットの調味液漬は良い色ばかりです。 論文にある構成は含んでいるね。 これらを踏まえた上で、質問にあった着色が悪い茄子の漬物を見ておくと、 こんな感じ。 とりあえず今の話をまとめておく...

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栽培開始前に土壌に十分量の鉄が入っているか?

九条ねぎの京都知七さんで連作障害の話をしましたで酸化還元酵素の話が頻繁に出てきたので、 必然的に鉄のことを多く触れることになり、 質問でも当然鉄のことが挙がる。 鉄は鉱物にたくさん含まれているとはいえ、 無茶な連作では鉄欠乏が見られるようになる。 ※特に水田で 作物と鉄まとめ どんな質問かといえば、 普段の施肥設計では十分量の鉄が含まれているのか? というもの。 ここでは量は控えるけど、 注目の資材、ベントナイトについて知ろう 基肥としてベ...

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ソテツは蘇る鉄と書いて蘇鉄

昨日のNHKのブラタモリで奄美大島を紹介していた。 そこで大島紬の泥染めという落ち着いた深く薄い黒の染め物の染め方を紹介していた。 ブラタモリ - NHK この染め物はテーチ木(車輪梅)から抽出したタンニン酸と (キャプチャはNHK_PR |NHKオンラインから作成しました) 泥田にある酸化されていない鉄が反応した時に深みのある黒色に化学反応を起こす。 染め物で鉄を利用すると当然、泥田の鉄は消費されるわけで年々減っていく。 そこで歴史的に行われている対応として、...

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サツマイモを切ったら、規則正しい褐色の点

サツマイモを切ったら、維管束に合わせて褐色になってた。 う〜ん 病気でなく木化しているように見えるんだよな。 導管の細胞は成長に従って、 機能だけ残して核はなくなるらしいし、 ストレスでこうなったのかな? こうなったサツマイモをゆでて食べると、 パサパサしていて苦いし… 何らかの要素が欠乏していたことによるストレスかな? ホウ素という栽培に潜む罠

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カルシウム過剰によるカルシウム欠乏

トマトの栽培でよく聞く尻腐れ病 病気と書いているけど、カルシウム欠乏が原因みたいで、 尻腐れが出た畑ではカルシウムを与えるようにと指導を受けることが多い。 しかしだよ、 カルシウムを与えてトマトの尻腐れが治まる方が少なく、 大半は尻腐れが悪化する。 悪化するにも関わらず、この手の指導が行われ続けているのは、 背景にリービッヒの最小律の考え方があるからだろう。 リービッヒの無機栄養説 現代の栽培において、 栽培をははじめる前に石灰でpHを調整しておく。 安...

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リービッヒの無機栄養説

農業史、肥料を扱うにあたって忘れてはならないのが、 ユストゥス・フォン・リービッヒと彼が提唱した無機栄養説だろう。 ユストゥス・フォン・リービッヒ - Wikipedia リービッヒは化学者で あらゆる植物の栄養源は腐植のような有機物ではなく、炭酸ガス、アンモニア(または硝酸)、水、リン酸、硫酸、ケイ酸、カルシウム、マグネシウム、カリウムなどの無機物質である という無機栄養説を唱えた。 さらに最小律という 植物の生長速度や収量は、必要とされる栄養素のうち、与えられた量のもっ...

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揚げたニンジン、焼いたニンジンはなぜこんなにも甘いのだろう?

セレクトファームから破棄のニンジンをもらったので、 ニンジンを短冊切りにして衣をつけて揚げてもらって食べた。 甘い! ニンジンは破棄が出やすいので、 前にバーベキューに持って行って短冊切りにして炭で焼いた時もとんでもなく甘かった。 なぜ、揚げたり焼いたりするとこんなにも甘くなるのだろう? って食卓で話題に挙げたら、 水分がとんで養分の濃度が上がったからじゃない? と返答がありました。 夢がないなぁ〜 なんかこうもっと、 イネの様に中にある甘さの成分が...

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