カテゴリー : 地形・地質

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黒ボク土は栽培しにくい土なのか?再考

昨年、縁あっていくつかの地域に訪れ、 訪れた先で栽培上の悩みを聞く機会が多く、 悩みを解決する直接的な方法は知らないけれども、 地域の特性を調べて及第点にはなるだろう返答をしていた。 半年後に再び状況を確認してみると、 大体の地域で秀品率は少しは上がり、 新たな悩みが発生していた。 新たな悩みは物事が前進した証拠であって、 その悩みは想定の範囲内の変化であった。 これらの話を踏まえた上で、 再び頭に浮かんだのが、 黒ボク土は栽培しにくかった土なのか?前編...

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鉱物の風化と植物の死が石を土へと変える

同型置換で粘土鉱物の持つ保肥力を高める 前回までで、火山由来の岩石で最も多い長石が自然界の諸々の作用によって粘土鉱物になり、 粘土鉱物から更に作用を受け保肥力を増すことを記載した。 土壌のアルミニウムが腐植を守る 以前、土壌中のアルミニウムが腐植を捉えるという事を記載した。 腐植というのは、 成果を求めるためにシンプルに捉えたとすると、 植物の死骸が土壌の微生物によって分解されたもの。 腐植と粘土鉱物が結合することで、 腐植が粘土鉱物が更に変質してしまう...

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同型置換で粘土鉱物の持つ保肥力を高める

粘土鉱物の構造 前回、粘土鉱物はSi四面体とAl八面体が交互に重なって、 粘土鉱物の種類によっては層の間に水が溜まる構造であった。 土壌学の粘土鉱物のトピックで必ず挙がる内容として、 何らかの作用によってCECが高まるタイミングがあり、 それを同型置換と呼ぶ。 この同型置換を見てみよう … とはいっても、 物理は得意ではないので、 栽培で役に立つところまで Si四面体を図で書くと、 真ん中にSi(珪素)が位置し、頂点がO(酸素)で構成さ...

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粘土鉱物の構造

石由来の保肥力までの記事で、粘土鉱物の理解をするために各所をまわったと記載した。 今までさんざん1:1型や2:1型と記載してきたけれども、 そろそろここらへんの話題にも触れていこうかと思う。 施肥診断技術者ハンドブック 2003 JA全農 肥料農薬部 33ページより引用 いつも引用しているハンドブックに粘土鉱物の構造が記載されている。 上の段が1:1型粘土鉱物のカオリナイト等 下の段の左側が2:1型粘土鉱物のモンモリロナイト等 下の段の右には2:1:1型粘土鉱物が記載さ...

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石由来の保肥力

粘土鉱物を理解する旅でも記載したけど、 学部生の頃の土壌学の講義で鉱物が保肥力を持つ仕組みの話題が挙がった。 大きく分けると、 珪素と酸素により形成される立体構造の中心のイオンが入れ替わることで電荷が変わり保肥力となるもの(同型置換)と 石が削れた時に現れる手が堆肥のカルボキシル基のような振る舞いをする(破壊原子価) の二パターンがある。 前者のイオンが入れ替わることで電荷が変わりというのが、 マイナスは何からできてる? 層間水の説明の時によく話題に挙がり、 ...

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粘土鉱物を理解する旅3

粘土鉱物を理解する旅2までで、 栽培で有用なアロフェンと非アロフェンの2:1型等の粘土鉱物はどちらもアルミノ珪酸塩が変質したものであることがわかった。 アルミノ珪酸塩というのは、長石と呼ばれているものだ。 長石というのはざっくりというと、SiO4で形成された隙間に何らかのミネラルが入り、 うちの一部にアルミニウムが入り込んでいるもの。 アルミニウムは今まで結合力が強い故に毒性があるけれども、 結合力の高さを逆手に取ると、土壌中の腐植を蓄えておける仕組みとなることを記載してきた。 ...

