ついにこの時がきた。
海外という遠方の土壌に対しての対策を検討する日が。
その土というのは、
これだ。
中国西部の地域の土らしい。
見たところ、赤色の粘土質のようだ。
ところどころに白っぽいものが見える。
これは昨年の肥料の残りとかだろうか?
写真の主はこの土の分析をかける。
リンとかが目立っているから、肥料によるものかもしれないけれども、石灰の量が過剰であることも目立つ。
土壌分析の土の採取がしっかりとされているという前提で話を進めると、これは肥料の残量ではなく、この地域特有の特徴であるはずだ。
・赤い土
・粘土質
・石灰過剰
この3つのキーワードから、この土はおそらく石灰性暗赤色土ではないかと予想する。
日本では珍しいとされるけれども、大陸であればそう珍しい土ではないらしい。
石灰性暗赤色土は読んで字の如く、石灰岩が風化したものだとされる。
石灰岩は京都や大阪でも時々見かける堆積岩の一つだ。
日本では山口県の秋吉台というところで石灰岩由来の土壌が広がっているとされる。
石灰岩は遠方の暖かい海で生息していたサンゴなどの炭酸カルシウムを用いた殻に覆われている生物の死骸が堆積したものが、長い年月をかけて海のプレートに乗って大陸にきたものだ。
途中、海に含まれる酸によって石灰岩の体積は減るらしいが、それでも残ったものが付加体として陸の端に位置するようになる。
石灰岩は炭酸カルシウムが主であり、炭酸カルシウムといえは、栽培ではpHの調整として利用する石灰質肥料であって、使用量に注意が必要な肥料でもある。
話を冒頭に戻し、
赤くて粘土質なこの土で、様々な作物を育てるにはどうすれば良いのだろう?
石灰岩に関する知見や
今まで訪れた石灰岩が強く影響している地域の知見から、石灰性暗赤色土のことを考えてみることにしよう。
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