20年前ぐらいの夏、35℃を超える猛暑日は年に数回あった程度らしい。
連日の猛暑日は温室効果ガスである二酸化炭素やメタンが大気中に増えたことが原因である可能性が高いと気象庁が発表しているのはよく聞く話だろう。
地球温暖化で台風が大型化、今後も増え続ける?(海洋研究開発機構) | ブルーバックス | 講談社
地中に埋まっていた石炭や石油といった炭素源を発電等で燃やしてエネルギーを取り出し、その余剰分となった二酸化炭素が大気中に拡散される。
二酸化炭素によって平均気温が高まり、それにより降雨量も増えて水害も増える。
あまりの暑さでこの二酸化炭素はどうすれば減るのだろう?と考える日が増えた。
すぐに思いつくものと言えば、植物らが二酸化炭素を吸収して光合成によって炭素源の固定を行うということがあるけれども、何らかの形で消費されて二酸化炭素は元の大気に戻る。
最近、土を理解する為に鉱物に目が行くようになって、二酸化炭素は雨に溶けて海へと落ちて、炭酸塩として海底へと沈殿する
という内容を時々見かける。
雨が降れば多少は大気中の二酸化炭素の量が減るというものか。
ここからが本題で、世界中の耕作用の土壌でNPKの概念から脱却して、土に無定形炭素を可能な限り結合させてからの肥培管理を行ったら、大気中の二酸化炭素をどれ程減らすことが出来るのだろうか?
ここでいう無定形炭素というのはリグニンを分解した時のリグノイドだとして、無定形炭素を可能な限り結合というのは土壌中の粘土鉱物と結合させて、土壌の微生物によるリグノイドの分解を抑制する。
これで結構な量の二酸化炭素が土に固定されたはずだ。
小難しいことを書いているけれども、
植物性の有機物で栽培環境を行うということだ。
土が良くなれば、
そこに生える草らはより発根しやすくなって、発根に伴って光合成量も増える。
光合成量が増えれば二酸化炭素の吸収量も当然増えるわけで、地中のより深いところで二酸化炭素の固定も増すはず。
土壌に二酸化炭素を可能な限り蓄積させることで、気温が下がるのか?は不明だけれども、もし気温が下がったとしたら、先日のような大雨の発生の可能性は減るだろうし、土壌の方でも排水性の向上で雨に対する耐性が増す。
全国的に行われている家畜糞堆肥による土作りは大型の緑肥の生育のみに利用し、実際の栽培では木質資材由来の堆肥を利用する。
家畜糞堆肥の使用を控えることで作物の根量が増え、それに伴い光合成量が増し、栽培以前に土壌への二酸化炭素の固定を行う。
この流れが世界中に広がったら、大気中の二酸化炭素はどれくらい減るのだろう?
とよく頭に浮かぶ。
最初にやるべきことは、キノコの消費量を増やして、優秀な植物性の堆肥の量を増やすことに貢献だろうか?
あとは回収した落ち葉をまとめてゴミ焼却に出さないで、どこかに穴を掘って埋めるというところだろうか?
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