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粘土鉱物を理解する旅2

粘土鉱物を理解する旅 前回、 今年は粘土鉱物を理解するために、様々な場所に行ってみた。 という内容を記載した。 まるでRPGゲームの主人公みたいな感覚で、 行く先々(特にジオパーク)で次に行くべき情報(博物館が発行する書籍)が記載されていて、 知識という武器を得ながら次の場所へ向かう という事を繰り返し、 アカデミックで地質学を一切触れてこなかった生物野郎が、 なんとか各地の地質から情報を得られるようになった(はず)。 何故そんなにも粘土鉱物を理解したかったか...

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粘土鉱物を理解する旅

もう今年も一週間ちょっと。 今年一年は、昨年からなんだけど、石を理解するために各地に訪れた一年だった。 石を理解するためには地質を知る必要があり、 地質を理解するためには歴史を知る必要があり、 そんなこんなが重なり合って、結局各地に行ったことになる。 桜島と火山灰 浦富海岸で大きな花崗岩と出会う 飛水峡で日本最古の石が発見された フォッサマグナ 糸魚川-静岡構造線 大鹿村の中央構造線安康露頭 飛騨小坂の巌立峡 とりあえずはジオパークなり、博物館なり、各現象がわかりやすい...

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太古の生物は酸素によって現れた銅を活用した

星屑から生まれた世界 - 株式会社 化学同人 とんでもない良書と出会った。 この手の本が大学院進学前にあれば良かったと本気で思える程の本だ。 著者の知識の幅と潔さには感服する。 何がすごいかといえば、 地球の誕生から、最初の生物はどこで生まれたのだろう? そして生まれた時にどの鉱物から溶け出した成分を利用したのだろう? 溶け出した成分を自然現象を重ね合わせて、アミノ酸 or 核酸は自然に合成される可能性はあるか? そして生物は誕生した。 誕生した生物は最初はどのよう...

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客土で川砂を入れる意義再び

九条ねぎの京都知七さんで社内研修の復習をしましたで新鮮な鉱物という内容があったので、 細かい川砂を調達して畑に入れたら良くなったという話題があった。 正直驚きでした。 話は変わって、高アルカリ性の温泉から土を考えるでとある鉱物が変質して粘土に変わる際、 水素イオンを取り込み周囲のpHを上げながら粘土になるものがあるという内容を記載した。 それを踏まえた上で、客土で川砂を入れる意義について再び触れてみることにする。 水田は川から重要なものを受け取る 川砂客土の...

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高アルカリ性の温泉から土を考える

飛騨小坂の炭酸冷泉の記事中で紹介した温泉の本を読んでいる時、 高アルカリ性温泉水の章の考察で栽培にとって役に立ちそうな興味深い考察があった。 温泉にはpHが低い酸性と、pHが高いアルカリ性のものがあり、 地下水と比較すると地域によってpHは幅広い。 高アルカリ性温泉というpHが10前後の温泉が存在するのだけれども、 そこで気になるのが自然にある何の物質がpHを10まで上げるのだろうか?ということが当然挙がる。 自然でpHを上げる要因といえば、 名称に酸が付いているけれど...

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寒空、川の縁で本葉を出す

1週間半程前に訪れた川へ再び 人はドラマを求めて川に行く 前訪れた時に発芽していた草はどうなっていたか? ということで様子を見に行ってみると、 お! 本葉が展開しはじめているではないか! 寒空の下、おそらく水も冷たいだろうに… これから厳しい冬に差し掛かる中、 どれだけ成長できるか気になっていたりする。 この植物にとってこの環境は快適なのだろうか? それとも劣悪環境なのだろうか?

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飛水峡甌穴群とチャート

飛騨小坂の巌立峡からの帰り道 飛騨小坂の巌立峡 再び、七宗町の飛水峡に立ち寄ることにした。 飛水峡で日本最古の石が発見された 前に訪れた時は時間の都合上で行くことができなくて気になっていた箇所があったことと、 巌立峡から流れている川の川下にあたるということもあって、 また違う見え方をするのではないか?と というわけで、 飛騨小坂から飛騨川に沿って下流に向かってみると、 七宗町に入ったあたりで、 天然記念物 飛水峡甌穴群(ひすいきょうおうけつぐん...

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川の流れを記録する石たち

飛騨小坂の巌立峡からの帰り道 飛騨小坂の巌立峡 道の駅南飛騨小坂はなももに立ち寄った。(翌日の早朝) 小坂町商工会 | 道の駅 南飛騨小坂はなもも トイレに行く途中にガラス張りの壁があって、 そこから川が見えた。 おや? 気になったものが見えたので川に寄ってみた。 山の間を流れている綺麗な川だ。 川下の方向に目を向けてみる。 なんか石が同じ方向を向いている。 もしかしてこれがインブリケーションと呼ばれるものか! インブリ...

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炭酸冷泉で調理した肉まん

料理のサイトを見ると、サイダー水に肉を浸して加熱することで肉を柔らかく仕上げるという技術をよく見かける。 サイダーといえば二酸化炭素の発泡。 加熱すると水から急激に二酸化炭素が出るけど、 そのガスが肉の中に充満して隙間を押し広げるのだろう。 ガスと記述したけれども、 二酸化炭素なので人体にとって無害なガスである。 これを踏まえた上でサイダー水といえば、 飛騨小坂の炭酸冷泉 飛騨小坂の湧水は炭酸冷泉だった。 飲んでみるとシュワシュワと炭酸飲料を飲んでいるような...

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飛騨小坂の炭酸冷泉

20万分の1日本シームレス地質図 先日から連日で投稿している飛騨小坂の溶岩流の先端のところあたりに、 飲用可能な炭酸冷泉が湧いている。 小坂の炭酸泉は炭酸含有量が非常に高いことで有名で、 写真ではわかりにくいけど、 水からは絶えず発泡していて、 飲んでみるとシュワシュワとサイダーを飲んでいるような感覚となる。 味といえば、 なんか血を舐めたような味で、 炭酸の爽快感に血の味となんとも不思議な感覚であった。 血の味というのは、今まで紹介してき...

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飛騨小坂の霊泉覚明水

飛騨小坂の巌立峡の近くに湧水「霊泉覚明水」があった。 湧水を知ることでいずれ何らかの役に立つような気がしているので、 メモも含め記事としてまとめておく。 霊泉とは不思議なはたらきをもつ水。神仏の加護が受けられるという水という意味があり、 周辺に玄武岩質的な火山岩、豊富な水と滝の多さから、 ここから湧いている水に不思議な作用があることは予想できる。 不思議な作用については次回記載する。 飛騨小坂の三ツ滝 /******************************...

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飛騨小坂の三ツ滝

飛騨小坂の巌立峡 川と木々が巌立を削る 巌立峡の巌立と川に沿って、 崖の横に道が整備され、奥へと散策できるようになっている。 ※更に奥に入る場合は事前申請が必要 話は戻って、 地形の保護活動を行っている地域に行った時は、 必ずその地域で発行されている本を購入するようにしている。 巌立峡でも「滝の美学」という冊子が売られていて、 その本を読んでみると、 巌立峡の周辺では、210近くの滝が発見されている と記載されていた。 滝を形成...

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川と木々が巌立を削る

飛騨小坂の巌立峡 再び飛騨小坂の巌立に話題を戻す。 5万年もの間、川は巌立を削り続けた 周辺にあった地図を見ると、巌立を挟むように川が2つある。 その内の一つの川の作用によって巌立は分断された。 今回は手前側にある川を見てみる。 エメラルドグリーンをした澄んだ綺麗な水だった。 周辺にいる方に聞いてみたところ、今の時期(11月)は水が非常に綺麗な時期らしい。 川は常に地形を侵食させながら水を流しているわけで、 この川も巌立を分断していな...

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長雨や台風は大切な資源を削っていく

5万年もの間、川は巌立を削り続けた 先日訪れた巌立峡。 この写真の位置から車で40分山を登ったところに、 巌立峡を形成した御嶽山とその溶岩流跡が一望できる場所があるということで行ってみることにした。 車で走ること20分 突然目の前に通行止の看板が現れた。 そういえば移動中に通行止めの通知の看板がいくつかあったけど、 展望台に到達できる前にまさかの通行止め。 地元の方に聞いてみたところ、 先日の超大型台風の影響によって土砂崩れがあったらしい。 ...

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